特撮映画
映画のジャンル
ただ、この呼称は次第に使われなくなっている。現在、ほぼ全ての商業映画において映像素材に手が加えられており、こうした技術を前面に出した呼称で作品を売ることは少なくなっている。
また、特撮という言葉が技術よりもジャンルとして定着した事で、着ぐるみやミニチュア撮影を使った作品という偏見が定着しており、SFXを使用した海外の大作映画を特撮映画と呼ぶ事は慣例として少なくなった(特撮の項参照)。
戦前の『ロストワールド』や『キング・コング』に始まり、CG(コンピュータグラフィックス)映像作品に取って代わられるまではアナログな手作り作業で多くの作品が作られた。多くの特撮技術や特撮映画を生み出した特撮監督レイ・ハリーハウゼンは「特撮の神様」と呼ばれ、後の世界中の作品に大きな影響を与えた[2][3]。
日本の特撮映画は、円谷英二が創始したと見てよい。円谷は第二次世界大戦前に映画界でカメラマンとして働いていたが、映画『キング・コング』に出会い、同作に使用されている特殊撮影技術に興味を惹かれ、その研究に没頭した。戦時中はその経験を活かし、戦争映画とくに空戦ものを多数制作した。そのため彼は戦後に公職追放の処分を受けたが、公職追放が解けると映画『ゴジラ』の制作に特撮監督として参加し、その後のSF映画・怪獣映画・特撮テレビシリーズといった日本の特撮の礎を築いた。
代表的な日本の特撮映画 編集
- ゴジラシリーズ
- ガメラシリーズ
- モスラシリーズ
- 大魔神シリーズ
- ウルトラシリーズ
- 空の大怪獣ラドン
- 大怪獣バラン
- 宇宙大怪獣ドゴラ
- 妖星ゴラス
- 大巨獣ガッパ
- フランケンシュタイン対地底怪獣
- フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ
- キングコングの逆襲
- 宇宙大怪獣ギララ - ギララの逆襲/洞爺湖サミット危機一発
- ゲゾラ・ガニメ・カメーバ 決戦!南海の大怪獣
- 怪獣大奮戦 ダイゴロウ対ゴリアス
- 海底軍艦
- 宇宙からのメッセージ
- 変身ヒーローなどのヒーローを主に扱った作品
- SF映画、パニック映画
- 海底大戦争
- ガンマー第3号 宇宙大作戦
- 白夫人の妖恋
- 日本誕生
- 大坂城物語
- 世界大戦争
- 妖星ゴラス
- 怪竜大決戦
- 海底軍艦
- 士魂魔道 大龍巻
- 緯度0大作戦
- 新幹線大爆破
- ノストラダムスの大予言
- エスパイ
- 宇宙からのメッセージ
- 火の鳥
- 日本沈没
- 東京湾炎上
- 戦国自衛隊シリーズ
- 復活の日
- さよならジュピター
- 惑星大戦争
- 竹取物語
- ガンヘッド
- 暴風圏
- SPACE BATTLESHIP ヤマト
- 妖怪を主に扱った作品
出典 編集
- ^ 「用語解説」『幻想映画美術体系 大ゴジラ図鑑』[監修]西村祐次 [構成]ヤマダマサミ、ホビージャパン、1995年1月27日、28頁。ISBN 4-89425-059-4。
- ^ “「特撮の神様」レイ・ハリーハウゼンさん死去 92歳”. J-CAST ニュース. (2013年5月8日) 2021年7月14日閲覧。
- ^ “レイ・ハリーハウゼン追悼上映 PFFで海外特撮の名作3作品 シンドバットからアルゴまで”. アニメ!アニメ!. (2013年9月7日) 2013年11月7日閲覧。