貉龍君

ベトナムの伝説的な帝王。文郎国の雄賢王

貉龍君(らくりゅうくん、ラク・ロン・クァン、ベトナム語Lạc Long Quân / 貉龍君)は、ベトナムの伝説的な帝王(在位:前2793年? - 前2524年?)。は崇纜(スン・ラム、ベトナム語Sùng Lãm / 崇纜)。

貉龍君
ラク・ロン・クァンとアウ・コー(2009年テトフエ
各種表記
漢字チュノム 貉龍君
北部発音: ラク・ロン・クァン
日本語読み: らくりゅうくん
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伝承 編集

 
貉龍君の廟邸(フート省ヴィエットチー

涇陽王と神龍女との間に生まれ[1]赤鬼国ベトナム語版王の位を嗣いだ。帝来ベトナム語版の娘の嫗姫英語版を妻とし、百人の男の子を生んだ[2]。この男の子たちが百越の祖先となったとされる。魚の魔物を、その大口に金属を投げ入れることで殺し、人を狩っていた九尾の狐を雷で、邪悪な樹木の精を斧を用いて退治している。ある日、貉龍君は嫗姫に「私は龍種で、お前は仙種だ。我々は水火のように相容れない。同居を続けるのは難しいだろう」と言った。そこで50人の男の子が母について山中の峰州に入り、残りの50人の男の子は貉龍君と共に南海に残った[2]。長男が王位を嗣いで雄王英語版と号し(雄麟王英語版)、ベトナム史上最初の王朝とされる文郎国を建国した[3]

出典 編集

  1. ^ 大越史記全書』外紀巻之一 鴻厖氏紀 涇陽王
  2. ^ a b 『大越史記全書』外紀巻之一 鴻厖氏紀 貉龍君
  3. ^ 『嶺南怪』巻之一 鴻氏伝