寺本幸代

日本のアニメ演出家、アニメ監督

寺本 幸代(てらもと ゆきよ、1976年2月25日 - )は、日本の女性アニメーション演出家アニメーション監督である。静岡県富士市出身[1]

経歴・人物 編集

静岡県立富士高等学校日本大学国際関係学部を経て代々木アニメーション学院東京校を卒業後、2000年ベガエンタテイメントへ入社。OVAアニメ古典文学館』の第1巻「竹取物語」が自身の初監督作品である[1]

2005年4月よりリニューアルされたテレビアニメドラえもん』では、第1話「勉強べやの釣り堀」から演出を手がけるなど各話の絵コンテ演出を担当。2007年公開の『映画ドラえもん のび太の新魔界大冒険 〜7人の魔法使い〜』では、映画ドラえもん史上初の女性監督に就任し話題となった[2]2011年には『映画ドラえもん 新・のび太と鉄人兵団 〜はばたけ 天使たち〜』、2013年には『映画ドラえもん のび太のひみつ道具博物館』を再び監督として手がけている。『ドラえもん』のテレビシリーズでは2009年の放送以降参加していなかったが、2014年の放送で久しぶりに絵コンテ・演出を担当した。2014年、テレビシリーズの監督として『怪盗ジョーカー』を手がける。2017年ベガエンタテイメントの公式サイトに2年後(2019年)の公開に向けて新作アニメ映画(タイトル未発表)を制作中であると発表された[3]。2020年、若手アニメーター育成プロジェクト「あにめたまご2020」作品『レベッカ』を監督。

2013年公開の『ひみつ道具博物館』が興行収入39.8億円と女性アニメ監督としては歴代最高興行収入の記録の持ち主でもある。

『新魔界大冒険』では登場人物であるしずかと美夜子の友情、『新・のび太と鉄人兵団』ではリルルとピッポがのび太としずかたちと触れ合うことによって変わっていく心情の変化などを、新しく追加されたエピソードを積み重ねて丁寧に描いている[4][5]

参加作品 編集

テレビアニメ 編集

OVA 編集

  • アニメ古典文学館「竹取物語」 (2003年、監督・絵コンテ・演出・筆文字)
  • アニメ古典文学館「万葉集」 (2004年、監督・絵コンテ・演出・筆文字)
  • 僕は妹に恋をする (2004年、監督・絵コンテ・演出)

映画 編集

その他 編集

  • 美夜子さんの物語 (2007年、絵)
  • クルトのクリスマスプレゼント (2013年、絵と文)
  • アニメージュ11月号Vol.449 新人監督はじめました 第2回 (2015年、インタビュー)
  • ドラえもん&Fキャラオールスターズ「月面レースで大ピンチ!?」(2019年、監督
  • 古紙再生促進センターPR用アニメーション「日本の紙リサイクル」[9](2020年、監督・絵コンテ[10]
  • ドラえもん&Fキャラオールスターズ「すこし不思議超特急」 (2021年、監督

脚注 編集

  1. ^ a b 次代を創る顔 寺本 幸代/映画監督”. グランシップ/静岡県文化財団 (2008年). 2010年10月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年4月25日閲覧。
  2. ^ 同時上映作品『ドラミちゃん ミニドラSOS!!!』(監督:森脇真琴)では前例あり。
  3. ^ ベガエンタテイメント 会社概要”. 株式会社ベガエンタテイメント. 2017年12月31日閲覧。
  4. ^ 映画ドラえもん制作秘話”. ドラえもんチャンネル. 2013年4月25日閲覧。
  5. ^ 『新・のび太と鉄人兵団』寺本幸代監督に聞く 大人の見方”. 日経電子版/@nifty映画. 2013年4月25日閲覧。
  6. ^ 『うなぎのにおい』、『がまんくらべ』、『真夏のお葬式』、『人になった馬』、『不思議な病気』を担当。
  7. ^ 絵コンテは矢嶋哲生、作詞はマイクスギヤマと連名。
  8. ^ 久場良忠と連名。
  9. ^ アニメ「日本の紙リサイクル」 - YouTube
  10. ^ 株式会社ベガエンタテイメントのTwitter 2020年7月13日 0:36の発言

関連項目 編集