SPIRIT』(原題:霍元甲)は、2006年香港中華人民共和国合作による代末期に実在した武術家霍元甲を描いたカンフーアクション映画

SPIRIT
タイトル表記
繁体字 霍元甲
簡体字 霍元甲
拼音 Huò Yuán Jiǎ
英題 Fearless
各種情報
監督 ロニー・ユー
脚本 クリスティン・トー
クリス・チョウ
製作 ジェット・リー
ビル・コン
ロニー・ユー
楊歩亭
出演者 ジェット・リー
中村獅童
スン・リー
音楽 梅林茂
主題歌 ジェイ・チョウ「霍元甲」(オリジナル版)
HIGH and MIGHTY COLOR」(日本公開版)
撮影 プーン・ハンサン
編集 バージニア・カッツ
アクション指導 ユエン・ウーピン
公開 中華人民共和国の旗 2006年1月26日
日本の旗 2006年3月18日
上映時間 105分(日本公開版)
143分(コレクターズ・ボックスDVD収録完全版)
製作国 香港の旗 香港
中華人民共和国の旗 中国
言語 普通話
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ストーリー 編集

清代末期。名門武家に生まれたフォ・ユァンジア(霍元甲)は、父・霍恩第から病弱だと言う理由で、武術を教われなかった。そのことがフォの好奇心を一層掻き立て、兄や他の弟子たちの練習をこっそりと盗み見、親友のジンスンの助けも借りながら、独学で習得して行った。やがて、成長し、大人になったユァンジアは、連戦連勝。天津では彼に敵う者はいなくなっていた。だが、親友のジンスンすら止められない傲慢さから恨みを買い、復讐のために母親と娘を趙一門に殺されてしまう。

生きる意義を見失い、悲しみと罪悪感で抜け殻となったユァンジアは天津を離れ、何千キロもさまよい歩く。すべての望みを失くしていた先に辿り着いたのは、スン(孫)おばあさんと盲目の孫娘ユエツーが住む静かな山村だった。名を偽り、村民たちと生活していたユァンジアだったが、ふたりの優しさ、純朴さに触れ、次第に生きる希望を見出し、徐々に闘志を蘇らせて行く。そして、本当の『強さ』の意味を知るのだった。天津に戻る決心をし山村を後にしたユァンジアは、数年ぶりに天津に戻る。我が家は何も変わっていなかった。親友のジンスンが自分の家財道具を売り払ってでも、そのままにしておいてくれたのだ。

しかし、中国は大きな脅威にさらされていた。西洋の力持ちが「東アジアの腰抜けどもをやっつけてやる」と息巻いていた。中国人の尊厳を取り戻すために再び格闘技の場に上がったユァンジアは、この力持ち・オブライアンとの対決で勝利。ユァンジアは1910年6月1日、上海精武体操学校(上海精武体育会の前身)を設立する。しかしユァンジアの勝利が中国国民の反欧感情に火をつけるのではないかと懸念した中国の外国商会や日本人の三田らは、ユァンジアの気勢をそぐため、4名の外国勢とユァンジアとの対決を企てる。その無謀な申し出を快く承諾するユァンジア。そして1,000人を超える観衆がかたずを飲んで見守る中、世紀の決戦が幕を開けた。

1910年9月14日、異種格闘技戦が始まった――。

世界中から集まった屈強な男たち。会場に渦巻く興奮。しかし、死力を尽くして闘うユァンジアの胸にある思いは、勝者の栄光を掴むこととはまったく無縁の、静かにたぎる情熱だった。

キャスト 編集

役名 俳優 日本語吹替
フォ・ユァンジア(霍元甲 ジェット・リー(李連杰) 池田秀一
田中安野 中村獅童
ユエツー(月慈) スン・リー(孫儷) 魏涼子
ミスター三田 原田眞人
ノン・ジンスン(農勁蓀) ドン・ヨン(董勇) 坂東尚樹
霍恩第(霍元甲の父) コリン・チョウ(鄒兆龍) 中博史
翠(霍元甲の娘) スー・アイリン 川田妙子
ヘラクレス・オブライアン ネイサン・ジョーンズ 山野井仁
チン師匠 チェン・ツィーフィ 石塚運昇
ロイフ(霍元甲の従者) ティン・リャン 辻親八

スタッフ 編集

  • 監督:ロニー・ユー
  • 製作:ビル・コン
  • 脚本:クリスティン・トー、クリス・チョウ
  • 撮影:プーン・ハンサン
  • アクション監督:ユエン・ウーピン
  • 美術:ケネス・マック
  • 音楽:梅林茂
  • 衣装:<中国>トーマス・チェン、<日本>ワダ・エミ
  • 編集:ヴァージニア・カッツ
日本語吹替版スタッフ
  • 演出:簑浦良平
  • 翻訳:中島多恵子
  • 録音・調整:新井保雄
  • 担当:米屋林太郎
  • プロデューサー:尾谷アイコ
  • 制作:ワーナー・ホーム・ビデオ
    HALF H・P STUDIO

訴訟問題 編集

2006年3月23日中国国家知識産権局によると、あまりにも事実と異なる虚構の物語を作り、霍家の名誉を著しく傷つけたとして、国内唯一の健在者である孫の霍寿金が、プロデューサーらを相手取り、公開式の謝罪を求めて、北京市海淀区人民法院に訴訟を起こした[1]

映画内に「この物語はフィクションです」と明記されていることから、名誉を傷つけるにあたらないとして、この訴訟は退けられた。

受賞 編集

2006年度香港映画評論学会大獎

  • 最優秀男優賞:李連杰
  • 推薦映画獎

2007年度香港電影金像奨

出典 編集

外部リンク 編集