座頭市兇状旅』(ざとういちきょうじょうたび)は、1963年日本映画勝新太郎の代表作、座頭市シリーズの第4作[1]。これまで中規模的ヒット作品であった、同シリーズだが、この作品は配収1億5000万円を超えるメガヒット作品となった[2]

座頭市兇状旅
監督 田中徳三
脚本 星川清司
原作 子母沢寛
出演者 勝新太郎
高田美和
万里昌代
音楽 伊福部昭
撮影 牧浦地志
配給 大映
公開 日本の旗 1963年8月10日
上映時間 86分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
前作 新・座頭市物語
次作 座頭市喧嘩旅
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あらすじ 編集

夏の上州、市は突然襲いかかってきた男をやむなく斬る。斬られた男は喜助といい、市の首に十両の賞金がかかっていること、下仁田におまきというお袋がいることを市に告げて息絶える。市はおまきに詫びるため下仁田へとやってくる。

下仁田では八幡宮の祭りが始まっていた。おまきは方々の親分衆を迎えての襲名披露を控える土地の2代目・佐吉親分のもとで準備に忙しかったが、喜助を斬ったと名乗り出、喜助からの預かり物だと10両を渡す市に「仁義通りの勝負だったか」を尋ねただけで怒りを押し殺す。旅籠・小幡屋に逗留した市は、小幡屋の娘・おのぶと佐吉は恋仲であること、おのぶの養父・島蔵はかつて佐吉の父と争った元貸元で、いまだに縄張りに未練があることを知る。さらに島蔵は佐吉に招待されている親分衆の一人・矢切りの東九郎と組んで浪人・棚倉蛾十郎を雇い、2代目襲名披露の花会で佐吉に恥をかかせ、縄張りを奪い取ることを、さらには佐吉の命をも狙っていた。

翌日開かれた佐吉の2代目襲名披露の花会。蛾十郎が現れ、佐吉は事態を収拾することが出来ないでいたが、現れた市が居合い斬りで蛾十郎を牽制、その場を収める。小幡屋に帰った市は、懐かしい女性と再会する。かつて心を通わせた女・おたねだった。蛾十郎の女となっていたおたねは「私は変わってしまった、市さんにだけは逢いたくなかった」と泣く。

祭りの夜、東九郎の手下に命を狙われた佐吉を市が救う。が、東九郎は今度は他の親分衆を抱きこんで、佐吉に対し市を斬るように強要する。全ては縄張りを狙う東九郎のたくらみと分かってはいるが、どうすることも出来ない佐吉を見かねて、おまきは市に下仁田を去るよう懇願する。自分が下仁田を去っても何も良くはならないと、市はおまきに詫びながら断る。

翌朝、佐吉が小幡屋の市のところに駆け込んでくる。おたねが東九郎らにさらわれたというのだ。飛び出していく市、先導する佐吉、2人を追うおのぶ。3人を待っていたのは……。

スタッフ 編集

配役 編集

併映作品 編集

脚注 編集

  1. ^ 座頭市兇状旅”. 文化庁 日本映画情報システム. 2022年8月28日閲覧。
  2. ^ 『座頭市』シリーズの展開”. 映画の圀コラム. 2022年8月28日閲覧。

外部リンク 編集