RBS-15スウェーデン語: Robotsystem 15)は、スウェーデンSAAB社が開発した対艦ミサイル艦対艦ミサイル型のRBS-15M空対艦ミサイル型のRBS-15F地対艦ミサイル型のRBS-15KAがある。

RBS-15 Mk.3
種類 対艦ミサイル
製造国  スウェーデン
設計 SAAB
性能諸元
ミサイル直径 50センチメートル (1.6 ft)
ミサイル全長 4.33メートル (14.2 ft)
ミサイル全幅 1.4メートル (4.6 ft)
ミサイル重量 800キログラム (1,800 lb)
弾頭 200kg HE破片効果
信管 直撃/近接信管
射程 250キロメートル (130 nmi)
射高 シー・スキマー
推進方式 ターボジェットエンジン
誘導方式 INS+GPS+ARH
飛翔速度 亜音速
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概要 編集

スウェーデン海軍は、西側諸国海軍としてはもっとも早い1966年より、RB 08により艦対艦ミサイルの運用に着手したが、1970年代後半の時点で、既にRB 08は陳腐化が目立つようになっていた。このため、フギン級ミサイル艇にはノルウェー製のペンギンが搭載されたが、こちらは小型であるために射程に不足があった。

このことから、1970年代末より、KSAの名称で、新しい国産対艦ミサイルの開発が開始された。最初に実用化されたのは艦対艦型のRBS-15Mで、1979年7月に契約が締結され、1980年代中盤より、既存の魚雷艇に搭載されて配備された。RBS-15Mの搭載により、これらの艇はミサイル艇に種別変更された。続いて、1982年6月からは、空対艦型のRBS-15Fが配備を開始した。これは基本的に、RBS-15Mからブースターを省いたものであった。また、1986年からは、地対艦型のRBS-15KAが沿岸砲兵部隊への配備を開始した。

また、これらのプラットフォーム別の種別とは別に、継続的なアップグレードも行なわれている。1994年には誘導装置を改良したMk.2が、2004年からは射程を延伸したMk.3が、それぞれ実用化されている。

派生型 編集

Mk.1
重量770Kg(ブースターなし600kg)で射程70km以上、フランスのMicroturbo社製トライ60エンジン(推力 3.73kN)搭載。
RBS-15M
艦対艦型。
RBS-15F
空対艦型。
RBS-15KA
地対艦型。
Mk.2
エンジン・弾頭・誘導装置を改良、射程が150kmに延長され、重量は790kgになっている。
RBS-15SF
フィンランドが採用した型、軍制式名はMtO85(Meritorjuntaohjus 1985)。
Mk.3
レーダー反射と赤外線の放射を減少させステルス性を改善。エンジンが変更され射程が250kmに延長されている。艦対艦型の発射筒が箱型から楕円型に変更されている。
RBS-15SF-3
フィンランドが採用した型、軍制式名はMtO85M。RBS-15SFもこの型に改修されている。
Mk.4
スウェーデンが2017年に発注した最新型で、現在開発中。誘導装置と誘導方法の改良や任務による弾頭の変更、射程の400kmへの延長などの改良が予定されている。

運用者 編集

参考文献 編集

  • Norman Friedman (2006). The Naval Institute guide to world naval weapon systems. Naval Institute Press. ISBN 9781557502629. https://books.google.co.jp/books?id=4S3h8j_NEmkC