田中 嫺玉(たなか かんぎょく、1925年3月2日 - 2011年7月20日)は、日本のベンガル語翻訳家著作家。女性。「田中かん玉」とも表記。

概要 編集

1925年(大正14年)、北海道旭川市生まれ[1]。北海道庁立旭川高等女学校(現・北海道旭川西高等学校)、日本女子大学家政科に進学。1945年(昭和20年)に戦争が終わると、中退して帰郷し、結婚して男の子2人を育てる[1][2]。1954年(昭和29年)に東京都新宿区に引っ越した[1]。1959年(昭和34年)、目白ロゴス英語学校を卒業[1]。1969年(昭和44年)に仏教学者渡辺照宏東京外国語大学教授の奈良毅もとでベンガル語ラーマクリシュナの言行録『不滅の言葉』の翻訳を始め、5年後の1974年(昭和49年)に抄訳本を奈良毅と共訳で自費出版[1]。同年、日本翻訳家協会から分裂した平松幹夫らによる同名の組織・日本翻訳家協会による日本翻訳文化賞を、奈良毅とともに受賞した[1]。『不滅の言葉』は、1980年に三学出版より刊行されている。昭和51年ラーマクリシュナの伝記をまとめはじめ、1980年に『インドの光』として三学出版から刊行。

ラーマクリシュナも重んじた聖典『バガヴァッド・ギーター』の翻訳も行い、翻訳特別功労賞を受賞。

著書 編集

翻訳 編集

  • 『大聖ラーマクリシュナ 不滅の言葉(コタムリト)』(奈良毅 共訳、中公文庫) 1992年
マヘーンドラナート・グプターがまとめたラーマクリシュナの言行録の、ベンガル語原典からの抄訳。
  • 『神の歌 バガヴァッド・ギーター』(三学出版) 昭和63年、TAO LAB BOOKS 2008年
日本ヴェーダーンタ協会で用いられる『シュリーマッド・バガヴァッド・ギーター(神の歌)』の底本となっている[3]
  • マハーバーラタ』上・中・下(C.ラージャーゴーパーラーチャリ編、奈良毅共訳 、第三文明社、レグルス文庫) 1983年、のち新版(第三文明選書) 2017年
  • 『大聖ラーマクリシュナ 不滅の言葉(コタムリト)』全5巻(ブイツーソリューション) 1巻 2011年、2巻 2012年、3巻 2014年、4巻 2015年、5巻 2017年

参照 編集

  1. ^ a b c d e f 『不滅の言葉(コタムリト) 大聖ラーマクリシュナ 第5巻』 ブイツーソリューション 著者紹介
  2. ^ 『神の歌 バガヴァッド・ギーター』 TAO LAB BOOKS 著者紹介
  3. ^ 日本ヴェーダーンタ協会の最新情報 2006年3月 第4巻 第3号PDF

外部リンク 編集