猿石
猿石(さるいし)は、奈良県高市郡明日香村の吉備姫王墓内にある奇石。全4体。ユニークな人面石像であるが、猿ではなく渡来人を象ったものであるといわれている。
概要編集
1702年(元禄2年)に梅山古墳の付近にあった平田村池田という場所の田んぼから掘り出されて古墳の南側に置かれていたが、明治初年ごろに現在の場所に移されたらしい。4体の像にはその外見から左から順に「女」・「山王権現」・「僧(法師)」・「男」とそれぞれに愛称がつけられている。僧以外は像の背面にも顔が彫られている二面石で、僧の背面には肋骨らしきものが彫られている。
柵でしきられているため前からしか見ることはできないが、奈良文化財研究所飛鳥資料館の庭には、レプリカが置かれており背面の様子なども観察できる。
写真からも分かるように、一部の像には性器を露わにしたと解釈できるものがある。
高取の猿石編集
高取城への登山道の途中にも猿石と呼ばれる石像が1体置かれている。もともと上記の4体と同じ場所から掘り出され、その後現在の場所に移されたのではないかといわれているが、確かなことは分かっていない。