灘区(なだく)は、神戸市を構成する9区のうちの一つで、同市の東部に位置する。

なだく ウィキデータを編集
灘区
神戸市立六甲山牧場
日本の旗 日本
地方 近畿地方
都道府県 兵庫県
神戸市
市町村コード 28102-6
面積 32.66km2
総人口 135,924[編集]
推計人口、2024年3月1日)
人口密度 4,162人/km2
隣接自治体
隣接行政区
神戸市東灘区北区中央区
区の木
区の花 マリーゴールド
区の歴史の花 菜の花
灘区役所
所在地 657-8570
兵庫県神戸市灘区桜口町四丁目2番1号
北緯34度42分44.5秒 東経135度14分22.5秒 / 北緯34.712361度 東経135.239583度 / 34.712361; 135.239583座標: 北緯34度42分44.5秒 東経135度14分22.5秒 / 北緯34.712361度 東経135.239583度 / 34.712361; 135.239583
灘区役所
灘区役所
地図
外部リンク 神戸市灘区
灘区位置図
ウィキプロジェクト
原田通

東灘区や西宮市と同様、西郷などの酒蔵が有名である。沢の鶴などの本社は灘区内である。

地理 編集

神戸市の東部に位置し、北に摩耶山六甲山を擁し、南は大阪湾に面する。東は石屋川が流れる。六甲山系の北麓は加古川水系に含まれる。

隣接している区 編集

歴史 編集

  • 1905年(明治38年)4月12日 - 阪神電気鉄道開業。東明(後に新在家と改称)[注釈 1]、新在家(廃駅)、大石岩屋の各駅を設置。
  • 1917年(大正6年)12月1日 - 国鉄灘駅開業
  • 1920年(大正9年)7月16日 - 阪神急行電鉄開業。当初は 六甲駅のみを設置。
  • 1925年(大正14年)1月6日 - 摩耶ケーブル線開業。
  • 1927年(昭和2年)7月1日 - 阪神国道線開業。同時に阪神電鉄本線西灘駅開業。
  • 1929年(昭和4年)4月1日 - 現在の当区に相当する地域が神戸市に編入合併。(後述)
  • 1930年(昭和5年)9月16日 - 市バス須磨-桜口間開業
  • 1931年(昭和6年)9月1日 - 現在の当区に相当する地域に、市制に基づく『灘区』を設置[注釈 2]
  • 1931年(昭和6年)9月22日 - 六甲ロープウエイ開業。1944年に戦時不急線として撤去。
  • 1932年(昭和7年)3月10日 - 六甲ケーブル開業
  • 1934年(昭和9年)7月20日 - 国鉄吹田-須磨間電化と同時に六甲道駅開業
  • 1936年(昭和11年)4月1日 - 阪神急行電鉄、三宮(当時は『(阪急)神戸駅』。『三宮駅』を経て現在の神戸三宮駅)延伸開業に併せて、三宮へ向かう新線と従前の神戸駅(上筒井駅と改称)へ向かう線(上筒井線。1940年5月20日廃止)の分岐点に西灘駅(現在の王子公園駅)を新設。
  • 1938年(昭和13年)7月3-5日 - 阪神大水害
  • 1941年(昭和16年)1月16日 - 市電上筒井-原田間開業
  • 1953年(昭和28年)10月1日 - 市電、将軍通(1944年6月1日)、六甲口(1949年7月25日)までの部分開業を経て六甲口-石屋川間開業。市電石屋川線全線開業。
  • 1967年(昭和42年)7月9日 - 集中豪雨により青谷町で家屋が倒壊。警察官らが救助にあたっていたところに山津波(土石流)が発生、巻き込まれた8人が下流の青谷第一ダムまで押し流されて4人が死亡、6人が重軽傷[1][2]
  • 1969年(昭和44年)3月22日 - 市電石屋川線廃止
  • 1974年(昭和49年)3月17日 - 阪神国道線廃止
  • 1995年(平成7年)1月17日 - 阪神・淡路大震災
  • 2004年(平成16年)5月6日 - 区役所が現在の場所に移転
  • 2016年(平成28年)3月26日 - JR六甲道-灘間に摩耶駅開業

行政区画の変遷 編集

人口 編集

  • 1935年 128,186
  • 1940年 155,498
  • 1945年 70,636
  • 1947年 97,505
  • 1950年 114,401
  • 1955年 138,214
  • 1960年 155,360
  • 1965年 168,976
  • 1970年 170,791
  • 1975年 157,891
  • 1980年 142,313
  • 1985年 133,745
  • 1990年 129,578
  • 1995年 97,473
  • 2000年 120,518
  • 2005年 128,050
  • 2010年 133,451
  • 2015年 136,088
  • 2020年 136,747

灘区の地名 編集

六甲地区
西郷地区
西灘地区
六甲山地区

行政 編集

  • 区長:丹本 陽(令和4年4月就任)

機関・施設 編集

警察 編集

消防 編集

経済 編集

産業 編集

  • 清酒醸造業:灘五郷のうち、「西郷」がある(なお、「中郷(現在の御影郷)」の西半分は隣接する東灘区の御影地区に属するが、このうち御影塚町に酒蔵を構える神戸酒心館等の一部の蔵元については、当区に所在する新在家駅が最寄り駅の場合がある)。

地域 編集

健康 編集

  • 中井病院
  • 医療法人愛和会金沢病院
  • 神戸海星病院
  • 国家公務員共済組合連合会六甲病院
  • 医療法人昭生病院
  • 吉田アーデント病院
  • 医療法人康雄会 西病院
  • 田所病院

教育 編集

大学 編集

高等学校 編集

中学校 編集

小学校 編集

特別支援学校 編集

各種学校 編集

小中学校区 編集

  • 校区一覧 [1]

集合住宅 編集

 
HAT神戸灘の浜のタワーマンション。

近年は再開発の影響で区内に大規模マンションや超高層マンションが相次いで建てられた。主な集合住宅は以下の通り。

超高層マンション 編集

  • ウェルブ六甲道
  • ラ・トゥール六甲
  • ワコーレ神戸灘タワー

大規模マンション 編集

  • 鶴甲コーポ
  • 摩耶シーサイドプレイス
  • リビオ六甲高羽ガーデンスクエア

住宅団地 編集

  • 都市再生機構グリーンヒルズ六甲(六甲団地を建て替えた住宅団地)
  • 都市再生機構ルネシティ新在家南町
  • 都市再生機構フレール六甲桜ヶ丘
  • 都市再生機構HAT神戸・灘の浜
  • 都市再生機構ルゼフィール岩屋中町
  • 県営篠原北町住宅
  • 県営楠丘住宅
  • 県営岩屋北住宅
  • 県営灘の浜住宅
  • 市営泉住宅
  • 市営岩屋北住宅
  • 市営大石東住宅
  • 市営神前住宅
  • 市営新在家南住宅
  • 市営灘北住宅
  • 市営HAT神戸・灘の浜住宅
  • 上組大石社宅
  • シマブンコーポレーション神戸岩屋社宅
かつて存在した住宅団地
  • 住宅・都市整備公団六甲団地(建て替えられ「グリーンヒルズ六甲」となった)
  • 市営高羽住宅(マネジメント計画による市営住宅再編のため閉鎖された)
  • 市営桜ヶ丘住宅(同上)

交通 編集

鉄道路線 編集

垂水区、東灘区とともに、区内を市営地下鉄が通過していない。

西日本旅客鉄道(JR西日本)
阪急電鉄(阪急)
阪神電気鉄道(阪神)
六甲摩耶鉄道
神戸すまいまちづくり公社

また、山陽新幹線が区内を通るが、駅はない。なお、区内はすべて六甲トンネルの区間内である。

道路 編集

高速自動車国道
  • 区内は路線なし。
阪神高速道路
一般国道
主要県道
その他の県道
神戸市道有料道路
その他広域幹線道路

バス 編集

灘区は神戸市9区では東灘区長田区垂水区とともに神姫バスの路線が乗り入れていない区でもある。

船舶 編集

  • 摩耶埠頭

名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事 編集

 
神戸文学館
 
旧ハンター住宅
 
六甲高山植物園
 
忉利天上寺

出身有名人 編集

灘区の街と山口組 編集

日本最大の指定暴力団山口組」の総本部は高級住宅地の灘区篠原本町にある。総本部の周辺では灘区役所と兵庫県警、周辺住民による「山口組総本部退去運動」が一時は活発であった。

注釈 編集

  1. ^ 『東明(とうみょう)』は御影町の南西部に設置されていた大字だが、厳密には地区としての『(御影町)東明』と駅としての『東明(駅)』が設置された場所は隣接していない。詳細は新在家駅の記事を参照。
  2. ^ 実際には前々年の合併時点で既に『灘区』を名乗っていたと思われるが、この時点では「町名の一部としての『区』」(2019年10月現在の姫路市の、一部地域のそれに近い物)としての扱いであり、行政区画としての意味合いは有していなかった。政令指定都市#明治以降区 (行政区画)#過去の日本の行政区画も参照の事。
  3. ^ この時神戸市に編入しなかった地域(大字高羽)は、御影町(現在の東灘区御影地区)に編入の上で1931年1月に大字名が『西平野』に改称された後、1950年4月1日に神戸市に編入され、現在は東灘区御影山手の全域及び御影3丁目となっている。
  4. ^ 本名・『大塚亮二』(おおつか・りょうじ)。当該記事参照。
  5. ^ 本名・『前田達』(まえだ・とおる)。当該記事参照。

出典 編集

  1. ^ 「警官官ら八人ダムに 山津波に出動中」『朝日新聞』昭和42年7月10日朝刊、12版、15面
  2. ^ 「不明の六警官は無事」『朝日新聞』昭和42年7月10日夕刊、3版、11面

関連項目 編集

外部リンク 編集