蛍池駅

日本の大阪府豊中市にある阪急電鉄・大阪モノレールの駅

蛍池駅(ほたるがいけえき)は、大阪府豊中市にある、阪急電鉄(阪急)および大阪モノレール駅番号は阪急がHK-47、大阪モノレールが12

蛍池駅
ほたるがいけ
Hotarugaike *
地図
所在地 大阪府豊中市
北緯34度47分40.52秒 東経135度26分57.45秒 / 北緯34.7945889度 東経135.4492917度 / 34.7945889; 135.4492917座標: 北緯34度47分40.52秒 東経135度26分57.45秒 / 北緯34.7945889度 東経135.4492917度 / 34.7945889; 135.4492917
所属事業者 阪急電鉄駅詳細
大阪モノレール駅詳細
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蛍池駅
配線図

右側は大阪モノレール
左側は阪急宝塚本線


大阪空港駅
豊中駅

2 1 2 1


STRg STRf STR+l STRq STRgq
STR STR STR STR+l STRfq
STR STR PSTR(L) PSTR(R)
PSTR(R) PSTR(L) PSTR(L) PSTR(R)
PSTR(R) PSTR(L) STR STR
STR STR STR STR
STRgq KRZhl KRZhr STRr STR
STRfq KRZhl KRZhr STRq STRr
STRg STRf

柴原阪大前駅
石橋阪大前駅

概要 編集

阪急に3つある大阪モノレールとの乗換駅の1つで[注 1]、当駅では宝塚本線大阪モノレール本線が接続する。

1997年に大阪モノレール線が延伸して大阪空港(伊丹空港)に直接乗り入れるようになり、延伸区間内に蛍池駅が開業すると、阪急側の駅も、2003年から急行が停車するなど、他社線との接続駅として線内での重要性を次第に増してきた。

具体的には、延伸開業以前は空港連絡バス、路線バス、タクシーなどに頼っていた空港利用者が、当駅で乗り換えてモノレールで空港に向かうことが増えたため、空港へのアクセスルートを構成する駅としても重要性を増している[注 2]

大阪梅田駅 - 大阪空港駅間の移動において、阪急線と大阪モノレール線を利用するルートは、定時性や頻度、運賃において空港連絡バスより優位に立っており、空港に向かう交通手段として当駅経由のモノレール・阪急線の利用を呼びかける広告も両社に見られる。

歴史 編集

阪急蛍池駅の開業は、宝塚本線開業の約1か月後のことである。

駅名は駅の外れにある池の名称に因んでいるが、池としての「蛍池」は駅から北東に約400メートル離れている。当駅付近は古くは麻田藩(→麻田県)青木氏の領地であり、本来なら駅名として「麻田」とするのが適当であるが、「駅名が『麻田』では面白くない」という、阪急の創業者小林一三の意向でより適切な駅名を検討した結果、当時の狩りの名勝、蛍池を駅名に冠することとなったのだという[1]。その後1947年昭和22年)には駅周辺の地名も駅に倣って「蛍池」となった[2]

当駅から大阪国際空港へは阪急バスの路線バス(空港線)が運行されており、永らく空港連絡バスとしての機能していた。1993年9月時点では、昼間時間帯でおよそ5分間隔(1時間あたり10往復)もの本数が運行されていたが、1997年4月に大阪モノレールが開通すると、新大阪からの便を除き、運行休止となり、空港連絡の輸送手段は大阪モノレールに変わった。当時は普通しか停車しなかったが、大阪モノレール開業6年後の2003年8月30日より急行・快速急行(快速急行は2006年に休止、急行に置き換え)が停車を開始したことで、空港連絡駅としての利便性が向上した。

大阪モノレールは大部分で中央環状線に沿うように走っているが、中央環状線から外れる柴原阪大前駅 - 大阪空港間で用地買収が難航したため、大阪モノレールの蛍池乗り入れは大幅に遅れ、1994年9月から約2年半の間は、柴原駅が終着駅であった。大阪モノレール蛍池駅を含む区間が開業したのは当初開業予定の1991年から遅れること6年の1997年4月である。

年表 編集

阪急電鉄 編集

阪急 蛍池駅*
 
駅外観(2008年9月)
ほたるがいけ
Hotarugaike
HK-46 豊中 (1.4 km)
(1.6 km) 石橋阪大前 HK-48
大阪府豊中市螢池東町一丁目5番1号[2]
駅番号 HK47
所属事業者 阪急電鉄
所属路線 宝塚本線
キロ程 11.9 km(大阪梅田起点)
駅構造 地上駅橋上駅[4]
ホーム 2面2線
乗降人員
-統計年度-
(特定日)37,809人/日
-2021年-
乗降人員
-統計年次-
(通年平均)34,222人/日
-2022年-
開業年月日 1910年明治43年)4月25日
* 開業当初は蛍ヶ池駅
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相対式ホーム2面2線を有する地上駅である。

分岐器絶対信号機を持たないため、停留所に分類される。橋上駅舎を持ち[4]、駅舎内には改札口が1か所とコンビニエンスストアアズナスエクスプレスがある。

ホーム有効長は8両編成分のため、かつて運行されていた10両編成の列車は通過していた。2022年12月17日のダイヤ改正で、唯一10両編成だった通勤特急は8両編成に短縮されたが、当駅には引き続き停車しない。

以前は阪急電鉄の停車駅案内や駅名標に「大阪国際空港前」という副駅名が見られた。その後、関西国際空港開港後に一部で「大阪空港前」という案内に変更され、2004年以降は「大阪空港前」というアナウンスもなくなり、大阪空港へはモノレールに乗り換える旨の案内がなされるのみとなっている。

2019年9月下旬までは、駅名標には副駅名の表示をテープで隠した跡が残されていたが、隣の駅が「石橋→石橋阪大前」に改称されるのに伴い、駅名標も新しいものに交換されたため、当駅が大阪空港の最寄駅であった痕跡は見られなくなった。

1994年の橋上駅舎供用開始以前は、改札内に構内踏切が存在していた[4]。この構内踏切は隣接する一般の踏切との距離が近く、改札内外への不正通行を防ぐため両踏切の間の軌道上には突起状の障害物や注意を促す看板が設置されていた。

のりば 編集

阪急蛍池駅プラットホーム
号線 路線 方向 行先
1 宝塚本線 下り 宝塚方面[9]
2 上り 大阪梅田方面[9]

大阪モノレール 編集

大阪モノレール 蛍池駅
 
駅近影(2008年9月)
ほたるがいけ
Hotarugaike
11 大阪空港 (1.4 km)
(1.7 km) 柴原阪大前 13
大阪府豊中市螢池中町三丁目
駅番号  12 
所属事業者 大阪モノレール
所属路線 本線
キロ程 1.4 km(大阪空港起点)
駅構造 高架駅
ホーム 1面2線
乗車人員
-統計年度-
10,765人/日(降車客含まず)
-2021年-
乗降人員
-統計年度-
21,485人/日
-2021年-
開業年月日 1997年平成9年)4月1日[5]
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島式ホーム1面2線を有する高架駅。改札・コンコースは2階、ホームは3階にある。改札口は1か所。阪急の橋上駅舎および複合商業施設ルシオーレ」とは改札と同じレベルで連絡する。

大阪モノレールにおける他社線との乗換駅では、モノレールの駅は接続路線のものに対して直角ないし斜めに配置されることが多いが、当駅は用地の関係もあり阪急蛍池駅と並行したレイアウトになっており、大阪モノレール線内では唯一の例である。

コンコースには椅子や机が清涼飲料水自動販売機と共に置かれている。大阪モノレールではこの設置スペースを「モノドリンク」と称している。

のりば 編集

大阪モノレール蛍池駅プラットホーム
ホーム 路線 行先[10]
1 本線 門真市方面
2 大阪空港方面

利用状況 編集

  • 阪急電鉄
    • 2022年度の通年平均における1日乗降人員34,222人である。コロナ禍による影響を受けて減少に転ずる以前は、阪急電鉄の他の駅と比べて乗降客数の増加率が高く、またエキスポシティの開業により更に利用客が増えると見込まれる傾向にあった(2016年度時点)。
  • 大阪モノレール

近年の1日の乗車・乗降人員数は下表の通り。

年度[注 3]
年次[注 4]
阪急電鉄 大阪モノレール 出典
特定日 平日1日平均(2015年次まで) 通年平均(2016年次以降) 1日平均
乗降人員 乗車人員 乗降人員 乗車人員 乗降人員 乗車人員 乗降人員 乗車人員
1995年(平成07年) 25,632 12,585

未開業 [12]
1996年(平成08年) 25,713 12,701 [13]
1997年(平成09年) 31,102 15,394 12,779 6,537 [14]
1998年(平成10年) 30,891 15,223 14,730 7,517 [15]
1999年(平成11年) - 15,637 7,889 [16]
2000年(平成12年) 31,061 15,310 15,940 7,921 [17]
2001年(平成13年) 30,755 15,312 16,224 7,996 [18]
2002年(平成14年) 30,758 15,204 16,396 8,119 [19]
2003年(平成15年) 33,180 16,300 17,481 8,702 [20]
2004年(平成16年) 34,494 17,119 18,990 9,476 [21]
2005年(平成17年) 36,069 17,727 20,242 9,997 [22]
2006年(平成18年) 36,808 18,337 37,484 18,711 - 20,848 10,383 [23]
2007年(平成19年) 38,392 19,110 38,464 19,162 21,675 10,656 [24][25]
2008年(平成20年) 39,301 19,490 39,326 19,628 22,224 10,949 [26][25]
2009年(平成21年) 37,409 18,500 38,073 19,015 21,844 10,792 [27][25]
2010年(平成22年) 37,031 18,429 38,186 19,091 21,924 10,825 [28][25]
2011年(平成23年) 37,284 18,390 37,887 18,924 21,493 10,628 [29][30]
2012年(平成24年) 38,159 18,980 38,102 19,044 22,141 10,964 [31][32]
2013年(平成25年) 38,295 18,908 39,410 19,704 22,736 11,329 [33][34]
2014年(平成26年) 39,052 19,356 40,178 20,040 23,311 11,641 [35][36]
2015年(平成27年) 41,910 20,131 41,354 20,502 24,517 12,273 [37][38]
2016年(平成28年) 41,619 20,690 - 39,688 19,652 26,674 13,450 [39][40]
2017年(平成29年) 42,337 20,901 39,869 19,869 27,418 13,868 [41][40]
2018年(平成30年) 43,491 21,523 40,467 20,258 28,593 14,469 [42][40]
2019年(令和元年) 44,426 21,932 41,690 20,826 29,900 15,098 [43][40]
2020年(令和02年) 38,887 19,098 29,841 14,985 21,735 10,929 [44][40]
2021年(令和03年) 37,809 18,655 29,812 15,005 21,485 10,765
2022年(令和04年) 34,222

駅周辺 編集

駅南方約400メートルの地点には、個人宅のための踏切(蛍池曲線踏切)が存在する。大手私鉄では極めて珍しい。

バス路線 編集

阪急観光バス[注 5]関西空港交通
駅前ターミナル2番のりば

現在は空港連絡バスが発着するのみで、路線バスは全廃された(過去には阪急バス豊中西宮北口新大阪千里中央・大阪国際空港方面への路線を運行していた)。

隣の駅 編集

阪急電鉄
宝塚本線
特急「日生エクスプレス」・通勤特急
通過
急行・準急(大阪梅田行きのみ)・普通
豊中駅 (HK-46) - 蛍池駅 (HK-47) - 石橋阪大前駅 (HK-48)
大阪モノレール
本線
大阪空港駅 (11) - 蛍池駅 (12) - 柴原阪大前駅 (13)

脚注 編集

注釈 編集

  1. ^ 当駅の他に、千里線山田駅京都本線南茨木駅で接続、連絡している。
  2. ^ 2009年には大阪空港交通川西池田駅行き空港バスが運行休止となっている。
  3. ^ 阪急電鉄の特定日の場合および大阪高速鉄道の1日平均の場合
  4. ^ 阪急電鉄の1日平均の場合
  5. ^ 旧・大阪空港交通

出典 編集

  1. ^ 『阪急電車 駅めぐりー空から見た街と駅 宝塚線の巻ー』 阪急電鉄株式会社総務部広報課、1980年、24頁
  2. ^ a b 『阪急ステーション』阪急電鉄株式会社コミュニケーション事業部〈阪急ワールド全集 4〉、2001年、32頁。ISBN 4-89485-051-6 
  3. ^ 山下ルミ子『阪急宝塚線・能勢電鉄 街と駅の1世紀』彩流社〈懐かしい沿線写真で訪ねる〉、2013年、4-5,28-29頁。ISBN 978-4-7791-1724-4 
  4. ^ a b c d “蛍池駅が橋上に 阪急電鉄宝塚線 30日から使用開始”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 1. (1994年9月16日) 
  5. ^ a b 曽根悟(監修) 著、朝日新聞出版分冊百科編集部 編『週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 公営鉄道・私鉄』 30号 モノレール・新交通システム・鋼索鉄道、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2011年10月16日、9頁。 
  6. ^ 草町, 義和. “阪急阪神、駅ナンバリングを導入へ…三宮駅は「神戸三宮」に改称”. レスポンス(Response.jp). 2013年5月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年2月12日閲覧。
  7. ^ 〜すべてのお客様に、よりわかりやすく〜「西山天王山」駅開業にあわせて、「三宮」「服部」「中山」「松尾」4駅の駅名を変更し、全駅で駅ナンバリングを導入します (PDF) - 阪急阪神ホールディングス、2013年4月30日
  8. ^ 蛍池駅で「可動式ホーム柵」を使用開始します”. 大阪モノレール (2019年12月4日). 2020年8月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年2月5日閲覧。
  9. ^ a b 蛍池駅 宝塚線|時刻表 構内図 おでかけ情報”. 阪急電鉄. 2021年6月21日閲覧。
  10. ^ 蛍池駅情報”. 大阪モノレール. 2023年6月10日閲覧。
  11. ^ 大阪高速鉄道株式会社 決算状況
  12. ^ 大阪府統計年鑑(平成8年) (PDF)
  13. ^ 大阪府統計年鑑(平成9年) (PDF)
  14. ^ 大阪府統計年鑑(平成10年) (PDF)
  15. ^ 大阪府統計年鑑(平成11年) (PDF)
  16. ^ 大阪府統計年鑑(平成12年) (PDF)
  17. ^ 大阪府統計年鑑(平成13年) (PDF)
  18. ^ 大阪府統計年鑑(平成14年) (PDF)
  19. ^ 大阪府統計年鑑(平成15年) (PDF)
  20. ^ 大阪府統計年鑑(平成16年) (PDF)
  21. ^ 大阪府統計年鑑(平成17年) (PDF)
  22. ^ 大阪府統計年鑑(平成18年) (PDF)
  23. ^ 大阪府統計年鑑(平成19年) (PDF)
  24. ^ 大阪府統計年鑑(平成20年) (PDF)
  25. ^ a b c d 平成23年豊中市統計書
  26. ^ 大阪府統計年鑑(平成21年) (PDF)
  27. ^ 大阪府統計年鑑(平成22年) (PDF)
  28. ^ 大阪府統計年鑑(平成23年) (PDF)
  29. ^ 大阪府統計年鑑(平成24年) (PDF)
  30. ^ 平成24年豊中市統計書
  31. ^ 大阪府統計年鑑(平成25年) (PDF)
  32. ^ 平成25年豊中市統計書
  33. ^ 大阪府統計年鑑(平成26年) (PDF)
  34. ^ 平成26年豊中市統計書
  35. ^ 大阪府統計年鑑(平成27年) (PDF)
  36. ^ 平成27年豊中市統計書
  37. ^ 大阪府統計年鑑(平成28年) (PDF)
  38. ^ 平成28年豊中市統計書
  39. ^ 大阪府統計年鑑(平成29年) (PDF)
  40. ^ a b c d e 令和3年豊中市統計書
  41. ^ 大阪府統計年鑑(平成30年) (PDF)
  42. ^ 大阪府統計年鑑(令和元年) (PDF)
  43. ^ 大阪府統計年鑑(令和2年) (PDF)
  44. ^ 大阪府統計年鑑(令和3年) (PDF)

関連項目 編集

外部リンク 編集