TAKE YOUR PICK

ラリー・カールトンのアルバム
松本孝弘 > TAKE YOUR PICK

TAKE YOUR PICK』(テイク・ユア・ピック)は、アメリカ合衆国ギタリストであるラリー・カールトンと、日本のギタリストである松本孝弘が「Larry Carlton & Tak Matsumoto」名義で発表したアルバム。2010年6月2日に発売された。

TAKE YOUR PICK
Larry Carlton & Tak Matsumotoスタジオ・アルバム
リリース
ジャンル インストゥルメンタル
フュージョン
ジャズ
ブルース
レーベル VERMILLION RECORDS(日本盤)
335 Records(海外盤)
プロデュース Larry Carlton
Tak Matsumoto
チャート最高順位
ゴールドディスク
  • 第53回グラミー賞最優秀ポップ・インストゥルメンタル・アルバム賞[2]
  • 第25回日本ゴールドディスク大賞ジャズ・アルバム・オブ・ザ・イヤー[3]
  • ラリー・カールトン 年表
    グレイテスト・ヒッツ・リレコーディドvol.1
    2007年
    TAKE YOUR PICK
    (2010年)
    プレイズ・ザ・サウンド・オブ・フィラデルフィア
    (2010年)
    松本孝弘 年表
    Theatre Of Strings
    2005年
    TAKE YOUR PICK
    (2010年)
    Strings Of My Soul
    2012年
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    概要 編集

    今回の共演は、ラリーが「自分とコラボレーションしてくれるギタリスト」を探していたところ、ギブソン社から松本を紹介されたのがきっかけになっている[4]。2009年4月、ラリーから松本に「来日の予定があるので、プリプロダクションを一緒にできる時間があればやりましょう」という内容のメールを送り、松本が快諾して共作が実現。プリプロダクションで3~4曲を制作後、同年9月に再び制作を再開。すでに松本は自分のパートのギターとリズムトラック収録を完了しており、それらの音源をラリーがナッシュビルにある自身のスタジオに持ち込み、自身のパートのギターを収録して完成した。最終的な楽曲は各々6曲ずつ収録され、2人ともすべての演奏に参加している。

    収録曲のうち「JAZZY BULLETS」は2010年1月~3月に開催されたB'zのライヴツアー『B'z LIVE-GYM 2010 "Ain't No Magic"』で、松本の未発表ソロ曲として披露されていた。また、ラリー・カールトンの代表曲をリ・レコーディングした「Nite Crawler 2010」も収録している。

    アルバム発売後、ライブツアー『Larry Carlton & Tak Matsumoto LIVE 2010 "TAKE YOUR PICK"』が開催された。

    そして、本作は2011年2月13日(日本時間は14日)に開催された『第53回グラミー賞』で「最優秀インストゥルメンタル・ポップ・アルバム」を受賞[2]ジェラルド・アルブライトの『Pushing the Envelope』、ケニー・Gの『Heart and Soul』、ロビー・クリーガーの『Singularity』、カーク・ウェイラムの『Everything is Everything:The Music of Donny Hathaway』らの作品の中からの受賞となった[5][6][7][8]。グラミー賞のボーティングメンバーであるX JAPANYOSHIKIも本作に投票したと述べている[9]

    なお、非売品のLP盤が50枚あり、稲葉浩志が松本への誕生日プレゼントとして自費で製作した。そのうちの2枚は稲葉と、B'zのサポートメンバーでベーシストバリー・スパークスが所有している[10]

    収録曲 編集

    1. JAZZY BULLETS(4:22)
      松本の楽曲制作の中で最後に完成した。「アルバムの1曲目に当たるようなアップテンポな曲を作る」ということで制作された。
    2. Nite Crawler 2010(6:09)
      ラリーが1978年にリリースしたアルバム『Larry Carlton』(邦題・夜の彷徨)収録曲「Nite Crawler」のリ・レコーディングバージョン。
    3. THE WAY WE WERE(4:58)
      松本は「個人的にとても気に入っている曲」としている。
    4. Islands of Japan(4:38)
      三味線のような音は打ち込みである。
    5. Neon Blue(6:16)
    6. Tokyo Night(4:33)
      タイトルについて松本は「コレしか思いつかなかった」としており、六本木の夜をイメージしたという。
    7. hotalu(4:53)
      松本曰く「永遠の翼の続編といった感じでしょうか」とのこと。松本は「永遠の翼」制作のために訪れた鹿児島県知覧町(現・南九州市)のイメージが大きかったので、再びイメージを膨らませて制作した。
    8. East West Stroll(5:31)
      楽曲制作において、ラリーから松本に対して初めて送られたデモ曲であった。
    9. Easy Mystery(5:11)
      松本は「僕にはないメロディーの展開で、プレイしていて楽しい曲」と述べている。
    10. ao(4:08)
      タイトルの「ao」(アオ)は、ハワイ語で「雲」を意味する。
    11. Take Your Pick(4:49)
      アルバムタイトル曲。アルバムタイトルが決まった後に、ラリーがこの楽曲のタイトルに使用した。
    12. A girl from China(5:36)
      この楽曲のタイトルも「コレしか思いつかなかった」という。ラリーは長らくカッティングワウを使用していなかったこともあり、冒頭のパートはすべて松本が弾いている。

    参加ミュージシャン 編集

    脚注 編集

    1. ^ TAKE YOUR PICK”. ORICON STYLE. 2015年2月16日閲覧。
    2. ^ a b Past Winners Search” (English). GRAMMY.com. ナショナル・アカデミー・オブ・レコーディング・アーツ・アンド・サイエンス(NARAS). 2015年2月16日閲覧。
    3. ^ 第25回日本ゴールドディスク大賞”. 日本レコード協会 (2011年). 2015年2月16日閲覧。
    4. ^ B'z松本&ラリー・カールトン、日米ギタリスト共演アルバム6/2発売”. ORICON STYLE (2010年4月9日). 2015年2月16日閲覧。
    5. ^ B'z 松本さんグラミー賞受賞 ピアニスト内田さんも”. 共同ニュース. 47NEWS (2011年2月14日). 2014年2月10日閲覧。
    6. ^ B'z松本がグラミー初受賞「誇りに思う」 稲葉浩志「You are my hero」”. ORICON STYLE (2011年2月14日). 2014年2月10日閲覧。
    7. ^ B'z松本孝弘がグラミー賞受賞「たいへん光栄です」”. ナタリー (2011年2月14日). 2014年2月10日閲覧。
    8. ^ グラミー賞にいち早く反応したiTunesチャート、 松本孝弘アルバムが総合1位”. BARKS (2011年2月15日). 2014年2月10日閲覧。
    9. ^ 「3.6 YOSHIKIを破壊する!?」YOSHIKIが音楽とファッションの融合ショー開催」”. 女性自身. 光文社 (2011年2月9日). 2021年2月22日閲覧。
    10. ^ B'zの会報誌「Be with Vol.100」より。

    外部リンク 編集