フィン人党
フィン人党(フィンじんとう、フィンランド語:Perussuomalaiset、スウェーデン語:Sannfinländarna)は、フィンランドの政党。
フィンランドの政党 フィン人党 Perussuomalaiset Sannfinländarna | |
---|---|
党首 | リーカ・プッラ |
創立 | 1995年5月11日 |
前身政党 | フィンランド田園党(事実上) |
本部所在地 | ヘルシンキ |
政治的思想 |
民族主義[1] EU懐疑主義[1] |
欧州連携 | アイデンティティ・民主党 |
欧州議会会派 | アイデンティティと民主主義 |
公式カラー | 青、白、金 |
国会 |
46 / 200 |
欧州議会 |
1 / 15 |
自治体議会 |
770 / 9,674 |
公式サイト | |
www.perussuomalaiset.fi | |
フィンランドの政治 フィンランドの政党一覧 フィンランドの選挙 英語名はThe Finns Party[2][3] |
党名
編集かつては英称の True Finns をもとにして真正フィン人党[4]、真のフィンランド人[5]などと表記されていたが、2011年8月に党が The Finns に英称を変更して以降はフィン人党の表記が一般的となった。なお、フィンランド語での原名(「普通のフィンランド人」といった意味)は変更されていない。
歴史
編集フィンランド田園党の解党に伴い1995年に結成。2003年の議会選挙では3議席を、2007年の議会選挙では前回よりも得票率を倍増させ5議席をそれぞれ獲得した。反欧州連合の急先鋒としても知られる。1997年から2017年までの党首は2006年のフィンランド大統領選挙に出馬したティモ・ソイニ。ソイニは大統領選挙の第1回投票で8名の候補のうち5位に終わったが、2009年の欧州議会選挙にて当選を果たした。
2015年の選挙で第2党となり、初めて連立与党に加わった[6]。
欧州議会では、2009年に初めてフィン人党所属の議員が生まれた。同年、欧州議会の会派として自由と民主主義のヨーロッパが設立されると、これに所属したが、2014年に欧州保守改革グループに移った[7]。
2017年3月、ソイニは次の党首選に出馬しないと表明[8]。同年6月の党首選はユッシ・ハッラアホとサンポ・テルホの事実上の一騎打ちになり、テルホの629票に対し、ハッラアホが949票を獲得し、新党首に選出された[9]。
これに対し、ユハ・シピラ首相やペッテリ・オルポ財務大臣は「ハッラアホが党首の党とは連立を維持しない」と通告[10]。その後、テルホやソイニなど20人の議員が離党し、新たな政党「新しい選択」を結成。新しい選択は後に青の改革に改名している。青の改革はシピラと引き続き政権に残ると合意した[11][12]。
2018年フィンランド大統領選挙で真のフィンランド人はラウラ・フッタサリを擁立。フッタサリは第1回の投票で6.9%の得票を獲得し、3位だった[13]。2019年4月14日の議会選挙では得票率17.5%で改選前より22議席増の39議席を獲得し第2党となった[14][15]。
2019年、アイデンティティと民主主義(欧州議会の政治会派)、及びアイデンティティ・民主党(欧州規模の政党)の結成に参加した。
2023年4月2日の議会選挙では46議席を獲得して第2党となった[16]。その後、国民連合党などと4党による連立政権に参画した[17]。
政策
編集選挙結果
編集大統領選挙
編集年 | 候補者氏名 | 得票数 | 得票率 |
---|---|---|---|
2000 | イルッカ・ハカレヘト | 31,405 | 1.0% |
2006 | ティモ・ソイニ | 103,368 | 3.4% |
2012 | ティモ・ソイニ | 287,571 | 9.4% |
2018 | ラウラ・フッタサリ | 207,337 | 6.9% |
2024 | ユッシ・ハッラ=アホ | 615,487 | 19.0% |
国政選挙
編集年 | 獲得議席 | 得票数 | 得票率 |
---|---|---|---|
1999 | 1 | 26,440 | 1.0% |
2003 | 3 | 43,816 | 1.6% |
2007 | 5 | 112,256 | 4.1% |
2011 | 39 | 560,075 | 19.1% |
2015 | 38 | 524,054 | 17.7% |
2019 | 39 | 538,805 | 17.5% |
2023 | 46 | 620,102 | 20.1% |
地方議会選挙
編集年 | 獲得議席 | 得票数 | 得票率 |
---|---|---|---|
1996 | 138 | 21,999 | 0.9% |
2000 | 109 | 14,712 | 0.7% |
2004 | 106 | 21,417 | 0.9% |
2008 | 443 | 137,446 | 5.4% |
2012 | 1,195 | 307,797 | 12.3% |
2017 | 770 | 227,297 | 8.8% |
2021 | 1,351 | 354,236 | 14.5% |
欧州議会選挙
編集年 | 獲得議席 | 得票数 | 得票率 |
---|---|---|---|
1996 | 0 | 15,004 | 0.7% |
1999 | 0 | 14,712 | 0.8% |
2004 | 0 | 21,417 | 0.9% |
2009 | 1 | 162,571 | 9.8% |
2014 | 2 | 222,457 | 12.9% |
2019 | 2 | 252,990 | 13.8% |
2024 | 1 | 139,019 | 7.6% |
脚注
編集- ^ a b “Political parties”. CivicActive 13 March 2010閲覧。
- ^ http://www.perussuomalaiset.fi/in-english/
- ^ http://yle.fi/uutiset/finns_party_ponders_power/6711536
- ^ “フィンランドは6党連立目指す、真正フィン人党含まず=カタイネン次期首相”. ロイター通信. (2011年6月11日) 2023年8月7日閲覧。
- ^ 『ヨーロッパの政治経済・入門』補足 第6章 北欧
- ^ “フィンランド総選挙、民族主義政党が大躍進”. (2011年4月18日) 2011年4月18日閲覧。
- ^ ACRE - EUROPE'S FASTEST GROWING POLITICAL MOVEMENT 欧州保守改革同盟、2017年1月11日閲覧。
- ^ “Soini announces he will not continue at Finns Party helm”. UUTISET. (2017年3月5日) 2018年6月16日閲覧。
- ^ “Jussi Halla-aho elected Finns Party leader”. UUTISET. (2017年6月10日) 2018年6月16日閲覧。
- ^ “Finnish govt implodes: Centre, NCP say deal off with Finns Party”. UUTISET. (2017年6月12日) 2018年6月16日閲覧。
- ^ “Finns Party splinters, new group makes bid for Sipilä government”. UUTISET. (2017年6月13日) 2018年6月16日閲覧。
- ^ “PM Sipilä: "Government to continue" with New Alternative”. UUTISET. (2017年6月13日) 2018年6月16日閲覧。
- ^ Presidentinvaali 2018, 1. vaali: Ehdokkaiden äänet”. フィンランド法務省 (2018年1月28日). 2018年6月16日閲覧。 “
- ^ “フィンランド、EU懐疑派が健闘 議会選、僅差で第2党”. 中日新聞. (2019年4月15日) 2019年4月15日閲覧。
- ^ “野党勝利、政権交代へ=反移民政党が第2党-フィンランド総選挙”. 時事通信. (2019年4月15日) 2019年4月15日閲覧。
- ^ “フィンランド首相、議会選の敗北認める 中道右派が第1党に”. ロイター. (2023年4月3日) 2023年4月3日閲覧。
- ^ “フィンランド議会、国民連合のオルポ党首を首相に選出 右派連立”. ロイター. (2023年6月20日) 2023年6月26日閲覧。
- ^ [1][リンク切れ]