白石冬美

日本の声優、女優 (1936-2019)

白石 冬美(しらいし ふゆみ、1936年昭和11年)10月14日[2] - 2019年平成31年)3月26日)は、日本女優声優ラジオパーソナリティ。本名、白石 芙美子(しらいし ふみこ)[3]身長156cm。血液型A型星座てんびん座[1]。声質はファンタスツィックで変化に富んだメゾソプラノ[4]

しらいし ふゆみ
白石 冬美
プロフィール
本名 白石 芙美子
しらいし ふみこ
愛称 チャコ
茶子(ちゃこ、俳号
出生地 中華民国の旗 中華民国(国民政府)
北平市(現・北京市)
死没地 日本の旗 日本 東京都世田谷区
生年月日 (1936-10-14) 1936年10月14日
没年月日 (2019-03-26) 2019年3月26日(82歳没)
血液型 A型[1]
職業 女優声優ラジオパーソナリティ
事務所 賢プロダクション(最終所属)
配偶者 なし
公称サイズ([1]時点)
身長 / 体重 156 cm / 50 kg
活動
活動期間 1963年 - 2019年
デビュー作 第11話までのナレーター、「誕生編」の進行役(『鉄人28号』)
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静岡県出身。生まれは中華民国北平市(現・北京市)

人物編集

1936年、4人姉妹の長女として北平市(現・北京市)に生まれる[2][5]。父は医師であった[5]。家族と共に中国より引き揚げ静岡県に暮らす[2]ミッションスクール静岡雙葉学園へと進み、在学中から中村錦之助の時代劇に憧れて育った[2][5][6]松竹歌劇団の入団試験に応募して合格を果たし上京するが、自身の未熟さを痛感して入団から3ヶ月後に、新たに基礎から学ぶべく東宝芸能学校の演技科へと席を移した[2][5][7][8]。在学中に東宝ミュージカルの初舞台を経験し、卒業後は日劇ダンシングチームに入団して渥美清らと同じ舞台を踏んだ。日劇ダンシングチーム退団後もドラマや舞台に出演していたが、肝炎により健康を損なって地元の父の元で半年間の療養生活を送った。復帰後はその独特の声質により、CMの仕事を契機に声優としてデビューした[2][5][6][8]。声優としての活動は1960年代からである[2]。第一線で長らく活動したが[3]、後年は専門学校の声優科の講師を務め、後進の指導に専念しているため、現場から遠ざかっていた。

アクタープロ[9]東京俳優生活協同組合[10]河の会[11]青二プロダクション[12]を経て賢プロダクションに所属していた[5]

TBSラジオの深夜放送番組『パックインミュージック』においては、1967年から野沢那智とのコンビで金曜日のパーソナリティーを務め、『ナチ・チャコパック』または『ナッチャコパック』と呼ばれ、同番組最長の15年間のロングランを記録した[8][13]。ナッチャコの由来は野沢のあだ名“ナッチャン”と白石のあだ名“チャコ”に由来している。白石の愛称のチャコは「チッチャイ子」から転じて呼ばれるようになったという[2][13]。『月刊 愛川欽也 キンキンのパックインミュージック』では欽チャコパックという名で親しまれていた[14]。野沢が没した後の2011年2月には演出家の高平哲郎と共に、『野沢那智さんを偲ぶ会』の発起人を務めている[6]。2014年にパックインミュージックについて聞かれた際には、「パックは私の青春そのもの。辛い時でも、TBSのスタジオに入ってみんなの手紙を読むとたちまち元気になれたんです。」と当時を回顧している[13]

「少女役より少年役の方が演じていて楽しい」と語っている。思い出に残る作品として、真っ先に『怪物くん』と『パタリロ!』の名を挙げている。その理由は「暴れられるから」。

1980年に『怪物くん』がリメイクされたときは「自分にやらせてほしい」と作者の藤子不二雄(当時名義)に直訴の手紙を出したが、結局野沢雅子が怪物くん役に決定した。野沢は白石に役を奪ったことを詫びたという[15][16]

Dr.スランプ アラレちゃん』の主人公則巻アラレ役も小山茉美と二人でオーディション最終選考まで残り、当初は白石でほぼ決定していたそうだが、最後の最後で小山にアラレ役が決まってしまったそうで「とてもやりたかった役なので、茉美ちゃんに決まってしまったと聞いた時には正直言うと悔しかった」とアニメージュ内のインタビュー等で語っている。ちなみに白石は『Dr.スランプ アラレちゃん』第53話「アン子ノン子のディスカバー・いなか」で、アラレそっくりのあん子役をやっている。

あしたのジョー』で1作目からサチ役を務めており、あおい輝彦演じる矢吹丈同様、ほぼ全ての媒体でサチの声を務めている息の長い役となる[17]

多くのベテラン同様に「声優は俳優の一部」という姿勢を持っており、「声だけで演じるのは難しいから、演技ができなければならない」という芝居の基本ができていないと意味がないという旨の見解を持っている[8]。そのため肝付兼太に声優の専門学校の講師に誘われたときには「声優のいろはだけを教えるなんて私にはできない」と感じていたが、「自分の歩いてきた道を、そのまま生徒に教えてくれればいい」と肝付から言われて、その言葉を胸に声優になるための技能だけでなく、俳優としての技術も後進に指導を行っている[18]。2013年に浜松市天竜区水窪町を舞台とした長編アニメの制作が計画された際には、東京と浜松を往復して声優の育成に励んだ[3]。また、白石の指導は声優や俳優に留まらず、2014年には嘉悦大学のビジネス創造学部において特別講師として招かれ、「コミュニケーション力をつける」と題とした講義も行っている[19]

クリスチャンであり、洗礼も受けている。洗礼名は「マリア・セシリア」[20]日舞や洋舞などの舞踊、俳句を趣味としており、「茶子(ちゃこ)」の俳号で2つの句会に在籍して作品を発表していた。また、エッセイストとしても活動している[1][6][8][21]

2015年、長年に亘る声優としての貢献を評価されて第九回声優アワード「功労賞」を受賞した[22]

2019年3月28日、連絡が取れないことを不審に思った親族が一人暮らしをしている東京都世田谷区の自宅を訪ねたところ、意識不明の状態で倒れているのが発見され、その後、死亡が確認された。死因は虚血性心不全で、発見された2日前の26日に死去していたことが確認されている[2][14][23][24]。82歳だった。黒柳徹子とは友人で、2019年7月放送の『徹子の部屋』追悼特集終了前に黒柳が白石の事を『時間の都合で紹介できませんでしたが、白石さんとは友達でお亡くなりになる前にもう一度お会いしたかったです。』と語っている。

出演編集

太字はメインキャラクター。

テレビアニメ編集

1963年
  • 鉄人28号(第1作)(第11話までのナレーター、「誕生編」の進行役)
1964年
1965年
  • W3ボッコ隊長[5]
1966年
1967年
1968年
1969年
1970年
1971年
1972年
1973年
1974年
1975年
1976年
1977年
1978年
1979年
1980年
1981年
1982年
1983年
1984年
1985年
1988年
1989年
1991年
2003年
2008年
2011年
  • 日常(第11話予告ナレーション / 泥・鉄球)
2013年
2014年

劇場アニメ編集

1969年
1970年
1980年
1981年
1982年
1983年
1984年
1985年
1986年
1988年
1999年
2005年

OVA編集

ゲーム編集

1984年
1992年
1993年
1995年
1997年
2000年
2011年

パチスロ編集

吹き替え編集

映画編集

海外ドラマ編集

海外アニメ編集

特撮編集

ラジオ編集

テレビドラマ編集

CM編集

人形劇編集

テレビ番組 編集

その他コンテンツ編集

音楽編集

著書編集

  • TBSパックインミュージック制作班(著):(野沢那智、白石冬美版)「<続々>もう一つの別の広場」ブロンズ社 1970年 ※「もう一つの別の広場」は年代別バージョンあり。
  • 灘本唯人 (イラスト):「チャコの童話集 おしゃべりな花」山梨シルクセンター出版部(サンリオ)1973年
  • 『妖精志願』偕成社 1975年
  • 「十二人の猫たち」話の特集 1978年
  • 「真夜中の笑い猫」風門社 1984年
  • 「猫のしっぽ 101匹猫の俳句大行進」河出書房新社 1992年
  • 『天使を呼ぶ魔法、教えます。 明るい心になれる光り色のレシピ』大和出版 1993年
  • 『休みの日は、なまけよう日 自分をもてなす36の素敵な方法』大和出版 1995年

脚注編集

[脚注の使い方]

注釈編集

  1. ^ F』(1997年)、『F完結編』(1998年)、『α』(2000年)、『α外伝』『α for Dreamcast』(2001年)、『第3次α』(2005年)

出典編集

  1. ^ a b c d 白石 冬美のプロフィール”. 日本タレント名鑑. VIPタイムズ社. 2019年3月31日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年4月1日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i 声優白石冬美さん死去 82歳「巨人の星」星明子役」『Nikkansports.com』、2019年3月29日。2019年3月30日閲覧。オリジナルの2019年3月29日時点におけるアーカイブ。
  3. ^ a b c 声優の白石冬美さんが死去」『中日新聞』、2019年3月30日。2019年3月31日閲覧。オリジナルの2019-3-31時点におけるアーカイブ。
  4. ^ 『声優の世界-アニメーションから外国映画まで』朝日ソノラマファンタスティックコレクション別冊〉、1979年10月30日、86頁。
  5. ^ a b c d e f g h i j k l ①声優業界で初めて自分の居場所を見つけた”. 声優グランプリ. 白石冬美の声優道. 主婦の友社 (2009年6月30日). 2017年7月8日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2019年4月3日閲覧。
  6. ^ a b c d 高平哲郎しなやかに朗読俳句こなすチャコ 白石冬美」『ZAKZAK』、2011年4月20日。2019年4月1日閲覧。オリジナルの2013-3-28時点におけるアーカイブ。
  7. ^ 声優の白石冬美さん死去 82歳 「巨人の星」飛雄馬の姉、「ガンダム」ミライ」『毎日新聞』(共同通信)、2019年3月30日。2019年3月30日閲覧。オリジナルの2019年3月29日時点におけるアーカイブ。
  8. ^ a b c d e f g h i j k 【声優の履歴書】第72回『巨人の星』星明子役、『機動戦士ガンダム』ミライ役を演じた白石冬美」『リアルライブ』、2014年12月11日。2019年4月1日閲覧。オリジナルの2019年4月1日時点におけるアーカイブ。
  9. ^ 『出演者名簿(1966年版)』著作権情報センター、1965年、182頁。
  10. ^ 『出演者名簿(1968年版)』著作権情報センター、1967年、197頁。
  11. ^ 『出演者名簿(1976年版)』著作権情報センター、1975年、231頁。
  12. ^ 『声優名鑑 アニメーションから洋画まで…』近代映画社、1985年、81頁。
  13. ^ a b c ベテラン声優の白石冬美さん死去、深夜放送草分け「パックは私の青春そのもの」」『ZAKZAK』、2019年3月30日。2019年4月1日閲覧。オリジナルの2019年4月1日時点におけるアーカイブ。
  14. ^ a b うつみ宮土理、白石冬美さんをしのぶ」『スポーツ報知』、2019年3月30日。2019年3月31日閲覧。オリジナルの2019年3月31日時点におけるアーカイブ。
  15. ^ 野沢雅子「第6章『銀河鉄道999』発車!! 替わるつらさ、替わられるつらさ」『ボクは声優。』オプトコミュニケーションズ、1995年11月19日、ISBN 4-07-217886-1、107頁。
  16. ^ 「怪物くん」声優の白石冬美、カラー版を野沢雅子に取られて泣き暮らした過去明かす!」『シネマトゥデイ』、2010年10月1日。2019年4月3日閲覧。オリジナルの2019-3-30時点におけるアーカイブ。
  17. ^ ただし、2003年に発売したPS2のゲーム「あしたのジョー 〜真っ白に燃え尽きろ!〜」では堀江ゆきが演じていた
  18. ^ 講師特別対談[白石冬美×増岡 弘]”. 東京アニメーター学院. 2015年10月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年10月2日閲覧。
  19. ^ 「魅力的な行動・表現」の授業にて白石冬美氏を特別講師として招聘しました”. 嘉悦大学 (2014年1月31日). 2016年3月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年4月4日閲覧。
  20. ^ 『パックインミュージック』[いつ?]での本人の発言。
  21. ^ 白石 冬美”. 賢プロダクション. 2016年1月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年4月1日閲覧。
  22. ^ a b 第九回声優アワード 授賞者先行発表”. 声優アワード. 2015年2月18日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2019年4月3日閲覧。
  23. ^ 声優の白石冬美さん死去 「巨人の星」の星明子「機動戦士ガンダム」のミライ役など」『スポニチアネックス』、2019年3月29日。2019年3月31日閲覧。オリジナルの2019-3-31時点におけるアーカイブ。
  24. ^ 声優の白石冬美さん 死去 82歳「巨人の星」星明子や「ガンダム」ミライ・ヤシマ役」『スポニチアネックス』、2019年3月30日。オリジナルの2019-3-30時点におけるアーカイブ。
  25. ^ ビッグX”. 手塚治虫公式サイト. 2016年3月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年6月12日閲覧。
  26. ^ パーマン”. メディア芸術データベース. 2018年6月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年10月10日閲覧。
  27. ^ ピュンピュン丸”. 東映アニメーション. 2016年5月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年6月11日閲覧。
  28. ^ リボンの騎士(パイロット)”. 手塚治虫公式サイト. 2016年3月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年5月21日閲覧。
  29. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x 白石冬美 しらいし・ふゆみ”. allcinema. 2013年10月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年4月3日閲覧。
  30. ^ 巨人の星”. トムス・エンタテインメント. 2016年9月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年6月17日閲覧。
  31. ^ 新巨人の星”. トムス・エンタテインメント. 2016年6月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年6月17日閲覧。
  32. ^ 新巨人の星II”. トムス・エンタテインメント. 2016年6月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年6月17日閲覧。
  33. ^ あしたのジョー”. メディア芸術データベース. 2019年3月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年11月27日閲覧。
  34. ^ イルカと少年”. エイケン オフィシャルサイト. 2016年6月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年6月19日閲覧。
  35. ^ アラビアンナイト シンドバットの冒険”. 日本アニメーション. 2016年4月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年6月3日閲覧。
  36. ^ ジェッターマルス”. 東映アニメーション. 2016年6月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年5月23日閲覧。
  37. ^ 日本サンライズ「機動戦士ガンダム記録全集」第2巻キャスト&声優リスト・180頁
  38. ^ 釣りキチ三平”. 日本アニメーション. 2016年9月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年6月23日閲覧。
  39. ^ EPISODE16”. 『スペース☆ダンディ』公式サイト. 2014年7月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年7月20日閲覧。
  40. ^ 巨人の星 血ぞめの決勝戦”. トムス・エンタテインメント. 2016年6月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年6月17日閲覧。
  41. ^ 巨人の星 行け行け飛雄馬”. トムス・エンタテインメント. 2016年6月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年6月17日閲覧。
  42. ^ 巨人の星 大リーグボール”. トムス・エンタテインメント. 2016年6月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年6月17日閲覧。
  43. ^ 巨人の星 宿命の対決”. トムス・エンタテインメント. 2016年6月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年6月17日閲覧。
  44. ^ 巨人の星(劇場版)”. トムス・エンタテインメント. 2016年6月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年6月17日閲覧。
  45. ^ 浮浪雲”. マッドハウス. 2016年6月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年5月20日閲覧。
  46. ^ パタリロ! スターダスト計画”. メディア芸術データベース. 2018年10月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年9月28日閲覧。
  47. ^ 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア”. メディア芸術データベース. 2018年8月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年11月17日閲覧。
  48. ^ クックロビン音頭/SLAPSTICK/白石冬美”. JOYSOUND. 2019年3月31日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年3月31日閲覧。

外部リンク編集