巡撫

明・清の地方官職名

巡撫(じゅんぶ、満洲語ᡤᡳᠶᠠᡵᡳᠮᡝ
ᡩᠠᠰᠠᡵᠠ
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、giyarime dasara amban)は、中国代及び代にあった官職である。

洪武年間(1368年 - 1398年)から永楽年間(1403年 - 1424年)にかけては中央から地方に派遣される臨時官であったが、宣徳年間(1426年 - 1435年)から常設され、明代末期には1あるいはその一部を管轄する地方官として20人を超えた。都御史を兼ね、しばしば軍事も兼務し、布政使按察使都指揮使の上位として、地方を管轄した。

清代には明の制度を踏襲して巡撫は省の長官とされ、総督とほぼ同格として皇帝に直属した(総督は複数の省を管轄するが巡撫は総督同様皇帝直属であった)。上奏・属官の任免・軍隊指揮・地方財政の監督・裁判・渉外などの権限を有した。

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