王励勤
王励勤(おう れいきん、拼音:wáng lìqín、仮名転写:ワン・リチン(ワン・リキンと表記される場合もある)、1978年6月18日 - )は、中華人民共和国の元卓球選手。上海出身。中国トップ3二王一馬の一角を担った。
王励勤 |
獲得メダル |
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略歴
編集6歳から卓球を始め、1993年中華人民共和国代表になる。
2007年1月時点において、2005年1月から2年間世界ランキング1位を維持し続けていた。また2001年1月以来2006年12月までの6年間72か月のうち51か月に渡り世界ランキング1位の座に着いていた。また同期間において世界ランキング7位以下に落ちたことがない。以上のようにこれ程までに長い期間世界のトップクラスであり続けた選手は過去にもヤン=オベ・ワルドナーをおいて他に類を見ない。以前までは精神面が脆く、団体戦になるとシングルでの活躍が嘘のようなプレーで敗北を重ね、団体戦においての成績は悪かった。初めて世界チャンピオンとなった大阪での世界選手権では、決勝では団体戦のメンバーからはずされた。しかし、徐々に課題だった精神面の弱さを克服し、団体戦でも好成績を出した。
世界卓球選手権でのシングルスにおいては、2001年の大阪大会、2005年の上海大会、2007年のザグレブ大会で優勝しており、男子においては、3回以上優勝した選手はわずかに4人しかいない。また、2001年の大阪大会から2009年の横浜大会までの期間でのシングルスにおいて、勝利を挙げられなかったのは2003年のパリ大会でのヴェルナー・シュラガーに敗れた後、2008年の広州大会でアンドレイ・フィリモンに敗れるまでシングルスで30連勝を果たした[2]。 尚、オリンピックイヤーの翌年の世界卓球選手権(2001年の大阪大会と2009年の横浜大会)では、孔令輝、馬琳といった当時のオリンピック金メダリストから勝利を挙げている。
シングルスだけでなく、ダブルスに置いても高い成績を残している。男子ダブルスでは閻森、混合ダブルスでは郭躍と組んでおり、共に世界選手権で2回以上優勝している。
キャリア晩年は年齢の為か衰えの色を見せており、2009年のイングランドオープンでは格下のポルトガル選手に敗れるなど、かつての強さは既に過去の物となりつつあった。
2010年の世界選手権モスクワ大会代表最後の座を馬琳と争ったが敗れた。
引退試合になったのが2013年9月に行われた第12回全中国運動会の卓球男子団体決勝で、この時に当時16歳の新鋭樊振東を破って勝利したが所属する上海チームは破れ、準優勝に終わった[3]。2014年中国国家チームを正式に引退。その後上海市の卓球・バドミントン管理センター主任として現場を指導する[4]。
プレースタイル
編集ドライブ主戦型であるが、正統派タイプのプレースタイルといえる。長身と恵まれた体格から繰り出される両ハンドドライブは脅威で、特にフォアハンドドライブは、ブロックで止めるのが困難なほどである。バックブロック、フォアブロックも得意であり、そこから相手を崩し得点するということもある。それ以外に
- 直線的なドライブだけでなく、伸びるドライブ、曲がるドライブ、沈むドライブ、弾くドライブ、無回転ドライブなど、戦況に応じて使い分けている。
- フットワークが速く、長身の選手にありがちな鈍足さが見られない。リーチの長さも相まって、後陣に下がっても、左右に振られても安定した返球が可能である。
- サービスは単調なように見えるが、強烈な回転が掛かっており、変化量も多彩で、レシーブが困難である。また、タイミングの外し方やサービスを軸にした攻撃の組み立て方等にも秀でている。
- ワルドナーのような多彩なテクニックはないが、総じて技術のレベルが高くミスが少ない。
といった特徴がある。
なお、200gを越える重量のラケットを使用している。[5]。
主な戦績
編集脚注
編集- ^ “ITTF - World Ranking”. ITTF. 2021年10月20日閲覧。
- ^ “調べて分かった?! 王励勤なんと30連勝”. 卓球王国 (2008年3月12日). 2017年6月28日閲覧。
- ^ “第12回全中国運動会5日目② 〜男子団体は解放軍が優勝〜”. 卓球レポート (2013年9月5日). 2021年8月1日閲覧。
- ^ 『卓球王国』2014年5月号、p25
- ^ 『卓球王国』2009年4月号