2010年のJリーグ ディビジョン1

日本のサッカーリーグ

この項目では、2010年シーズンのJリーグ ディビジョン1(J1)について述べる。

Jリーグ ディビジョン1
シーズン 2010
優勝 名古屋グランパス
降格 FC東京
京都サンガF.C.
湘南ベルマーレ
ACL 2011出場 名古屋グランパス
ガンバ大阪
セレッソ大阪
試合数 306
ゴール数 813 (1試合平均2.66)
得点王 前田遼一
ケネディ(17得点)
最大差勝利ホーム試合
清水 5-0 湘南(第30節・11月14日)
最大差勝利アウェー試合
広島 0-5 C大阪(第11節・7月14日)
湘南 1-6 川崎(第23節・9月18日)
最多得点試合
湘南 3-6 清水(第16節・8月1日)
最多連勝記録
4 - 浦和(第4節-第7節)
新潟(第9節-第12節)
鹿島(第12節-第15節)
名古屋(第15節-第18節)
G大阪(第21節-第24節)
C大阪(第31節-第34節)
最多連続負け無し記録
11 - 新潟(第7節-第17節)
最多連続勝ち無し記録
21 - 湘南(第14節-第34節)
最多連敗記録
8 - 湘南(第27節-第34節)
最多観客動員
55,410人 - 浦和 vs 名古屋
(第10節・5月5日)
最少観客動員
5,334人 - 広島 vs C大阪
(第11節・7月14日)
平均観客動員 18,428人
2009
2011

2010年シーズンのJ1のクラブ 編集

2010年シーズンのJ1のクラブは以下の18クラブである。このうちベガルタ仙台セレッソ大阪湘南ベルマーレが前シーズンのJ2から昇格した。

  • 大分トリニータのJ2降格により、8年ぶりに九州をホームタウンとするJ1クラブが無くなった。そのため2部制導入後初めてJ1クラブのホームタウンが本州のみになる。2部制導入前を含めても1995年以来15シーズンぶり。
  • 関西をホームタウンとする4チーム(京都サンガF.C.、G大阪、C大阪、ヴィッセル神戸)が全てJ1に揃うのは7年ぶり。またC大阪は同年8月から長居スタジアムキンチョウスタジアムの併用を開始。
  • ジェフユナイテッド千葉柏レイソルがJ2に降格したため、2部制導入前も含め、J1で初めて千葉県をホームタウンとするクラブが無くなった。
  • 湘南はベルマーレ平塚時代の1999年から11年ぶりにJ1に復帰、現クラブ名に改称してからは初のJ1、Jリーグ史上最長(当時)のブランクを経ての参戦となる。
チーム名 監督 所在
都道府県
ホームスタジアム 前年成績
ベガルタ仙台   手倉森誠 宮城県 ユアテックスタジアム仙台
宮城スタジアム
j2 J2 01位優勝
モンテディオ山形   小林伸二 山形県 NDソフトスタジアム山形 J1 15位
鹿島アントラーズ   オズワルド・オリヴェイラ 茨城県 県立カシマサッカースタジアム J1 01位優勝
浦和レッズ   フォルカー・フィンケ 埼玉県 埼玉スタジアム2002
さいたま市浦和駒場スタジアム
J1 6位
大宮アルディージャ   張外龍 NACK5スタジアム大宮 J1 13位
FC東京   城福浩 東京都 味の素スタジアム J1 5位
川崎フロンターレ   高畠勉 神奈川県 等々力陸上競技場 J1 2位
横浜F・マリノス   木村和司 日産スタジアム
ニッパツ三ツ沢球技場
J1 10位
湘南ベルマーレ   反町康治 平塚競技場 j2 J2 3位
アルビレックス新潟   黒崎久志 新潟県 東北電力ビッグスワンスタジアム J1 8位
清水エスパルス   長谷川健太 静岡県 アウトソーシングスタジアム日本平 J1 7位
ジュビロ磐田   柳下正明 ヤマハスタジアム(磐田) J1 11位
名古屋グランパス   ストイコビッチ 愛知県 名古屋市瑞穂陸上競技場 J1 9位
京都サンガF.C.   加藤久 京都府 京都市西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場 J1 12位
ガンバ大阪   西野朗 大阪府 万博記念競技場 J1 3位
セレッソ大阪   レヴィー・クルピ 大阪長居スタジアム
キンチョウスタジアム
j2 J2 2位
ヴィッセル神戸   三浦俊也 兵庫県 ホームズスタジアム神戸
神戸総合運動公園ユニバー記念競技場
J1 14位
サンフレッチェ広島    ペトロヴィッチ 広島県 広島ビッグアーチ J1 4位

監督交代 編集

チーム名 前監督 退任日 新監督 就任日 備考
大宮アルディージャ   張外龍 4月27日[1]   鈴木淳 4月27日[2]
京都サンガF.C.   加藤久 7月27日[3]   秋田豊 7月30日[4] 空位期間はコーチの秋田豊が監督代行
ヴィッセル神戸   三浦俊也 9月12日[5]   和田昌裕 9月12日[5]
FC東京   城福浩 9月19日[6]   大熊清 9月19日[7]

レギュレーションの変更点 編集

特になし。

2010年シーズンのJ1のスケジュール 編集

3月6日に開幕し、第12節(5月15・16日)から2010 FIFAワールドカップ開催のため約2か月間中断。第13節(7月17・18日)より再開し、第34節(12月4日)まで306試合が行われた。

なお、鹿島アントラーズ川崎フロンターレガンバ大阪サンフレッチェ広島の4クラブは、AFCチャンピオンズリーグ2010と並行しての参加となる。

リーグ概要 編集

開幕から10戦無敗、中断前の第12節までをわずか1敗であった清水が首位に立ち、鹿島や名古屋、浦和などが上位を狙う形で、W杯による中断期間を迎えた。

中断明けの第13節から第16節までは前年王者・鹿島が首位に立ったが、第17節で名古屋がシーズン初の首位に立つと、以降首位を維持し、第31節で湘南に勝利し、3試合を残して初優勝が決定。Jリーグが1シーズン制に移行した2005年以降[8]、最終節前に優勝が決まったのは初めてであり、最終勝ち点72、2位との勝ち点差10はいずれも史上最多であった。

W杯後に各主力選手が海外移籍したチームはそれぞれ明暗がくっきりと分かれた。まず上位争いは、ともに後半戦に入って調子を上げたG大阪、J1復帰1年目で香川真司ドイツへ移籍したC大阪の両大阪勢が2位、3位に入り、AFCチャンピオンズリーグ2011出場権を獲得、J1昇格(復帰)初年度のチームがACL出場権を自力で獲得するのは史上初。4連覇を狙った鹿島は、敗戦や失点の数が最少ながら、こちらもドイツへ移籍した内田篤人が退団した影響か、中断明けの第13節川崎戦以降は2連勝が関の山で名古屋の優勝が決まるまでの間は8引き分けと勝ちきれない試合が嵩み4位。但し、天皇杯で優勝してACL出場権を獲得した。

下位戦線では、クラブ史上初となる3年目のJ1に臨んだ京都、11年ぶりのJ1となった昇格1年目の湘南が、開幕から絶不調に陥り、早々と下位2つをこの2チームで埋めることになった。共に4試合を残した第30節にJ2降格が決定。特に湘南の年間3勝、総失点82、リーグ戦21試合連続未勝利、得失点差-51はいずれもJ1史上ワースト。

残り1つの降格枠は山形、大宮、磐田なども交えて混戦となり、最終節に仙台、FC東京、神戸の3チームが可能性を残した。最終節は、16位の神戸が浦和に勝利、14位の仙台が川崎と引き分けて残留したが、イタリアへ旅立った長友佑都を失った15位のFC東京は京都に敗北して16位に転落し、最後まで長友の穴を埋められなかったのに加え、7月28日の第15節から9月25日の第24節まで勝ちが無く、シーズンを通じて連勝が一度も無かったのも致命傷となり11年ぶりのJ2降格が決定した。

順位表 編集

チーム 出場権または降格
1 名古屋グランパス (C) 34 23 3 8 54 37 +17 72 ACL2011グループステージ1の出場権を獲得 
2 ガンバ大阪 34 18 8 8 65 44 +21 62
3 セレッソ大阪 34 17 10 7 58 32 +26 61
4 鹿島アントラーズ 34 16 12 6 51 31 +20 60
5 川崎フロンターレ 34 15 9 10 61 47 +14 54
6 清水エスパルス 34 15 9 10 60 49 +11 54
7 サンフレッチェ広島 34 14 9 11 45 38 +7 51
8 横浜F・マリノス 34 15 6 13 43 39 +4 51
9 アルビレックス新潟 34 12 13 9 48 45 +3 49
10 浦和レッズ 34 14 6 14 48 41 +7 48
11 ジュビロ磐田 34 11 11 12 38 49 −11 44
12 大宮アルディージャ 34 11 9 14 39 45 −6 42
13 モンテディオ山形 34 11 9 14 29 42 −13 42
14 ベガルタ仙台 34 10 9 15 40 46 −6 39
15 ヴィッセル神戸 34 9 11 14 37 45 −8 38
16 FC東京 (R) 34 8 12 14 36 41 −5 36 J2 2011へ降格 
17 京都サンガF.C. (R) 34 4 7 23 30 60 −30 19
18 湘南ベルマーレ (R) 34 3 7 24 31 82 −51 16

最終更新は2010年12月4日の試合終了時
出典: J. League Data Site
順位の決定基準: 1. 勝点; 2. 得失点差; 3. 得点数.
1 第90回天皇杯全日本サッカー選手権大会優勝クラブにもAFCチャンピオンズリーグ2011参加資格が与えられるが、同大会優勝クラブがJ1リーグ戦上位に入った場合は、リーグ戦次点のクラブに参加資格が与えられる。

得点ランキング 編集

順位 選手 所属 得点
得点王   前田遼一 ジュビロ磐田 17
  ケネディ 名古屋グランパス
T3   エジミウソン 浦和レッズ 16
  マルシオ・リシャルデス アルビレックス新潟
T5   ジュニーニョ 川崎フロンターレ 14
  平井将生 ガンバ大阪
  アドリアーノ セレッソ大阪
T8   藤本淳吾 清水エスパルス 13
  岡崎慎司
  玉田圭司 名古屋グランパス

2010年12月4日
出典: J. League Data

脚注 編集

注記 編集

出典 編集

関連項目 編集