横山 一敏(よこやま かずとし、1966年5月29日[2][1] - )は、日本の俳優声優スタントマンである。ジャパンアクションエンタープライズ(JAE)所属。広島県[2]三次市出身[1]。身長183センチメートル[1]、血液型O型

よこやま かずとし
横山 一敏
本名 同じ
生年月日 (1966-05-29) 1966年5月29日(57歳)
出生地 日本の旗 日本広島県三次市
身長 183 cm[1]
血液型 O型
ジャンル アクション俳優
活動内容 スーツアクター俳優スタントマン
配偶者 あり
事務所 ジャパンアクションエンタープライズ
主な作品
1990年『特警ウインスペクター』ファイヤー役
1994年『ブルースワット』ショウ役
1995年『超力戦隊オーレンジャー』オーレッド役
2012年『仮面ライダーフォーゼ』立神吼役など
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来歴 編集

中学生時代に映画『忍者武芸帖 百地三太夫』を観てJAC(現JAE)の存在を知り、高校時代に入団を申し込み、卒業後に養成所入りする[3]

JAC養成所第16期生[1][3]。元々は俳優を志していたが、養成所時代にスーツアクターの存在を知り、岡元次郎が出演していた『光戦隊マスクマン』のショーを観て感激し、スーツアクターの道へ進む[1][3]。同期には高岩成二今井靖彦がいる[3]

後楽園遊園地の野外劇場でのショーを担当したのち、1980年代後半から1990年代にかけて、スーパー戦隊シリーズメタルヒーローシリーズといった特撮番組でスーツアクターとして活動[1][3]。メタルヒーローシリーズでは『機動刑事ジバン』から『ブルースワット』まで6年連続で主役を、スーパー戦隊シリーズでは『超力戦隊オーレンジャー』から『電磁戦隊メガレンジャー』まで3年連続でレッドを担当した[1]

その後は顔出しの俳優として活動し[1]、スーツアクターも代役を務めたことは何度かあったが、2008年の『劇場版 さらば仮面ライダー電王 ファイナル・カウントダウン』で11年ぶりに正規のスーツアクターとして復帰した。その後、仮面ライダーシリーズの劇場版数作品でスーツアクターとして出演し、『仮面ライダーフォーゼ』では第3クール目から俳優としてレギュラー出演した。

現在は所属事務所の舞台やテレビ番組を中心に活躍している。既婚者でもあり3人の子供を持つ父親でもある。劇団☆新感線作品に出演した時に、ウォーミングアップをしている姿を見た古田新太は、「俺はこんな(強い)のと戦わなければならないのかと思うと(舞台に立つのが)嫌になる」と、作品DVDで裏話として語っている。

人物・エピソード 編集

  • 趣味はギター、特技はバスケットボール[4]
  • 酒が好きで、スーツアクター時代は早くスーツを脱いで酒を飲みたいと考えていたという[1]痛風を患っているが、スーツ着用時に大量に汗をかき、特にメタルヒーローシリーズのスーツでは座ることができなかったことが発症する原因になったと考えている[1]
  • メタルヒーローシリーズでは、『機動刑事ジバン』からスーツが全身FRP製になり、手足が長くないと全体のバランスが悪くなるという問題があった[1]。『ジバン』からメインを演じた横山は長身のためバランスが良く、バンダイで玩具開発を担当していた野中剛は手応えを感じたという[1]
  • 超力戦隊オーレンジャー』で初めてレッドを演じた際は、長年メタルヒーローシリーズを演じていた影響で、第1話の歩くカットがロボットのような動きになっていて反省したと述べている[1][3]
  • 憧れのヒーローとして漫画『コブラ』のコブラを挙げており、演じてみたいとも述べている[1]
  • スーパー戦隊シリーズでのCM撮影で、顔前で武器を真一文字に構えるというカットで他の俳優がテイクを重ねる中、横山は一発で決めて監督が感動していたと、当時バンダイに所属していた野中剛は証言している[1]
  • 『オーレンジャー』から『メガレンジャー』に助監督として参加した深作健太は、横山についてスタイルがよくアクションにキレがあるだけでなく、ロボット系のスーツも難なく演じ、現場では感情的になることなくリーダーシップを発揮していたと述べている[5]
  • 激走戦隊カーレンジャー』で共演した岸祐二は、横山について男気があって芝居に対する熱意を持った素晴らしい人と評している[6]

出演 編集

テレビドラマ(俳優) 編集

テレビドラマ(スタントマン、スーツアクター) 編集

映画 編集

ネットムービー 編集

オリジナルビデオ 編集

舞台 編集

  • 新歌舞伎座 スーパーヒーローフェスティバル'95(1995年) - オーレッド 役(公演期間中の数日のみの特別出演)
  • 寝盗られ宗介'98 徳川六代将軍・家宣の若き日の恋(1998年) - 裕次郎 役
  • JAC
    • 第2回公演「NOBUNAGA -戦国異聞-」(1998年)
    • 第3回公演「HIJIKATA 〜新撰組異聞〜」(1999年) - 芹沢鴨
    • JAC Presents 第4回公演「TOKYO 2050」(2000年) - 郷田 役
    • JAE Presents「忍伝 -Tsurugi-」(2001年)
    • JAE Presents Vol.6「KAMIKAZE」(2001年)
    • JAE Presents Vol.7「十二人の怒れる人々」(2002年) - 陪審員 役
    • JOE Company「ほろほろ」(2006年)
    • JOE Company Vol.5「ポルカ」(2007年)
    • JOE Company Another Play4「Drift13」(2008年)
    • JAE Presents「白鎧亜 -HAKUGAIA-」(2010年)
    • JAE Presents Vol.10「残侠」(2010年) - 結城 役
    • JAE Presents Vol.11「Wipe Out -破壊-」(2011年)
  • R.U.P Presents
    • 新 幕末純情伝(1999年) - 志士 役
    • 犬を使う女〜スター誕生〜より(1999年) - 赤川金太 役
    • スサノオ(2002年)
  • 二代目はクリスチャン 緊急特別バージョン(1999年)
  • ★☆北区つかこうへい劇団蒲田行進曲完結編 銀ちゃんが逝く」(2000年) - 赤川(中堅映画男優) 役
  • 社団法人 日本劇団協議会 法人設立10周年記念公演「天保十二年のシェイクスピア」(2002年)
  • 阿佐ヶ谷スパイダース
    • みつばち(2003年)
    • 桜飛沫 〜さくらしぶき〜(2006年) - 寺坂吉衛門 役ほか
  • 忍風戦隊ハリケンジャー(2003年、後楽園スカイシアター) - 烈火 役〈Wキャスト:岡元次郎
  • 劇団☆新感線
    • 阿修羅城の瞳(2003年) - 阿餓羅 役
    • 髑髏城の七人アカドクロ版(2004年) - 巍岩 役
      • 髑髏城の七人アオドクロ版(2004年) - 十蔵、巨烈、鉄騎兵、伊賀忍軍 役
    • SHINKANSEN☆NEXUS「荒神 〜AraJin〜」(2005年)
    • SHINKANSEN☆PRODUCE「吉原御免状」(2005年)
    • メタルマクベス(2006年)
    • Inouekabuki Shochiku-mix「朧の森に棲む鬼」(2006年) - ヤスマサ将軍 役
      • いのうえ歌舞伎☆號「IZO」(2008年) - 永井尚志 役
  • 劇団「秦組
    • Re-Birth 2004(2004年)
    • 月の子供(2005年)
    • Vol.2「タクラマカン」(2005年)
      • vol.5 「タクラマカン」(2013年) - ジジイ 役
    • vol.3「らん」(2010年) - 石影 役
      • vol.4 「らん -2011 New version!!-」(2011年) - 石影 役
    • Vol.13&14 方舟episode2「9999の正義」(2021年)
    • And so this is Xmas(2022年)
  • Standardsong
    • K.O.B 〜ノックアウトブラザー〜(2004年)
    • えくぼ〜people song〜(2007年) - ジョウゲン〈シモノクニの長〉 役
    • 贋作水滸伝(2011年)
  • 劇団S.W.A.T
    • S.W.A.T版 大忠臣蔵(2010年) - 日替わりゲスト
    • 巣鴨バスターズ 都会(まち)へ行く(2013年)
  • 劇団ゲキハロ
  • TIGER & BUNNY THE LIVE(2012年) - アントニオ・ロペス 役
  • 里見八犬伝(2012年・2014年・2017年・2019年) - 悪四郎 役
  • M&OPlays「八犬伝」(2013年) - 赤岩一角 役ほか
  • 大人の麦茶 第二十一杯目公演「ゆびにのこるかおり」(2013年) - 浄法寺悠一 役
  • 日本テレビ特別舞台
    • 開局60年特別舞台「真田十勇士」(2014年・2016年) - 後藤又兵衛 役
    • 開局65年記念舞台「魔界転生」(2018年・2021年) - 内藤主膳 役
    • 開局70年記念舞台「西遊記」(2023年11月 - 2024年1月) - 巴山虎 役
  • よみうり大手町ホールオープニングシリーズ演劇公演第1弾「海峡の光」(2014年) - 刑務官加藤・機関長 役
  • 東京グローブ座『モールス』(2015年) - ハルムベリ/アヴィラ 役 ※アクション指導
  • 舞台「曇天に笑う」(2015年・2016年) - 犬飼善蔵 役 ※殺陣指導
  • 神様はじめました THE MUSICAL♪(2015年) - 戦神建速 役 ※殺陣指導
    • 神様はじめました THE MUSICAL♪2016
  • 7 NANA(2021年)
  • 武双剣舞威衆 八剱 本公演「魔界転生」(2022年) - 柳生宗矩

ゲーム 編集

CM 編集

その他 編集

  • 後楽園遊園地野外劇場公演 - スーツアクターとして多数出演
  • 第49回NHK紅白歌合戦(1998年、NHK) - 仮面ライダー1号
  • JAC Presents「Good-by 20th/Last X'Mas」(2000年)
    • JAE Presents「俺たち参上!!」(2009年) - ゲスト出演
    • JAE Presents「俺たち参上!!VS ?!!」(2010年)
    • JAE「JAE SEED Christmas Party in Puroland」(2010年)
    • JAE NAKED LIVE「がんばろう 日本!」(2011年)
    • JAE「JAE SEED HORROR SHOW in Puroland」(2011年)
    • JAE "春"プレミアムイベント ~Jump Up!~(2016年)
  • スーパーニュース(2003年) - 「西部警察2003」の事故の検証をカースタントで実演した。
  • 花やしき「DDTプロレス」アクションプロレスショー(2009年)
  • 宮内タカユキバースデーライブ(2010年) - ゲスト出演
  • DVD「夢、命ある限り…As Long As One Lives」(JAE)

脚注 編集

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t 宇宙船148 2015, pp. 110–111, 「特別対談 横山一敏×野中剛
  2. ^ a b フォーゼ読本 2013, pp. 56–57, 「FOURZE CAST INTERVIEW 02 Side:Horoscopes 強く、美しく、禍々しく、闇に煌めくホロスコープスの軌跡 横山一敏」
  3. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s 「スーパー戦隊制作の裏舞台 横山一敏」『スーパー戦隊 Official Mook 20世紀』《1997 電磁戦隊メガレンジャー》講談社〈講談社シリーズMOOK〉、2018年6月25日、32頁。ISBN 978-4-06-509610-9 
  4. ^ JAC所属俳優の プロフィール”. ジャパンアクションクラブ. 2022年6月26日閲覧。
  5. ^ a b 「スーパー戦隊制作の裏舞台 深作健太」『スーパー戦隊 Official Mook 20世紀』《1995 超力戦隊オーレンジャー講談社〈講談社シリーズMOOK〉、2019年4月10日、32頁。ISBN 978-4-06-513710-9 
  6. ^ 「SPECIAL INTERVIEW '96 岸祐二」『スーパー戦隊 Official Mook 20世紀』《1996 激走戦隊カーレンジャー》講談社〈講談社シリーズMOOK〉、2018年8月9日、20-21頁。ISBN 978-4-06-509607-9 
  7. ^ 「美食探偵」最終話でアクション俳優・高岩成二、今井靖彦、横山一敏がSP演じる”. 映画ナタリー (2020年6月26日). 2020年6月27日閲覧。
  8. ^ Sleepinglion423の2022年3月5日のツイート2022年3月23日閲覧。
  9. ^ 『東映ヒーローMAX』 Vol.27、辰巳出版、2008年、49頁
  10. ^ 超全集 1993, p. 63.
  11. ^ 激走戦隊カーレンジャーミュージックコレクション ブックレット
  12. ^ yukio4811のツイート(1381415294556512261)
  13. ^ ジャパンアクションエンタープライズ|出演情報|ドゲンジャーズ 1話”. ジャパンアクションエンタープライズ (2020年4月2日). 2020年4月7日閲覧。
  14. ^ 『アニメージュ』徳間書店、 2022年9月号、105p
  15. ^ 東映HM60 2019, pp. 109, 「東映ヒーロー仮面俳優列伝 PREMIUM 高岩成二」
  16. ^ パンフレット 2001, 「佛田洋特撮監督インタビュー 日没と戦いながら外で撮ったよ!」.
  17. ^ a b c 「「横山一敏インタビュー」」『東映ヒーローMAX Vol.41』、辰巳出版、28頁、ISBN 978-4-7778-1027-7 
  18. ^ パンフレット 2017, 「INTERVIEW 空蝉丸役 丸山敦史」.
  19. ^ ジャパンアクションエンタープライズ|出演情報|太陽は動かない”. ジャパンアクションエンタープライズ (2020年3月2日). 2020年3月5日閲覧。
  20. ^ 『ツーカイザー×ゴーカイジャー』配信決定、アイムと鎧も堂々参戦”. マイナビニュース (2022年5月29日). 2022年5月30日閲覧。
  21. ^ suzu_n_officialの2021年3月15日のツイート2021年3月15日閲覧。

参考文献 編集

外部リンク 編集

先代
高岩成二
1994年、『カクレンジャー』)
スーパー戦隊シリーズ
歴代主役戦士・歴代レッド役スーツアクター
横山一敏
1995年、『オーレンジャー』-1997年、『メガレンジャー』)
次代
高岩成二
1998年、『ギンガマン』-2000年、『タイムレンジャー』)