柳瀬川

埼玉県・東京都を流れる一級河川

柳瀬川(やなせがわ)は、埼玉県および東京都を流れる一級河川荒川水系の支流である。

柳瀬川
柳瀬川 2009年4月6日撮影
志木市柏町付近の柳瀬川(2009年4月)
水系 一級水系 荒川
種別 一級河川
延長 19.6[1] km
平均流量 -- m³/s
流域面積 95.5[1] km²
水源 金堀沢(狭山丘陵水源保護林内)
(東京都西多摩郡瑞穂町)
水源の標高 -- m
河口・合流先 新河岸川(埼玉県志木市)
流域 東京都埼玉県
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地理 編集

東京都西多摩郡瑞穂町大字石畑字御達間ならびに埼玉県入間市大字宮寺字金堀沢の狭山湖水道用地内の大沢・金堀沢(これら以外にも名前のない沢が複数存在する)に源を発し、狭山湖を経た後ほぼ都県境に沿って(上流の金堀沢もほぼ都県境に沿って流れている)北東へ流れ、東京都清瀬市下宿清瀬水再生センターの放流を受け入れ、埼玉県志木市新河岸川合流する。狭山湖の湖底には現在でも川の旧流路が残っている。

歴史 編集

霞川、不老川、黒目川と並び、かつての古多摩川の流路の名残とされている。

清瀬橋から明治薬科大学付近にかけての蛇行は、直線化した新流路が建設されて切り替えられ、この新流路は新柳瀬川と呼ばれている。 直線化に伴い、かつて清瀬橋付近であった空堀川との合流点は、300mほど上流の新柳瀬川の区間へと大きく変更された。 なお、清瀬橋付近までの蛇行している旧流路は現在も残っている。

別称 編集

かつて埼玉県所沢市南部を中心に「久米氏」という名の豪族が栄えた事から、一部では久米川(くめがわ) との別名があった。今では西武新宿線久米川駅にその名が残っている。

環境 編集

かつては生活排水が流れ込み、ゴミなども多く柳瀬川は悪臭をともなう汚い川となっていたが、1981年に清瀬水再生センターが運転を開始し、さらにボランティアによる地道な清掃活動が続いて次第に水質改善が進み、近年では釣りを楽しむ人なども多くなった。車で河原に乗りつけ、川遊びやバーベキューをする家族連れもよく見かけられる。東上線柳瀬川駅付近から志木市役所付近にかけては水鳥が多数生息し、野鳥観察をしている人もいる。河原にはタヌキも生息している。なお水源部はほぼ密林といってもいいほどの豊かな環境であるが、現在人の立ち入りは出来なくなっている。 

また最上流部には、かつては国の天然記念物ミヤコタナゴも生息していた[2]。清流を好む淡水魚であるため、1980年(昭和55年)頃を境に川の水質悪化とともに激減し、絶滅の危機に瀕していたが、近年その保護・人工増殖にも成功している[3]。今後、環境改善が進めばふたたび柳瀬川に放流される予定である。

支流 編集

流域の自治体 編集

埼玉県
所沢市入間市
東京都
瑞穂町東村山市清瀬市
埼玉県
新座市入間郡三芳町志木市富士見市

橋梁 編集

 
大鐘橋(最上流部付近)
 
清瀬橋
 
ふれあい橋より下流側を望む

上流より記載

脚注 編集

  1. ^ a b 柳瀬川流域のあらまし”. 国土交通省関東地方整備局. 2019年10月12日閲覧。
  2. ^ ミヤコタナゴについて(所沢市立埋蔵文化財調査センター)[リンク切れ]
  3. ^ 「ミヤコタナゴ住む川に—柳瀬川最上流で清掃活動」 市民新聞ところさわNo.358 平成21年10月16日[リンク切れ]
  4. ^ 所沢の地形”. 所沢市役所 (2014年12月11日). 2018年8月23日閲覧。

関連項目 編集

外部リンク 編集