IMI 120mm戦車砲

IMIが開発した戦車砲

IMI 120mm戦車砲 (英語: IMI 120 mm gun) は、イスラエル・ミリタリー・インダストリーズ (IMI) が設計・製造を行っている44口径滑腔戦車砲である。この戦車砲はラインメタルL44 120mm戦車砲ライセンス生産品であると誤解されているが、実際にはイスラエル国防軍メルカバ Mk 3主力戦車のために1983年から1988年にかけてIMIによって独自開発された戦車砲である。105mm戦車砲の搭載を前提として設計されたメルカバやM60パットンの砲塔でも搭載可能なように設計されている。

  • IMI 120mm MG251 戦車砲
  • IMI 120mm MG253 戦車砲
MG253 戦車砲
種類 戦車砲滑腔砲
原開発国 イスラエルの旗 イスラエル
運用史
配備期間
  • MG251: 1989年[1] -
  • MG253: 2003年 -
配備先 運用国を参照
開発史
開発期間 1983年 - 1988年
製造業者 IMIシステムズ
製造期間 1988年 -
派生型
  • MG251
  • MG253
諸元
重量 2,900 kg (6,400 lb)[2]
全長 5.3 m (17 ft)[2]

口径 120 mm (4.7 in)[2]
反動
  • MG251: 300 mm (12 in)[2]
  • MG253: 430 mm (17 in)[2]
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1989年にメルカバ Mk 3の主砲としてその存在が明らかにされた。1990年、イスラエル独自の戦車砲の設計・製造を実現したことによってIMIにイスラエル防衛賞英語版が授与された。

設計 編集

この戦車砲はドイツレオパルト2アメリカ合衆国M1エイブラムス韓国K1A1及び日本90式戦車に搭載されているラインメタルの44口径120mm戦車砲と非常によく似ている。しかしながら、この戦車砲は最適化された同心英語版リターダ空圧復座機で構成されたリコイルシステムが装備されており、メルカバ Mk 1及びMk 2、M60パットンの主砲であるロイヤル・オードナンスの105mmライフル砲の全長を超えないようになっている。

バージョン 編集

IMI 120mm戦車砲には2つのバージョンが存在する。

MG251
ビシェイ・インターテクノロジー英語版 (英語: Vishay Intertechnology) によって開発されたサーマルスリーブと、そのスリーブに干渉することなく取り外しができる排煙器が装備されている。
MG253
VIDCO・インダストリーズ (英語: VIDCO Industries) によって開発されたサーマルスリーブと新しい圧縮ガス式リコイルシステムが装備されている。

IMIによって開発された一連の弾薬や、必要に応じてフランス、ドイツ及びアメリカの120mmNATO弾の発射が可能である。また、LAHAT対戦車ミサイルを発射することもできる。

運用国 編集

 
IMI 120mm戦車砲を運用中の国が青で示されている

現在の運用国 編集

MG251

  イスラエル

MG253

  イスラエル

  トルコ

脚注 編集

  1. ^ a b Israel Military Industries 120 mm smoothbore tank gun MG251 (Israel)”. Jane's Information Group. 2010年11月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年11月26日閲覧。
  2. ^ a b c d e 120mm L44 (MG251/3) Smoothbore Tank Guns”. IMI Systems. 2016年12月31日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年11月26日閲覧。

関連項目 編集