2006年のパシフィック・リーグプレーオフ

2006年のパリーグプレーオフ

2006年のパシフィック・リーグプレーオフは、2006年平成18年)10月プロ野球パシフィック・リーグレギュラーシーズンの上位3球団で行われたプレーオフである。

2006年のパシフィック・リーグプレーオフ
ゲームデータ
優勝 北海道日本ハムファイターズ
25年ぶり3回目のリーグ優勝
試合日程 10月7日 - 10月12日
優勝チーム監督 トレイ・ヒルマン
進出 2006年の日本シリーズ
ファーストステージ
開催日程 10月7日 - 9日
球場 インボイスドーム
勝利チーム 福岡ソフトバンクホークス
対戦相手 西武ライオンズ
勝敗 2勝1敗
セカンドステージ
開催日程 10月11日 - 12日
球場 札幌ドーム
勝利チーム 北海道日本ハムファイターズ
対戦相手 福岡ソフトバンクホークス
勝敗 3勝(アドバンテージ1勝含む)
シーズン成績
1位北海道日本ハムファイターズ82勝54敗0分 勝率 .603
2位西武ライオンズ80勝54敗2分 勝率 .597
3位福岡ソフトバンクホークス75勝56敗5分 勝率 .573
 < 20052007 > 
テンプレートを表示

概要 編集

第1ステージでは、レギュラーシーズン2位の球団と、同じく3位の球団が対戦する。第2ステージでは、その勝者と1位の球団とが対戦する。第2ステージで3勝先取した球団をパシフィック・リーグ優勝チームとするという点は2004年2005年と同じである。

だが、本年の第2ステージは過去2年とは異なり、1位球団にはゲーム差の数値に関係なく予め1勝分のアドバンテージが与えられた事で最大4試合となった。

また、本拠地開催権は、第1戦・第2戦では1位球団に与えられ、第3戦・第4戦が行われる場合は、第1ステージ勝者球団にそれぞれ与えられる事に改められた。

これは、前2年間のレギュラーシーズンを1位で通過しながらいずれも第2ステージで敗れ、優勝を逃した福岡ソフトバンクホークス(2004年は福岡ダイエーホークス)の提案によるものである。

本年の出場球団は、シーズン1位の北海道日本ハムファイターズ、2位の西武ライオンズ、3位の福岡ソフトバンクホークスである。この年の出場3チームのペナントレースの順位争いはシーズン終盤までもつれ込んだ事もあり、1位の日本ハムと、2位の西武の差は1.0、同じく3位のソフトバンクとのゲーム差も4.5と僅差であった。そのため、今回のアドバンテージによるルール変更の影響が生じた形となった。

なお、3位のソフトバンクは王貞治監督が胃癌手術による休養のため、森脇浩司が監督代行を務めた。

第2ステージで用いられた4戦3勝制(アドバンテージ有り)は、翌年以降は廃止されたが[1]、2020年のクライマックスシリーズで短期開催の観点から復活した[2]

トーナメント表 編集

1stステージ(準決勝) 2ndステージ(決勝)
 
(4戦3勝制)
札幌ドーム
福岡ヤフードーム
 
 日本ハム ☆○○
(3戦2勝制)
インボイスD
 ソフトバンク ★●●
 西武 ○●●
 ソフトバンク ●○○  
    
    
2ndステージは日本ハムに対するアドバンテージ1(☆)含む

戦評と結果 編集

第1ステージ 編集

2006 パシフィック・リーグプレーオフ 第1ステージ
日付 試合 ビジター球団(先攻) スコア ホーム球団(後攻) 開催球場
10月7日(土) 第1戦 福岡ソフトバンクホークス 0 - 1 西武ライオンズ インボイスSEIBUドーム
10月8日(日) 第2戦 福岡ソフトバンクホークス 11 - 3 西武ライオンズ
10月9日(月) 第3戦 福岡ソフトバンクホークス 6 - 1 西武ライオンズ
勝者:福岡ソフトバンクホークス

第1戦 編集

10月7日(土)インボイスSEIBUドーム 開始13:01(試合時間:2時間51分)観衆29,187人

ソフトバンク 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
西武 0 0 0 0 0 0 1 0 × 1

(西武1勝)

ソフトバンク   西武
(遊) 川崎 1 (中) 赤田
(中) 大村 2 (右) 福地
(三) カブレラ 3 (遊) 中島
(左) 松中 4 (一) カブレラ
(一) ズレータ 5 (左) 和田
(右) 柴原
- 打 稲嶺
6 (指) リーファー
(指) 田上
- 打指 城所
7 (三) 中村
(二) 本多 8 (二) 片岡
(捕) 的場 9 (捕) 細川

第2戦 編集

10月8日(日)インボイスSEIBUドーム 開始13:00(試合時間:3時間38分)観衆31,338人

ソフトバンク 0 0 0 4 0 1 0 1 5 11
西武 1 0 0 0 2 0 0 0 0 3

(西武1勝1敗)

ソフトバンク   西武
(遊) 川崎 1 (右) 佐藤
- 打右 栗山
(中) 大村 2 (二) 片岡
(指) 大道
- 走指 稲嶺
- 打指 田上
3 (遊) 中島
(左) 松中
- 左 城所
4 (一) カブレラ
(一) ズレータ
- 三 森本
5 (左) 和田
(三)一 カブレラ 6 (三) 平尾
- 打 高木
(二) 仲澤
- 打二 本多
7 (指) 江藤
- 打指 リーファー
(右) 井手
- 打右 柴原
8 (捕) 細川
- 打 石井義
(捕) 山崎 9 (中) 赤田
  • (ソ)和田、○柳瀬(1勝)、H藤岡馬原-山崎
  • (西)●松永(1敗)、ギッセル星野山岸三井石井貴-細川
  • 【本塁打】中島1号(ソロ、1回裏・和田)、松中1号(3点、9回表・石井貴)、ズレータ1号(ソロ、9回表・石井貴)
  • 【審判】津川(球)秋村、中村、柳田(塁)川口、山本(外)

第3戦 編集

10月9日(月・祝)インボイスSEIBUドーム 開始13:00(試合時間:3時間34分) 観衆27,344人

ソフトバンク 0 0 0 0 0 0 1 4 1 6
西武 0 0 0 0 1 0 0 0 0 1

(西武1勝2敗)

ソフトバンク   西武
(遊) 川崎 1 (右) 福地
(中) 大村 2 (二) 片岡
(右) 柴原
- 打三一 仲澤
3 (遊) 中島
(左) 松中 4 (一) カブレラ
(一) ズレータ
- 三 森本
5 (左) 和田
(二) 本多 6 (指) 石井義
(三)右 カブレラ 7 (三) 中村
(指) 田上 8 (捕) 細川
(捕) 山崎
- 打 稲嶺
- 捕 的場
9 (中) 赤田
  • (ソ)寺原、○柳瀬(2勝)、藤岡、馬原-山崎、的場
  • (西)西口、●星野(1敗)、山岸、三井、小野寺-細川
  • 【本塁打】中村1号(ソロ、5回裏・寺原)、ズレータ2号(3点、8回表・山岸)
  • 【審判】山本(球)柳田 川口 秋村(塁)津川 中村(外)

第2ステージ 編集

2006 パシフィック・リーグプレーオフ 第2ステージ
日付 試合 ビジター球団(先攻) スコア ホーム球団(後攻) 開催球場
アドバンテージ 福岡ソフトバンクホークス 北海道日本ハムファイターズ
10月11日(水) 第1戦 福岡ソフトバンクホークス 1 - 3 北海道日本ハムファイターズ 札幌ドーム
10月12日(木) 第2戦 福岡ソフトバンクホークス 0 - 1 北海道日本ハムファイターズ
勝者:北海道日本ハムファイターズ

第1戦 編集

10月11日(水)札幌ドーム 開始18:00(試合時間:3時間27分)観衆42,380人

ソフトバンク 1 0 0 0 0 0 0 0 0 1
日本ハム 0 0 2 0 0 0 0 1 × 3

(日本ハム2勝 ※アドバンテージ1勝を含む)

日本ハム   ソフトバンク
(左) 森本 1 (遊) 川崎
(二) 田中賢 2 (中) 大村
(一) 小笠原 3 (右) 柴原
(指) セギノール 4 (左) 松中
(右) 稲葉 5 (一) ズレータ
(中) SHINJO 6 (二) 本多
(三) マシーアス
- 三 飯山
7 (三) カブレラ
(捕) 鶴岡 8 (指) 稲嶺
(遊) 金子 9 (捕) 山崎
- 打 本間
- 捕 的場
- 打 城所

第2戦 編集

画像外部リンク
  試合終了後、斉藤和巳がマウンド上でうずくまる写真
スポーツニッポン 2006年10月12日撮影

10月12日(木)札幌ドーム 開始18:01(試合時間:2時間51分)観衆42,380人

ソフトバンク 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
日本ハム 0 0 0 0 0 0 0 0 1

(日本ハム3勝 ※アドバンテージ1勝を含む)

日本ハム   ソフトバンク
(左) 森本 1 (遊) 川崎
(二) 田中賢 2 (中) 大村
(一) 小笠原 3 (指) 田上
(指) セギノール 4 (左) 松中
(右) 稲葉 5 (一) ズレータ
(中) SHINJO 6 (三) カブレラ
(三) 稲田 7 (二) 仲澤
(捕) 鶴岡 8 (右) 井手
(遊) 金子 9 (捕) 的場

八木と斉藤の熾烈な投手戦が展開された。9回裏、森本の四球から犠打と敬遠で1死1・2塁とサヨナラのチャンスを作った。セギノールは三振に倒れたが、続く稲葉が二塁への打球を放つと、中澤が好捕するもセーフとなり、この間に森本が本塁を陥れて日本ハムがサヨナラ勝ちとなった。完投の末敗れた斉藤和巳がマウンド上で崩れ落ちる写真は、この戦いを象徴するものとして語り継がれている。

  • (ソ)●斉藤和(1敗)-的場
  • (日)○八木(1勝)-鶴岡
  • 【審判】丹波(球)林 山本 柿木園(塁)秋村 柳田(外)

テレビ・ラジオ放送 編集

テレビ中継 編集

第1ステージ 編集

地上波
実況:戸崎貴広(TBS) 解説:川口和久(TBS) ゲスト解説:野村克也 リポーター:松下賢次(TBS)、茅野正昌(RKB)
放送時間:14:00~16:24
実況:櫻井浩二(RKB) 解説:稲尾和久(RKB) リポーター:茅野正昌(RKB)
放送時間:13:00~15:54
BS-CS
実況:小野塚康之 解説:大野豊
放送時間:13:05~16:30
実況:島村俊治 解説:松沼博久鈴木康友 リポーター:加藤暁鈴木千恵
放送時間:13:45~17:00
地上波
実況:中山貴雄(EX) 解説:東尾修(EX)、栗山英樹(EX)、大塚光二(EX)、小宮山悟
放送時間:14:00~15:55
実況:岡田浩一(KBC) 解説:藤原満(KBC)
放送時間:12:55~16:30
BS-CS
    • BS朝日(テレビ朝日同時放送)
実況:中山貴雄(EX) 解説:東尾修(EX)、栗山英樹(EX)、大塚光二(EX)、小宮山悟
放送時間:12:55~15:55
    • J SPORTS Plus
実況:加藤暁 解説:斉藤明夫(CX)、橋本清 リポーター:石原敬士、鈴木千恵
放送時間:12:45~17:00
地上波
実況:中山貴雄(EX) 解説:東尾修(EX)、栗山英樹(EX)、大塚光二(EX)、小宮山悟
放送時間:14:00~16:30
    • 九州朝日放送
実況:田上和延(KBC) 解説:西村龍次(KBC)
放送時間:13:05~17:00

BS-CS

    • BS朝日(テレビ朝日同時放送)
実況:中山貴雄(EX) 解説:東尾修(EX)、栗山英樹(EX)、大塚光二(EX)、小宮山悟
放送時間:15:00~16:00
    • J SPORTS Plus
実況:石原敬士 解説:黒江透修(SF)、内藤尚行(RF) リポーター:谷口広明、鈴木千恵
放送時間:12:30~17:00

第2ステージ 編集

地上波
実況:土屋恵史(UHB) 解説:高木豊(CX)、広瀬哲朗(UHB)、岩本勉
放送時間:19:00~20:54
実況:大谷真宏(TNC) 解説:池田親興(TNC) リポーター田久保尚英(TNC)
放送時間:19:00~20:54
BS-CS
    • NHK-BS1
実況:石川洋 解説:与田剛
放送時間:18:05~21:30
実況:城野昭 解説:光山英和
放送時間:17:57~22:00
地上波
実況:植草朋樹(TX) 解説:駒田徳広(TX)、川崎憲次郎(TX) ゲスト解説:里崎智也
放送時間:19:00~20:54(試合終了まで放送)
テレビ東京系列の一部放送局では、系列局があるにもかかわらず中継局がなく、放送が見られなかった住民からの苦情が殺到した。特に日本ハムの地元・北海道からは、全く入らない道東からの苦情が相次いだ。
BS-CS
    • NHK-BS1
実況:小野塚康之 解説:梨田昌孝
放送時間:18:05~21:30
    • GAORA
実況:城野昭 解説:光山英和
放送時間:17:57~22:00

なお、第3戦と第4戦はテレビ朝日系列で放送する予定だった。

ラジオ中継 編集

第1ステージ 編集

第1戦(10月7日) 
第2戦(10月8日) 
  • 文化放送≪関東広域圏ローカル≫
  • ニッポン放送≪関東広域圏ローカル≫
  • RKBラジオ≪HBCとの2局ネット≫
    • 実況:茅野正昌、解説:稲尾和久、リポーター:田中友英
  • KBCラジオ≪福岡地区ローカル≫
    • 実況:沖繁義、解説:西村龍次、リポーター:小林徹夫
  • NHKラジオ第1≪九州地区のみ≫
第3戦(10月9日) 
  • 文化放送≪関東広域圏ローカル≫
    • 実況:斉藤一美、解説:岩本勉、リポーター:中川充四郎、飯塚治
  • ニッポン放送≪関東広域圏ローカル≫
    • 実況:師岡正雄、解説:大矢明彦、リポーター:宮田統樹
  • RKBラジオ≪福岡地区ローカル≫
    • 実況:田中友英、解説:稲尾和久、リポーター:茅野正昌
  • KBCラジオ≪福岡地区ローカル≫
  • NHKラジオ第1≪九州地区のみ≫
    • 実況:小野塚康之、解説:大島康徳、リポーター:田中崇裕

第2ステージ 編集

第1戦(10月11日)
第2戦(10月12日)
  • HBCラジオ≪北海道ローカル≫
    • 実況:川畑恒一、解説:岩本勉、リポーター:山内要一
  • STVラジオ≪北海道ローカル≫
    • 実況:永井公彦、解説:広瀬哲朗、リポーター:宮永真幸
  • RKBラジオ≪福岡地区ローカル≫
    • 実況:茅野正昌、解説:加藤伸一、リポーター:櫻井浩二
  • KBCラジオ≪福岡地区ローカル≫
    • 実況:小林徹夫、解説:西村龍次、リポーター:沖繁義
  • TBSラジオ≪関東広域圏ローカル≫
    • 実況:松下賢次、解説:盛田幸妃、リポーター:新夕悦男、初田啓介
  • 文化放送≪関東広域圏ローカル≫
    • 実況:斉藤一美、解説:東尾修、リポーター:長谷川太
  • ニッポン放送≪関東広域圏ローカル≫
    • 実況:山田透、解説:田尾安志、リポーター:山内宏明
  • NHKラジオ第1≪全国放送
    • 実況:田中崇裕、解説:武田一浩、リポーター:高瀬登志彦、冨坂和男

脚注 編集

  1. ^ 2007年は5戦3勝制(アドバンテージなし)、2008年以降は6戦4勝制(アドバンテージあり)であった。
  2. ^ ただし、第3・4戦の下位チームでのホーム開催はなかった。

関連項目 編集