狩猟の獲物、野菜と果物のある静物

狩猟の獲物、野菜と果物のある静物』(しゅりょうのえもの、やさいとくだもののあるせいぶつ、西:Bodegón de caza, hortalizas y frutas) は、17世紀のスペイン修道士画家フアン・サンチェス・コターン (Juan Sánchez Cotán) による絵画である。画家が残した数点しか現存しない静物画のうちの一点であり、現在マドリードプラド美術館に所蔵されている。

『狩猟の獲物、野菜と果物のある静物』
スペイン語: Bodegón de caza, hortalizas y frutas
Still Life with Game Fowl,Vegetables and Fruits, Prado, Museum,Madrid,1602,HernaniCollection.jpg
作者フアン・サンチェス・コターン
製作年1602年
種類カンヴァス油彩
寸法68 cm × 89 cm (27 in × 35 in)
所蔵プラド美術館マドリード

概要編集

1602年の制作年度が記載されたこの作品は、現存する最古のスペインの静物画であると考えられている。左側からの強い光を浴びて、棚に配置された鳥 (画家はカルトゥジオ会修道士であり、菜食であったので鳥獣の肉は食さなかった)、野菜、果物が黒い背景から浮かび上がっている。見事な写実技法で細部まで描かれた日常的な食材が、光の効果による質感とともに厳粛性を帯び、品格を与えられている。右端の朝鮮アザミ (アーティチョーク) の曲線と、食器戸棚の直線の対比による構図への配慮も目を引く。 複雑な構図を持つ作品であるが、この作品以降、画家の静物画はモチーフの数を徐々に減らし、より簡素なものとなっていく[1]

前景に食器戸棚を置き、背景を黒一色の闇にするフアン・サンチェス・コターンの静物画の様式は、これ以降の「ボデゴン」と呼ばれるスペイン静物画の基本的な形式を確立した。

ギャラリー編集

出典編集

  1. ^ プラド美術館ガイドブック、2009年刊行、66-67項参照 ISBN 978-84-8480-189-4 2021年5月1日閲覧