川芎(せんきゅう)は、中国北部原産で秋に白い花をつけるセリ科の多年草センキュウCnidium officinale根茎を、通例、湯通しして乾燥したものである。

川芎
生薬・ハーブ
識別
KEGG E00119
D06748
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本来は芎窮(きゅうきゅう)と呼ばれていたが、四川省のものが優良品であったため、この名称になったという。日本では主に北海道で栽培される。断面が淡黄色または黄褐色で、刺激性のある辛みと、セロリに似た強いにおいがある。主要成分としてリグスチリドなどがあげられる。[1]

効用 編集

現在の分析では鎮痙剤鎮痛剤鎮静剤としての効能が認められ、貧血月経不順冷え性生理痛頭痛などに処方されている。[1]

漢方では当帰芍薬散に配合され婦人病、いわゆる血の道の薬としてよく用いられる。また当帰・川芎・芍薬熟地黄からなる四物湯は、瘀血を去り、気血の流れをよくする薬としてよく使われている。

脚注 編集

  1. ^ a b 生薬学・天然物化学(第2版)』Masayuki Yoshikawa, 吉川雅之、化学同人、Kyōto、2012年、70-71頁。ISBN 4-7598-1274-1OCLC 836383515https://www.worldcat.org/oclc/836383515 

外部リンク 編集

  • センキュウ(生薬)、薬用植物総合情報データベース( 国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所)
  • センキュウ(植物)、薬用植物総合情報データベース( 国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所)