IntelliCAD(インテリキャド)は、IntelliCAD Technology Consortium(ITC)が開発する汎用CADソフトウェア。

IntelliCAD
開発元 IntelliCAD Technology Consortium
最新版
IntelliCAD 8.1b[1] / 2015年10月14日 (8年前) (2015-10-14)
使用エンジン Open CASCADE[2]
対応OS Microsoft Windows
ライセンス プロプライエタリソフトウェア
公式サイト http://www.intellicad.org/
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概要 編集

IntelliCADの歴史 編集

  • IntelliCADの歴史は1990年まで遡る。黎明期から紆余曲折を経て、1998年2月にVisio社英語版インドネシア語版が"IntelliCAD98"として市場に投入。
  • Visio社は、対Autodesk戦略としてCADのオープン化を推進。AutoCADのDWGファイルへ直接アクセスできるツールキットを開発していたMarComp社を買収し、非営利団体のODA(OpenDWG Alliance)を設立。
  • 買収したMarComp社の資産をODAに無償で提供し、世界中のCAD/CAM関連企業に参加を呼びかける。
  • Visio社は、IntelliCADをオープンソースにするため、1999年6月にその運営団体として非営利組織のIntelliCAD Technology Consortium(ITC)を設立。この団体にIntelliCADの資産を無償で提供する。
  • Visio社がマイクロソフト吸収合併される。
  • ITCがソースコードを管理。その後、2000年にV2にあたる"IntelliCAD2000"をリリース。ITCのコマーシャルメンバーとなった企業がIntelliCADの販売を行う。
  • ITCは、2001年2009年までにIntelliCAD V3~V6までのバージョンをリリースし、2011年には1から書きなおされた IntelliCAD 7 をリリースしている。
  • ODA は、2002年AutoCAD2004フォーマットに対応した新ツールキットのDWGDirectを発表。2003年OpenDWG Allianceは、Open Design Allianceに組織名を変更する。現在、世界570社以上のCAD/CAM関連の企業がOpen Design Allianceの会員になっている。

IntelliCADの機能 編集

  • IntelliCADはDWGDXFファイルの互換性だけでなく、オートデスク社のAutoCADのコマンドと同様の設定になっている。そのため、AutoCADユーザーが違和感なくIntelliCADを操作できるようになる。
  • IntelliCADにはAutoLISPCOMVisual Basicの各APIが提供されている。AutoCADのADSに該当するC言語プログラミングAPIはSDSと呼ばれ、ソースファイルレベルでの互換性が高い。
  • IntelliCAD 7 からは AutoCAD の ObjectARX に該当する API(IRX)が提供されている。
  • AutoCADで使用する以下のリソースもそのまま利用でできる。
    • コマンドライン
    • メニューファイル(MNUファイル)
    • スクリプト(SCRファイル)
    • ハッチングパターン
    • フォントファイル
    • 線種ファイル
    • フォントファイル
    • 印刷スタイル

IntelliCAD Technology Consortium 編集

  • ITCは非営利団体の協同組合で、本拠地はオレゴン州ポートランドにある。
  • ITCは直接IntelliCADを販売せず、ITCの「コマーシャルメンバー」になった企業が年会費を支払うことを条件に、OEM製品として販売している。[3]

外部リンク 編集

脚注 編集

  1. ^ "IntelliCAD Technology Consortium Announces Release of IntelliCAD® 8.1b" (Press release). IntelliCAD Technology Consortium. 14 October 2015.
  2. ^ Marketing Materials - opencascade.org [リンク切れ]
  3. ^ 2009年末時点では約50社。