BIRTH (OVA)

1984年に発売された日本のOVA

BIRTH』(バース)は、1984年9月5日に発売されたOVA作品[1][5]。発売に先行し7月21日東急パンテオンなどで劇場公開された[4]

BIRTH
ジャンル SFアニメ
OVA:BIRTH
監督 貞光紳也
キャラクターデザイン 金田伊功
メカニックデザイン 小原渉平
小林誠
アニメーション制作 カナメプロダクション
製作 あいどる
ビクター音楽産業
発売日 1984年9月5日[1][2]
話数 全1話
その他 劇場公開(配給 / 公開日)
日本ビクター[3]
1984年7月21日[4]
東急パンテオン[4]
テンプレート - ノート

概要 編集

本作はビクター音楽産業のOVA第一弾。レコード会社が初めて販売したOVAでもある。

売上目標は3万本だったが売上は1万8000本に留まった。しかし、一定の成功はしたとみなされ、第2弾の『メガゾーン23』につながった。

監督は貞光紳也、アニメーションディレクターは金田伊功が務めている。また、矢尾一樹の声優デビュー作でもある。

もともとはOVAではなくテレビシリーズとして企画された作品である[6]

金田の筆による漫画版も存在し、第1部(衛星イド編)が『リュウ』Vol.19〜25に、第2部(大宇宙放浪編)が『ザ・モーションコミック』Vol.3〜4、7〜9にそれぞれ連載された。Vol.10にも掲載される旨の予告があったが休載となり、休刊号のVol.11にも載らずそのまま連載消滅した。

ストーリー 編集

舞台は、かつて高度な文明が栄えていた惑星アクアロイド。アクアロイドが属する星系リドは、イノガニックと呼ばれる謎の無機知性体に支配されており、住民達は片隅で細々と生き延びていた。アクアロイドに住む少年シュルギ・ナムは、ある日、光り輝く剣を手に入れる。ナムと幼なじみのラサ、そしてモンガーは、その日からイノガニックに追われることになる。その剣こそイノガニックを滅ぼすことのできる唯一の武器「聖剣(シェード)」だったのである。

登場人物 編集

シュルギ・ナム
声 - 矢尾一樹
主人公。アクアロイドに住む16歳の少年。黒髪で瞳は茶色。元気があり余り過ぎてとにかく暴れん坊だが、性根は善良。
聖剣を手に入れたことから渦中の人となる。
ユピテル・ラサ
声 - 冨永みーな
ヒロイン。ナムの幼馴染で、金髪碧眼の17歳の少女。姉さん女房タイプでツッコミ担当。
ナムが聖剣を入手したことで騒動に巻き込まれる。
バオ・ルザン
声 - 永井一郎
ジュノベル・キム
声 - 塩沢兼人
モンガー
声 - 白石冬美
アクアロイドの小型の生命体で、ナムの相棒と言える存在。
ナムやラサと共に逃亡劇を繰り広げることになる。
アーリア
声 - 戸田恵子
イノガニック・ベイビー
声 - つかせのりこ
謎の知性体の幼体。泣き虫で癇癪持ち。幼い見た目に反しとんでもない能力を持つ。
ジイ
声 - 八奈見乗児
バア
声 - 鈴木れい子
ソルジャーA
声 - 大林隆介
ソルジャーB
声 - 屋良有作
ソルジャーC
声 - 塩屋浩三
小鬼
声 - 安西正弘
ムニョ
声 - 坂本千夏
シャムナ・オリッサ
声 - 高橋美紀
モゴ
声 - 小粥よう子

スタッフ 編集

主題歌 編集

テーマ・ソング「ザックスの戦士」
作詞 - 荒井まゆみ / 作曲 - 謝花義哲 / 編曲 - 久石譲 / 唄 - シャバナ
イメージ・ソング「不思議なひらめき」
作詞 - 有川正沙子 / 作曲 - 鈴木キサブロー / 編曲 - 荻田光雄 / 唄 - 冨永みーな

書籍 編集

画文集 バース BIRTH
金田伊功:画、武上純希:文、カナメプロダクション、1982年。
バース BIRTH 1
金田伊功:著、武上純希・カナメ企画:原案、徳間書店モーションブックス、1983年[7]
バース―または子どもの遊び
首藤剛志:著、金田伊功:イラスト、講談社X文庫、1984年。
ジ・アニメ特別編集 バース BIRTH
近代映画社、1984年。
ビデオマニュアルAVAAVA(アバアバ)別冊 メガゾーン23/バース
(株)あいどる、1985年7月15日発売。

脚注 編集

  1. ^ a b 小黒祐一郎 (2009年10月8日). “第225回 『BIRTH』”. WEBアニメスタイル. 2022年6月19日閲覧。
  2. ^ 月刊OUT』1984年10月号、みのり書房、p54。
  3. ^ Birth (1984) - Company Credits”. IMDb. 2022年6月16日閲覧。
  4. ^ a b c Birth (1984) - Release Info”. IMDb. 2022年6月16日閲覧。
  5. ^ 当初の発売予定日は1984年8月21日として当時の広告に掲載されていた。
  6. ^ WEBアニメスタイル:首藤剛志コラム「シナリオえーだば創作術」。企画書は首藤によって小田原市立図書館に寄贈されている。
  7. ^ 書名には「1」とあるが、第2巻以降は刊行されていない。金田が原稿を破ったためという(漫画映画家@越智一裕のblog:2009年8月7日)。

外部リンク 編集