鷲尾真知子

日本の女優、声優

鷲尾 真知子(わしお まちこ、1949年6月2日[1] - )は、日本女優声優神奈川県出身[1]シス・カンパニー所属[1]。夫は俳優の中嶋しゅう

わしお まちこ
鷲尾 真知子
生年月日 (1949-06-02) 1949年6月2日(74歳)
出身地 日本の旗 日本神奈川県[1]
血液型 A型[2]
職業 女優声優
ジャンル 舞台テレビドラマ映画
活動期間 1966年 -
配偶者 中嶋しゅう2017年死別)
所属劇団 劇団NLT1969年 - 1989年
事務所 シス・カンパニー
公式サイト 公式プロフィール
主な作品
テレビドラマ
澪つくし
大奥』シリーズ
おみやさん』シリーズ
櫻子さんの足下には死体が埋まっている
カムカムエヴリバディ
吹き替え
プリンプリン物語
うる星やつら
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来歴・人物 編集

両親は満州で終戦を迎え、命がけの引き揚げを体験したことから裕福な家庭ではなかった[3]。その時は4つ上の兄と鷲尾には親としてできるだけのことをしてあげたかったといい、物心ついてすぐ稽古ごとを色々させられていたという[3][4]

1925年生まれの母は鷲尾を産んだ後、年齢をごまかし、俳優座の養成所に入り、役者を目指していたという[4]。結局育児を優先せざるを得なくなり、その道は断念したが、その母の演劇への思いが、役者へと導いたのではないかと語る[4]

特に鷲尾に対しては、母は、「娘に自立した生き方をしてほしい」と願い、「男女や年齢に関係なく続けられる仕事に就いてほしい」、「役者ならその年齢ごとにできる仕事があるのでは」という想いが明確にあったようであった[3][5]。同時に「6歳の6月6日から芸事を始めると上達する」とされていたこともあり、6歳の6月6日に、母の勧めで日本舞踊を始める[3][4][5]。同時に、バイオリンとピアノも習いに行かされていたが、日本舞踊が一番向いていたようで、結局、高校卒業まで続けていたという[3]

演劇誌『悲劇喜劇』で劇団NLTを知り、試験を受けたところ偶々合格[5]。迷っていた高校3年生の時に母が「それなら学校と両立させれば」と言って、高校の許可を得て養成所にも通っていた[5]

精華学園女子高等学校(現・東海大学付属市原望洋高等学校)を卒業後、1969年に劇団NLT[6]に入団し、俳優活動をスタート[5]夢の遊眠社でも活動した。

声優として『うる星やつら』のサクラ役が当たり役となる(舞台を見に来ていた斯波重治にスカウトされたという[7])。

押井守の実写映画監督デビュー作『紅い眼鏡』では重要な役で迎えられた。

1989年、NLTを退団。

2003年からの『大奥』では「大奥スリーアミーゴス(のうちの葛岡役)」が好評を得て、全シリーズに出演する。

劇団NLTで出会い、1978年頃より交際していた中嶋しゅうとは25年以上におよぶ事実婚を経て、2003年から2004年頃に結婚。互いの親族が続けて亡くなったことを機に、生命保険の保険金受取を考慮して婚姻届の提出を決めたという[8]

2017年7月6日、中嶋が出演舞台の上演中に舞台上で急性大動脈解離を起こして意識を失い客席に転落。その後に救急搬送された病院で死去した。中嶋が倒れた日、鷲尾は明治座の『ふるあめりかに袖はぬらさじ』の初日の前日であったが、休演することなく役を務め上げた。休演日に執り行われた葬儀は鷲尾が喪主を務めた[9]

出演 編集

舞台 編集

テレビドラマ 編集

NHK 編集

日本テレビ系 編集

テレビ朝日系 編集

TBS系 編集

テレビ東京系 編集

フジテレビ系 編集

その他 編集

バラエティ番組 編集

映画 編集

  • シェアの法則(2023年10月14日公開予定) - 岩井富子[22]

テレビアニメ 編集

OVA 編集

劇場アニメ 編集

ゲーム 編集

吹き替え 編集

人形劇 編集

CM 編集

脚注 編集

  1. ^ a b c d 鷲尾真知子|シス・カンパニー”. 2024年3月12日閲覧。
  2. ^ 『声優名鑑 アニメーションから洋画まで…』近代映画社、1985年、171頁。 
  3. ^ a b c d e 鷲尾真知子(インタビュー)「40歳で劇団を飛び出し、新しい演出で開花! 名わき役「そこに生きる」」『Wendy-net』https://wendy-net.com/mswendy/backnumber/ms202206/2024年3月12日閲覧 
  4. ^ a b c d “子持ちで年齢をごまかし…鷲尾真知子を俳優の道に導いてくれた“母の存在””. ananニュース (マガジンハウス). (2021年9月11日). https://ananweb.jp/news/372229/ 2024年3月12日閲覧。 
  5. ^ a b c d e リレーエッセイ 「人の芝居を受けられる役者に」(リーチレター 2012年12月号)”. www.chosakai.or.jp. 2024年3月12日閲覧。
  6. ^ “鷲尾真知子”. コミックナタリー. https://natalie.mu/comic/artist/23804 2016年11月4日閲覧。 
  7. ^ 鷲尾真知子「うる星やつら」でセクシーな先生の声優だった”. デイリースポーツ online (2020年8月25日). 2020年8月25日閲覧。
  8. ^ “鷲尾真知子 25年以上事実婚状態から入籍した理由は…生命保険のため”. Sponichi Annex (スポーツニッポン新聞社). (2015年9月1日). https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2015/09/01/kiji/K20150901011046790.html 2017年7月6日閲覧。 
  9. ^ 野村美絵 (2018年1月27日). “「予兆はまったくなかった」鷲尾真知子が“夫の死”を語る”. AERA dot.. 朝日新聞出版. 2019年10月10日閲覧。
  10. ^ 渡辺えりが25歳の芸者役に!「おばこ / 渡辺えり愛唱歌」開幕”. ステージナタリー (2016年2月5日). 2016年2月5日閲覧。
  11. ^ 鷲尾真知子 急病のため渡辺えり主演舞台「おばこ」を休演”. スポニチアネックス (2016年2月6日). 2016年2月8日閲覧。
  12. ^ 現代能楽集Ⅹ『幸福論』~能「道成寺」「隅田川」より”. 世田谷パブリックシアター. 2021年9月27日閲覧。
  13. ^ “「ザ・ウェルキン」公演詳細発表、吉田羊・大原櫻子の姿収めたビジュアルも公開”. ステージナタリー (ナターシャ). (2022年3月18日). https://natalie.mu/stage/news/470127 2022年3月25日閲覧。 
  14. ^ “シス・カンパニー「ザ・ウェルキン」鷲尾真知子が降板、代わって長谷川稀世が出演”. ステージナタリー (ナターシャ). (2022年6月8日). https://natalie.mu/stage/news/480784 2022年6月8日閲覧。 
  15. ^ 2021年度後期 連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」ヒロイン上白石萌音・岡山編の出演者発表!”. NHK ドラマトピックス. 日本放送協会 (2021年2月4日). 2021年2月4日閲覧。
  16. ^ 岸井ゆきの、松山ケンイチのドラマ「お別れホスピタル」新キャストが明らかに療養病棟が舞台の「お別れホスピタル」ドラマ化、岸井ゆきの・松山ケンイチが出演”. 映画ナタリー. ナターシャ (2024年1月15日). 2024年1月15日閲覧。
  17. ^ 堤真一・鈴木伸之ら、池田エライザ主演ドラマ「舟を編む」追加キャスト15人発表”. モデルプレス. ネットネイティブ (2024年1月31日). 2024年1月31日閲覧。
  18. ^ 『刑事7人』最終回は “20世紀最後”の未解決事件”. ORICON NEWS. オリコン (2018年9月11日). 2018年9月11日閲覧。
  19. ^ 鴨志田刑事が定年へ…伊東四朗×羽田美智子「おかしな刑事」完結、三宅裕司も参加”. 映画ナタリー. ナターシャ (2023年12月6日). 2023年12月6日閲覧。
  20. ^ 鴨志田刑事が《定年》!?おかしな刑事最終回!大千秋楽スペシャル 2024年1月6日(土) よる8時放送!”. 東映オフィシャルサイト. 東映 (2023年12月6日). 2023年12月6日閲覧。
  21. ^ 『労働統計調査月報』第41巻第10号、1989年10月1日、36頁、NDLJP:2818046/20 
  22. ^ “小野武彦の初主演映画「シェアの法則」予告編、廣木隆一らの絶賛コメントも到着”. 映画ナタリー (ナターシャ). (2023年8月30日). https://natalie.mu/eiga/news/538868 2023年8月30日閲覧。 
  23. ^ うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー”. ぴえろ公式サイト. 2022年5月30日閲覧。
  24. ^ 天空の城ラピュタ”. 金曜ロードSHOW!. 2016年6月4日閲覧。
  25. ^ となりのトトロ”. 金曜ロードSHOW!. 2016年6月5日閲覧。
  26. ^ MAROKO 麿子”. ぴえろ公式サイト. 2016年5月15日閲覧。

関連する人物 編集

『大奥』奥女中トリオ(大奥スリーアミーゴス

外部リンク 編集