山崎 今朝弥(やまざき けさや、旧漢字表記:山崎 今朝彌、1877年9月15日 - 1954年7月29日)は、明治大正昭和期の弁護士である。社会主義者の事件を多く扱った。

1951年頃

人物 編集

1877年、現在の長野県岡谷市(旧・諏訪郡川岸村)出身。上京後、明治法律学校(現・明治大学)に学び、1901年卒業。同年第1回判事検事登用試験に合格(弁護士試験にも合格)、司法官試補となり甲府区裁判所詰となるも翌年依願免官し、1903年渡米。赤羽一、岩佐作太郎幸徳秋水らと知り合った。

1907年に帰国し、東京弁護士会に入会して弁護士となった。

1913年、合同法律事務所の先駆けとなる東京法律事務所を設立。1916年、平民法律所開設。

1917年平民大学創立(大学令に基づく大学ではない)。弁護士団体である自由法曹団1921年)の結成に参加。また、日本社会党(1913年、山崎の1人政党)、日本社会主義同盟1920年)、日本フェビアン協会1924年)の設立に関わるなど社会主義者としても活動し、社会主義者の弁護を多数手がけた。戦後は三鷹事件松川事件の弁護団にも加わった。「米国伯爵」を自称したり、「弁護士大安売」という広告を出すなど奇行・奇文の人として知られ、数々の著書、雑誌を刊行した。

著書 編集

  • 『粗食養生論』(隆文館、1907年)
  • 『辯護士大安賣』(聚英閣、1921年)
  • 『地震憲兵火事巡査』(解放社、1924年) なお、本書は『山崎伯爵創作集』(平民大学、1924年)という書名でも発行されている(内容は同一)。
  • 森長英三郎編『地震・憲兵・火事・巡査』(岩波文庫、1982年) ISBN 4-00-331601-0 上記『辯護士大安売』、『地震憲兵火事巡査』等から選んだ選集。

参考文献 編集

関連項目 編集

外部リンク 編集