山本 政志(やまもと まさし、1956年 - )は、日本の映画監督。大分県出身[1]

やまもと まさし
山本 政志
生年月日 1956年
出生地 日本の旗 日本 大分県
職業 映画監督脚本家映画プロデューサー俳優
ジャンル 映画
活動期間 1979年 -
 
受賞
日本映画監督協会新人賞
1987年ロビンソンの庭
高崎映画祭
若手監督グランプリ
1987年『ロビンソンの庭』
特別賞
1990年てなもんやコネクション
TAMA映画祭
特別賞

2013年恋の渦
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経歴 編集

  • 大分県立大分上野丘高等学校卒業、明治大学中退後、8ミリ映画の自主製作を開始する。
  • 『闇のカーニバル』(1982年)がベルリン国際映画祭カンヌ国際映画祭に選出される。また、ロックバンドJAGATARA(じゃがたら)の活動初期にプロデューサーを務めた。江戸アケミ町田康(町田町蔵)、G.I.S.M.の横山SAKEVIなど当時のパンクロッカー達を俳優として起用する。
  • 『ロビンソンの庭』(1987年)で、ベルリン映画祭zitty賞、ロカルノ映画祭審査員特別賞、日本映画監督協会新人賞受賞。次いで自主映画初の香港との合作映画『てなもんやコネクション』(1990年)で、専用上映館"TANK2"を渋谷に建築し、4ヶ月のロングラン上映を敢行。同映画プロモーションのため「新婚さんいらっしゃい!」に夫人と出演。
  • 1991年、初の大作『熊楠KUMAGUSU』に挑むが、資金難のために撮影中断、現在に至るまで未完となっている。『アトランタ・ブギ』(1996年)を経て、1997年に文化庁海外派遣文化研修員としてニューヨークに1年間滞在。この間『JUNK FOOD』(1997年)が、全米10都市で自主配給された。
  • 2000年、単身で再びニューヨークに乗り込み、全ニューヨークスタッフで『リムジンドライブ』を発表。『聴かれた女』(2007年)が、アメリカのNET FLIXの推薦作となるなど、8か国でDVDが販売される。超低予算映画『スリー☆ポイント』(2011年)を発表後、2012年から2013年にかけて、映画塾のシネマ☆インパクトを主宰し、12人の監督と共に15本の作品を発表。その中から、大根仁監督のスマッシュヒット作『恋の渦』が誕生する。同様にシネマ☆インパクトから生まれた自身の監督作『水の声を聞く』(2014年)は、4度目となるベルリン映画祭を始め、香港、全州、ニューヨークなどの映画祭で上映され、キネマ旬報ベストテンに選出されるなど、国内外で高い評価を得る。
  • 独特のキャラクターを活かし、俳優としても活動。TVシリーズ『私立探偵 濱マイク』、映画『ゲルマニウムの夜』、『ふがいない僕は空を見た』等に出演している。年齢の離れた故・若松孝二監督との交友関係が続いていた[要出典][2][3]

監督作品 編集

  • 看守殺しの序曲(1979年) ※8mm作品
  • 聖テロリズム(1980年) ※8mm作品
  • 闇のカーニバル(1982年)
  • うぎ・ぶぎ・うっきん(1984年) ※VTR 
  • ロビンソンの庭(1987年)
  • てなもんやコネクション(1990年)
  • 熊楠KUMAGUSU(1991年) ※資金不足の為、未完
  • アトランタ・ブギ(1996年)
  • JUNK FOOD/ジャンクフード(1998年)
  • リムジンドライブ(2000年)[4]
  • 東京・オブ・ザ・デッド -3日-(2005年)
  • サイクル(2005年)
  • 聴かれた女(2007年)[5]
  • スリー☆ポイント(2011年)
  • アルクニ物語(2012年)
  • タコスな夜(2013年1月26日公開)
  • 水の声を聞く−プロローグ−(2013年3月30日公開)
  • 水の声を聞く(2014年8月30日公開)
  • 脳天パラダイス(2020年11月20日公開)

出演作品 編集

映画 編集

テレビ 編集

制作作品 編集

音楽 編集

  • JAGATARA
    • 南蛮渡来』(1982年) ※暗黒大陸じゃがたら名義
  • 『君と踊りあかそう日の出を見るまで』(1985年)

映画 編集

  • シネマ☆インパクト
  • シネマ☆インパクトVol.2
    • サンライズ・サンセット(2013年、橋口亮輔監督)
    • しば田とながお(2013年、ヤン・イクチュン監督) ロッテルダム映画祭/アシアナ国際短編映画祭 最優秀国内作品賞
    • ありふれたライブテープにFocus(2013年、山下敦弘監督)
    • SAWADA(2013年、松江哲明監督)
  • シネマ☆インパクトVol.3
    • 止まない晴れ(2013年、熊切和嘉監督)
    • 集まった人たち(2013年、いまおかしんじ監督) 香港映画祭 サハリン映画祭
    • 海辺の町で(2013年、廣木隆一監督)
    • 恋の渦(2013年、大根仁監督) ウディネ ファーイースト映画祭/エジンバラ映画祭/香港映画祭/5フレイバー映画祭(ワルシャワ)観客賞 
    • 三つの光(2017年、吉田光希監督) ベルリン映画祭 フォーラム/香港映画祭 コンペティション部門 

受賞 編集

  • ベルリン、カンヌ国際映画祭選出『闇のカーニバル』(1982年)
  • 第2回高崎映画祭 若手監督グランプリ(『ロビンソンの庭』)
  • ベルリン国際映画祭 Zitty賞『ロビンソンの庭』(1987年)
  • ロカルノ映画祭 審査員特別賞『ロビンソンの庭』(1987年)
  • 日本映画監督協会新人賞『ロビンソンの庭』(1987年)
  • 高崎映画祭 特別賞 『てなもんやコネクション』(1990年)
  • ベルリン国際映画祭選出『JUNK FOOD』(1997年)
  • ベルリン国際映画祭選出『水の声を聞く』(2015年)
  • 第88回キネマ旬報ベスト・テン日本映画第9位『水の声を聞く』(2015年)
  • 高崎映画祭 最優秀新進女優賞 玄里 『水の声を聞く』(2015年)
  • ベルリン映画祭 香港映画祭 企画上映”8mmマッドネス" -'80作品-聖テロリズム(2016年)
  • ローザンヌ国際映画祭オープニング作品『脳天パラダイス』(2020)

脚注 編集

  1. ^ 「羽仁 進監督特集」始まります! 上映作品とゲストをおさらい!”. ぴあフィルムフェスティバル. ぴあ (2014年9月20日). 2015年2月10日閲覧。
  2. ^ 映画「水の声を聞く」がヒット中 山本政志監督インタビュー (1/2)”. 日刊ゲンダイ (2014年9月13日). 2015年2月10日閲覧。
  3. ^ 映画「水の声を聞く」がヒット中 山本政志監督インタビュー (2/2)”. 日刊ゲンダイ (2014年9月13日). 2015年2月10日閲覧。
  4. ^ 公式ホームページ”. 2022年5月24日閲覧。
  5. ^ 『聴かれた女』 山本政志 監督インタビュー”. fjmovie (2007年2月17日). 2022年2月21日閲覧。
  6. ^ 庵野秀明&黒沢清、『星くず兄弟の新たな伝説』に特別出演していた!”. 映画情報のぴあ映画生活 (2018年1月20日). 2018年1月31日閲覧。

外部リンク 編集