池上通信機株式会社(いけがみつうしんき、Ikegami Tsushinki Co., Ltd. )は、日本の業務用放送機器・通信機器メーカー。東証スタンダード上場。本社は東京都大田区池上で、1946年(昭和21年)に斎藤公正が創立。

池上通信機株式会社
IKEGAMI TSUSHINKI CO.,LTD.
池上通信機本社
池上通信機本社
種類 株式会社
市場情報
略称 Ikegami
本社所在地 日本の旗 日本
146-8567
東京都大田区池上5-6-16
設立 1948年2月21日
業種 電気機器
法人番号 6010801000811 ウィキデータを編集
事業内容 放送機器製造・販売
代表者 代表取締役社長 清森洋祐
資本金 70億円
発行済株式総数 728万5,746株
売上高 連結 232億29百万円
単体 215億31百万円
(2020年3月期)
経常利益 連結 5億52百万円
単体 5億24百万円
(2020年3月期)
純利益 連結 7億5百万円
単体 7億13百万円
(2020年3月期)
純資産 連結 130億81百万円
単体 129億59百万円
(2020年3月)
総資産 連結 261億30百万円
単体 258億61百万円
(2020年3月)
従業員数 連結 878名、単体 700名
(2020年3月)
決算期 3月末
主要株主 日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 4.53%
豊嶋利夫 3.47%
遠藤四郎 3.07%
日本トラスティ・サービス信託銀行(信託口) 2.50%
日本トラスティ・サービス信託銀行(信託口5) 1.98%
(2020年3月)
主要子会社 株式会社テクノイケガミ
外部リンク https://www.ikegami.co.jp/
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池上通信機のテレビカメラで撮影を行う日本放送協会のスタッフ。
プロダクトセンター(栃木県宇都宮市

ビデオカメラモニター・伝送機器などの放送業務用機器が主力。他にセキュリティカメラ、医療用カメラ、錠剤検査装置を製造する。放送用機器はエミー賞を4回受賞するなど、世界的に評価されている。

概要 編集

かつては両替機なども製造した。

2007年7月に、放送用映像製作・編集システム事業の強化を目的として東芝と資本提携する。その後、同社が発行済み株式の20.0%を保有し、東芝の関連会社(持分法適用会社)になった[1]。その後は2013年に自己株式取得を目的として東芝の保有する大部分を買収した。

任天堂のアーケードゲーム「ドンキーコング」の基板プログラミングを行った。これを巡って任天堂と訴訟沙汰となり、和解としているが実質絶縁となり、後にセガ向けゲーム「ティップタップ(コンゴボンゴ)」の開発を行う事となった。詳しくは当該項目参照。

広告活動 編集

かつては、福島県石川県など主に北日本の地域の放送局で当社の企業イメージCMを放送していたこともあった。

沿革 編集

  • 1946年(昭和21年)9月 - 池上通信機材製作所を創設、通信機用小型変圧器、電源機器等の製造開始。
  • 1948年(昭和23年)2月 - 池上通信機材製作所に組織変更。
  • 1949年(昭和24年)8月 - NHK総合技術研究所の指導を受け、周波数特性自動記録装置、テレビジョンスタジオ装置用部品を開発、製造販売開始。
  • 1951年(昭和26年)1月 - 商号を「池上通信機」に変更。
  • 1958年(昭和33年)4月 - 川崎工場新設、テレビジョン放送機器および音声機器の製造開始。
  • 1960年(昭和35年)9月 - 水戸工場新設、電源装置、測定機器等の製造開始。
  • 1961年(昭和36年)5月 - 藤沢工場新設、工業用テレビジョン機器および小型変圧器の製造開始。
  • 1961年(昭和36年)6月 - 東京証券取引所店頭市場に株式公開。
  • 1961年(昭和36年)10月 - 東京証券取引所市場第二部に株式上場。
  • 1964年(昭和39年)12月 - 米国法人イケガミ エレクトロニクス インダストリーズ インコーポレーテッド オブ ニューヨーク(連結子会社)設立。
  • 1969年(昭和44年)4月 - 宇都宮工場新設し、工業用テレビジョン機器等の製造開始。
  • 1970年(昭和45年)8月 - 池上工場新設し、テレビジョンカメラ部門等を川崎工場より移行
  • 1971年(昭和46年)- カラーカメラを開発、NHKや民放各社に納入。
  • 1975年(昭和50年)3月 - 米国法人イケガミ エレクトロニクス インダストリーズ インコーポレーテッド オブ ニューヨークの商号をイケガミ エレクトロニクス(ユー、エス、エイ)インコーポレーテッドに改める。
  • 1976年(昭和51年)1月 - 西ドイツ駐在員事務所を開設。
  • 1980年(昭和55年)12月 - 西ドイツ法人イケガミ エレクトロニクス(ヨーロッパ)GmbH(連結子会社)を設立し、駐在員事務所廃止。
  • 1984年(昭和59年)2月 - 東京証券取引所市場第一部に株式を指定替え上場。
  • 1991年(平成3年)5月 - 株式会社テクノイケガミを設立。
  • 1992年(平成4年)4月 - 池上エルダー株式会社を設立。
  • 1993年(平成5年)11月 - 株式会社アイテムを設立。
  • 1999年(平成11年)10月 - 藤沢事業所の業務を池上工場に統合。
  • 2000年(平成12年)4月 - 川崎工場の業務を湘南工場に全面移転。
  • 2003年(平成15年)2月 - 水戸工場の業務を宇都宮工場に統合。
  • 2007年(平成19年)- 東芝と資本提携締結。
  • 2010年(平成22年)
    • 1月 - 池上エルダーを清算。
    • 4月 - 池上工場と宇都宮工場を統合。
  • 2012年(平成24年)
    • 4月 - 株式会社テクノイケガミを連結の範囲に追加。
    • 10月 - 宇都宮プロダクトセンターの一部製品の生産機能をテクノイケガミへ移管。
  • 2013年(平成25年)- 東芝の保有する株式を買い取り資本提携解消。
  • 2014年(平成26年)4月 - シンガポール法人Ikegami Electronics Asia Pacific Pte.Ltd.設立。

放送機器 編集

ハンディーカメラの元祖は、良く解らないが当初は、ベースステーションなる電源ボックスがあり又はCCUによる技術者の操作が必要なスタジオハンディーは、HL−35(NHK−1型)とHLー37がプロレスやボクシング中継で使用純粋なバックパックレスは、HLー77が3/4ポータブルVTRでの本格的時代の幕開けにふさわしく、ソニー製BVP-300と競う後にHL-79E - 俗に「ななきゅう」と呼ばれた三管式ハンディカメラシリーズ

  • HL-V55 - 2009年10月17日放送のタモリ倶楽部[2]では、「名機V55お別れ会」というタイトルで製造中止について扱われた。
  • HL-95 UNICAM - 79Eの性能でドッカブルタイプとして登場した池上最後の撮像管式カメラ。
  • Editcam - 池上が独自で開発したカメラで、FieldPakと命名されたHDD又はフラッシュメモリ型のオリジナルリムーバブルカセットを使う。
  • GF series - 当時資本提携していた東芝と共同開発したフォーマットで、記録媒体は半導体メモリを使用。池上はビデオカメラを担当。

受賞歴 編集

エミー賞(技術開発部門)4回

  • 1981年 カラースタジオカメラの自動調整コンピュータ
  • 1983年 カラーカメラ(EC-35)の技術開発
  • 1994年、「スキンディテール」
  • 2010年 放送用テープレス記録システム

脚注 編集

関連項目 編集

外部リンク 編集