柘植世那

日本のプロ野球選手

柘植 世那(つげ せな、1997年6月3日 - )は、群馬県高崎市出身のプロ野球選手捕手)。右投右打。埼玉西武ライオンズ所属。

柘植 世那
埼玉西武ライオンズ #37
2023年6月24日 ベルーナドームにて
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 群馬県高崎市
生年月日 (1997-06-03) 1997年6月3日(26歳)
身長
体重
174 cm
83 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 捕手
プロ入り 2019年 ドラフト5位
初出場 2020年7月15日
年俸 2200万円(2024年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

経歴 編集

プロ入り前 編集

高崎市立矢中小学校で小学1年生から矢中ビクトリーで野球を始める[2]。高崎市立矢中中学校では藤岡ボーイズに所属し、捕手として3年春に全国ベスト8[3]

高崎健康福祉大学高崎高等学校に進学後、1年秋から正捕手として活躍。2年夏には群馬県大会で前年甲子園優勝校髙橋光成擁する前橋育英高校を破るなど、第96回全国高等学校野球選手権大会に出場。2回戦の利府高校戦では4安打5打点の活躍を見せ[4]香月一也ら擁する大阪桐蔭高校戦では敗れはしたものの、2安打を放ち、ベスト8進出に貢献した[5]。2年秋からはキャプテンを務め、第87回選抜高等学校野球大会(ベスト8)と第97回全国高等学校野球選手権大会(3回戦)に春夏連続出場。第97回全国高等学校野球選手権大会では成田翔擁する秋田商業高校に敗れた。甲子園通算、10試合、打率.295(44打数13安打)10打点。高校通算32本塁打[3]。プロ志望届を提出したが、ドラフトでは指名されなかった。1学年先輩に脇本直人、2学年後輩に湯浅大がいる。

高校卒業後は本田技研工業に入社して鈴鹿野球部に所属し(同期入社に山足達也など)、飯田大祐がオリックス入りで抜けた2年目から正捕手として活躍。第88回都市対抗野球大会で初戦のきらやか銀行戦で勝ち越し適時打を放ち、勝利に導いた[6]。3年目の第44回社会人野球日本選手権大会では初戦の沖縄電力戦で3安打と活躍し[7]、ベスト8進出に貢献したものの、またしてもドラフト指名漏れとなった。

社会人4年目となった2019年ドラフト会議において、埼玉西武ライオンズから5位指名を受け、契約金3000万円、年俸1000万円(金額は推定)という条件で入団した[8]背番号37

西武時代 編集

2020年は開幕一軍入りを果たすも、プロ初出場となった7月15日の東北楽天ゴールデンイーグルス戦しか出場機会が無く、7月27日に登録を抹消された。8月14日に再び一軍登録されると、8月16日の楽天戦でプロ初安打[9]。8月27日の北海道日本ハムファイターズ戦でプロ初のスタメン出場を果たすと加藤貴之からプロ初本塁打を放った[10]森友哉岡田雅利が共に打撃不振だったこともあり、9月は26試合のうち8試合でスタメンマスクを被った。10月に入って出場機会が減ったものの、抹消されることなく一軍でシーズンを終え、17試合の出場で打率.184、2本塁打、5打点という成績だった。

2021年も開幕一軍入りを果たし、6月12日の中日ドラゴンズ戦ではプロ初の猛打賞を記録[11]。少ないスタメンでの出場機会で打力をアピールすると代打での出場機会が増加。9月23日の楽天戦では同点の9回裏二死満塁、金子侑司の打席で代打起用されプロ初のサヨナラ打を放った[12]

2022年は自己最多の42試合に出場した。森友哉の離脱時にはスタメンマスクをかぶる機会が増えた。しかし、打率は.173と低調に終わった。

2023年、森友哉のFA移籍に伴い、春季キャンプから正捕手争いが起こる。その中で3月31日の開幕戦で6番・捕手でのスタメンを勝ち取り、22試合に出場していたが、右肘の炎症のため5月10日に登録抹消となった[13]。5月23日に一軍へ再昇格したものの[14]、復帰前は.226だった打率が.190と下降線を辿り、6月19日に二軍へ降格した。その後は8月22日に一軍昇格となり、そのまま一軍でシーズンを終えた。このシーズンは一軍で自己最多の59試合に出場したものの、打率は.184、本塁打はプロ入り後初の0と打撃面で苦しんだ。オフの12月17日、球団から群馬県出身の一般女性と結婚したことが発表された[15]

 
メットライフドームにて(2022年7月22日)

選手としての特徴 編集

パンチ力のある打撃と二塁到達1.8秒台のスローイングが持ち味の強肩捕手[16][3]

詳細情報 編集

年度別打撃成績 編集

















































O
P
S
2020 西武 17 43 38 5 7 0 0 2 13 5 1 0 1 0 4 0 0 14 2 .184 .262 .342 .604
2021 35 72 65 6 14 2 0 1 19 8 0 0 2 2 3 0 0 19 4 .215 .243 .292 .535
2022 42 118 104 5 18 5 0 1 26 5 0 1 9 1 4 0 0 33 2 .173 .202 .250 .452
2023 59 137 125 5 23 4 0 0 27 13 0 1 6 1 3 0 2 23 5 .184 .214 .216 .430
通算:4年 153 370 332 21 62 11 0 4 85 31 1 2 18 4 14 0 2 89 13 .187 .222 .256 .478
  • 2023年度シーズン終了時

年度別守備成績 編集



捕手






















2020 西武 17 79 4 0 1 1.000 2 10 9 1 .100
2021 24 103 6 0 2 1.000 1 9 5 4 .444
2022 42 240 35 2 3 .993 3 38 21 17 .447
2023 59 294 31 3 3 .991 1 30 19 11 .367
通算 142 716 76 5 9 .994 7 87 54 33 .379
  • 2023年度シーズン終了時[注 1]

記録 編集

初記録

背番号 編集

  • 37(2020年 - )

脚注 編集

注釈 編集

  1. ^ 2021年度以降の企図数・許盗塁・盗塁刺・阻止率については参考文献参照。

出典 編集

  1. ^ 西武 - 契約更改 - プロ野球”. 日刊スポーツ. 2023年12月5日閲覧。
  2. ^ “機動破壊の申し子、21歳で「勝たせる女房」へ!柘植世那(Honda鈴鹿)”. baseball gate. (2018年10月22日). https://baseballgate.jp/p/319731/ 2020年2月23日閲覧。 
  3. ^ a b c 柘植世那週刊ベースボール
  4. ^ 利府 対 高崎健康福祉大高崎
  5. ^ 大阪桐蔭 対 高崎健康福祉大高崎
  6. ^ 第88回 都市対抗 本大会 7月15日 東京ドーム 第2試合 1回戦
  7. ^ 第44回 日本選手権 本大会 11月3日 京セラドーム大阪 第3試合 1回戦
  8. ^ 西武、D5位・柘植と合意サンケイスポーツ 2019年11月7日掲載
  9. ^ 西武に1イニング2人のプロ初安打「鳥肌が立った」”. 西日本スポーツ (2020年8月17日). 2021年8月17日閲覧。
  10. ^ 【西武】ドラ5柘植がプロ初スタメンで堂々のプロ初アーチ!”. スポーツ報知 (2020年8月27日). 2021年8月27日閲覧。
  11. ^ 栗山巧が史上52人目の2000試合出場達成! 今井達也も7回2失点の粘投で今季4勝目”. パ・リーグ.com (2021年6月12日). 2021年6月12日閲覧。
  12. ^ 西武、今季初サヨナラ勝ち 9回2死から満塁機つくり代打柘植タイムリー 2点差追い付かれ執念”. 西日本スポーツ (2021年9月23日). 2021年9月23日閲覧。
  13. ^ Shimbun, The Nishinippon. “西武・柘植世那が抹消 右肘炎症 正捕手の立場固める中での離脱”. 西スポWEB OTTO!. 2023年12月17日閲覧。
  14. ^ 石井孝尚 (2023年5月23日). “西武・柘植世那が23日のロッテ戦で1軍合流 源田壮亮は26日にも復帰が濃厚に”. サンスポ. 2023年12月17日閲覧。
  15. ^ 柘植世那選手の結婚について”. 埼玉西武ライオンズ. 2023年12月17日閲覧。
  16. ^ 柘植世那(Honda鈴鹿 22才 ) | 週刊野球太郎 ドラフト候補選手名鑑”. yakyutaro.jp. 2023年4月13日閲覧。
  17. ^ 【8回裏】ライオンズ・柘植がプロ初ヒットで笑顔を見せる!! 2020/8/16 L-E | プロ野球速報・ライブ中継 パーソル パ・リーグTV (2020年8月16日) 2021年2月6日閲覧。

参考文献 編集

  • ベースボール・マガジン社 編『ベースボール・レコード・ブック』 2022日本プロ野球記録年鑑、ベースボール・マガジン社、2021年。ISBN 978-4-583-11429-3  296ページ参照。
  • ベースボール・マガジン社 編『ベースボール・レコード・ブック』 2023日本プロ野球記録年鑑、ベースボール・マガジン社、2022年。ISBN 978-4-583-11546-7  52ページ参照。
  • ベースボール・マガジン社 編『2023プロ野球シーズン総決算号』 別冊新春号、ベースボール・マガジン社、2023年、93頁。ASIN B0CPQ6FZRV 

関連項目 編集

外部リンク 編集