1981年スペイングランプリ

1981年スペイングランプリは、1981年F1世界選手権の第7戦として、1981年6月21日ハラマ・サーキットで開催された。

スペインの旗 1981年スペイングランプリ
レース詳細
日程 1981年シーズン第7戦
決勝開催日 6月21日
開催地 ハラマ・サーキット
スペイン サン・セバスティアン・デ・ロス・レイエス
コース長 3.312km
レース距離 80周(264.960km)
決勝日天候 晴れ(ドライ)
ポールポジション
ドライバー
タイム 1'13.754
ファステストラップ
ドライバー オーストラリアの旗 アラン・ジョーンズ
タイム 1'17.818(Lap 5)
決勝順位
優勝
2位
3位

予選 編集

この年の予選は、ハラマとの相性がすこぶる良いジャック・ラフィットの独壇場となった。金曜日の予選こそ、タイムアタックのタイミングで中断と言う不運が響きウィリアムズの二人の先行を許したものの、翌日の予選では本領を発揮し予選開始30分経たないうちに1分14秒の壁を超えポールポジションを確信。マシン温存を兼ね、予選を切り上げゴルフ場に向かう余裕の結果となった。

予選[1]
順位 No ドライバー コンストラクター タイム
1 26   ジャック・ラフィット リジェマトラ 1'13.754  —
2 1   アラン・ジョーンズ ウィリアムズフォード 1'14.024 +0.270
3 2   カルロス・ロイテマン ウィリアムズフォード 1'14.342 +0.588
4 7   ジョン・ワトソン マクラーレンフォード 1'14.657 +0.903
5 15   アラン・プロスト ルノー 1'14.669 +0.915
6 23   ブルーノ・ジャコメリ アルファロメオ 1'14.897 +1.143
7 27   ジル・ヴィルヌーヴ フェラーリ 1'14.987 +1.233
8 22   マリオ・アンドレッティ アルファロメオ 1'15.159 +1.405
9 5   ネルソン・ピケ ブラバムフォード 1'15.355 +1.601
10 11   エリオ・デ・アンジェリス ロータスフォード 1'15.399 +1.645
11 12   ナイジェル・マンセル ロータスフォード 1'15.562 +1.808
12 29   リカルド・パトレーゼ アロウズフォード 1'15.627 +1.873
13 28   ディディエ・ピローニ フェラーリ 1'15.715 +1.961
14 8   アンドレア・デ・チェザリス マクラーレンフォード 1'15.850 +2.096
15 20   ケケ・ロズベルグ フィッティパルディフォード 1'15.924 +2.170
16 33   パトリック・タンベイ セオドールフォード 1'16.355 +2.601
17 16   ルネ・アルヌー ルノー 1'16.406 +2.652
18 6   ヘクトール・レバーク ブラバムフォード 1'16.527 +2.773
19 25   ジャン=ピエール・ジャブイーユ リジェマトラ 1'16.559 +2.805
20 3   エディ・チーバー ティレルフォード 1'16.641 +2.887
21 21   チコ・セラ フィッティパルディフォード 1'16.782 +3.028
22 17   デレック・デイリー マーチフォード 1'16.979 +3.225
23 30   ジークフリート・ストール アロウズフォード 1'17.294 +3.540
24 14   エリセオ・サラザール エンサインフォード 1'17.822 +4.068
DNQ 4   ミケーレ・アルボレート ティレルフォード 1'17.943 +4.189
DNQ 31   ベッペ・ガビアーニ オゼッラフォード 1'18.169 +4.415
DNQ 9   スリム・ボルグッド ATSフォード 1'18.263 +4.509
DNQ 35   ブライアン・ヘントン トールマンハート 1'18.340 +4.586
DNQ 36   デレック・ワーウィック トールマンハート 1'18.872 +5.118
DNQ 32   ジョルジオ・フランシア オゼッラフォード 1'19.586 +5.832
WD 37   エミリオ・デ・ヴィロタ ウィリアムズフォード  —  —
  • 上位24台が予選通過

決勝 編集

この年のスペイングランプリは、ポールポジションスタートのラフィットのスタートミスによる出遅れで始まった。ラフィットに次ぐポジションからのスタートとなったウィリアムズのアラン・ジョーンズカルロス・ロイテマンがワンツーで第1コーナーに飛び込む裏で、7番手スタートのジル・ヴィルヌーヴがスタートダッシュを決め第1コーナーに飛び込む時点で3番手に急浮上。この勢いのまま、1週目を終えメインストレートに突入するやターボパワーでロイテマンを交わし2位に順位を上げるが、その後はシャシーの出来に泣かされ先行するジョーンズとの差はジリジリと離されていった。このままジョーンズの独走を許すと思われたが、14週目にチームメイトのロイテマンも抱えていたトランスミッションのトラブルによりコースアウトし、ヴィルヌーヴが押し出される形でトップになった。こうしてトップに躍り出たヴィルヌーブは、エンジンパワーはあるものの低性能のシャシーに泣かされペースはイマイチだったものの、長きにわたり追走していたロイテマンと、61週目に合流したラフィットとジョン・ワトソン、更にエリオ・デ・アンジェリスまでもが追いつき5台が連なる形となるが、2番手以降の順位変動はあったもののヴィルヌーブは最後まで付け入る隙を与えず首位の座を守り切り一着…シーズン2勝目を飾る事となった。

こうしてシーズン2勝目を挙げたヴィルヌーブであったが、エンジンとシャシーのバランスの悪さに起因するリタイアの多さは如何ともし難く、以降は勝利を挙げる事は無くこのシーズンは総合7位で終了。翌年は満足の行くマシンを手に入れ悲願成就と思われたが、チームメイトとの不和の元凶となったサンマリノグランプリの次走であるベルギーグランプリ予選で事故死…当グランプリがヴィルヌーブ最後のグランプリ勝利となった。

決勝[2]
順位 No ドライバー コンストラクター 周回数 タイム/リタイヤ グリッド ポイント
1 27   ジル・ヴィルヌーヴ フェラーリ 80 1:46'35.01 7 9
2 26   ジャック・ラフィット リジェマトラ 80 +0.22 1 6
3 7   ジョン・ワトソン マクラーレンフォード 80 +0.58 4 4
4 2   カルロス・ロイテマン ウィリアムズフォード 80 +1.01 3 3
5 11   エリオ・デ・アンジェリス ロータスフォード 80 +1.24 10 2
6 12   ナイジェル・マンセル ロータスフォード 80 +28.58 11 1
7 1   アラン・ジョーンズ ウィリアムズフォード 80 +56.58 2  
8 22   マリオ・アンドレッティ アルファロメオ 80 +1'00.80 8  
9 16   ルネ・アルヌー ルノー 80 +1'07.08 17  
10 23   ブルーノ・ジャコメリ アルファロメオ 80 +1'13.65 6  
11 21   チコ・セラ フィッティパルディフォード 79 +1 Lap 21  
12 20   ケケ・ロズベルグ フィッティパルディフォード 78 +2 Laps 15  
13 33   パトリック・タンベイ セオドールフォード 78 +2 Laps 16  
14 14   エリセオ・サラザール エンサインフォード 77 +3 Laps 24  
15 28   ディディエ・ピローニ フェラーリ 76 +4 Laps 13  
16 17   デレック・デイリー マーチフォード 75 +5 Laps 22  
NC 3   エディ・チーバー ティレルフォード 62 規定周回数不足 20  
Ret 25   ジャン=ピエール・ジャブイーユ リジェマトラ 51 ブレーキ 19  
Ret 6   ヘクトール・レバーク ブラバムフォード 46 ギヤボックス 18  
Ret 30   ジークフリート・ストール アロウズフォード 43 イグニッション 23  
Ret 5   ネルソン・ピケ ブラバムフォード 43 アクシデント 9  
Ret 15   アラン・プロスト ルノー 28 スピンオフ 5  
Ret 29   リカルド・パトレーゼ アロウズフォード 21 ブレーキ 12  
Ret 8   アンドレア・デ・チェザリス マクラーレンフォード 9 アクシデント 14  

記録 編集

  • 最終勝利:ジル・ヴィルヌーヴ
  • 最終レース:ジャン=ピエール・ジャブイーユ

脚注 編集

  1. ^ Hamilton, Maurice, ed (1981). AUTOCOURSE 1981–82. Hazleton Publishing Ltd. pp. 146. ISBN 0-905138-17-1 
  2. ^ 1981 Spanish Grand Prix”. formula1.com. 2014年8月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年12月23日閲覧。
前戦
1981年モナコグランプリ
FIA F1世界選手権
1981年シーズン
次戦
1981年フランスグランプリ
前回開催
1979年スペイングランプリ
  スペイングランプリ 次回開催
1986年スペイングランプリ