V8 (JavaScriptエンジン)

JavaScriptエンジン

V8は、Googleが開発するオープンソースJIT Virtual Machine型のJavaScriptエンジンである[3]。この名前は同じく「V8」と略されるV型8気筒エンジンに由来している[4]Google ChromeなどのChromiumベースのブラウザや、Node.jsなどで採用されている。

V8
V8ロゴ
開発元 Google
初版 2008年9月2日 (15年前) (2008-09-02)
最新版
11.4[1] ウィキデータを編集 / 2023年5月24日 (10か月前)
リポジトリ ウィキデータを編集
対応OS Windows 7 以降
macOS 10.12 以降
Linux
プラットフォーム x64, IA-32, ARM, MIPS[2]
種別 JavaScriptエンジン
ライセンス 修正BSDライセンス
公式サイト v8.dev ウィキデータを編集
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概要 編集

ECMAScript (ECMA-262) 5th Edition準拠で、C++で記述されている。スタンドアロンでの実行が可能なほか、C++で書かれたアプリケーションの一部として動作させることもできる。

Firefox 3.5で導入されたJavaScriptエンジンTraceMonkeyでは、インタープリタで実行して統計情報をとった後に[5]、中間コードに変換し、その上でJITコンパイルしていた。しかしV8では、中間コードもなく、インタープリタも搭載せずに最初の実行時からコンパイルするため、高速に作動する[3]

開発リーダーは、Java HotSpot の開発者でもある、ラース・バク英語版

V8のアセンブラは、Strongtalk英語版のアセンブラをベースとしている。

2010年12月に”Crankshaft”と呼ばれる最適化コンパイラが導入されスピードが改善された。

2017年5月にリリースされたv5.9から、それまで利用されてきたコンパイラ”Full-Codegen”と最適化コンパイラ”Crankshaft”が取り除かれて3年半に渡って開発が行われていたインタプリタ”Ignition”とコンパイラ”TurboFan”の組み合わせに置き換えられ、メモリ消費量の削減とスピードの改善が行われた[6]

2021年5月にリリースされたv9.1から、最適化コンパイラ”Sparkplug”がパイプラインの”Ignition”と”TurboFan”の間に追加された。”Sparkplug”はバイトコードから1パスで直接機械語に高速にコンパイルする[7]

脚注 編集

関連項目 編集

  • Blink - Chromiumベースのブラウザで採用されているレンダリングエンジン
  • Node.js
  • Deno

外部リンク 編集