真夜中の切裂きジャック

真夜中の切裂きジャック』(まよなかのきりさきジャック)は、栗本薫の短編小説集。またその表題作である短編小説。

概要 編集

1979年から1987年の間に雑誌掲載されながらも単行本未収録であった短編7編を収録した作品集。1995年1月に出版芸術社から単行本として出版され、1997年4月に角川春樹事務所から ハルキ文庫版が出版された。副題は「栗本薫ミステリー集」。

「SIDE-A」と銘打った前半3編にはホラー色の強い作品を、「SIDE-B」と銘打った後半3編には芸道をテーマとした作品が収録されている。また他1篇が「BONUS TRACK」と銘打って収録されている。

収録作品のうち「羽根の折れた天使」は、1980年に第33回日本推理作家協会賞(短編部門)候補作品となるなど、評価の高い作品であったが、本書が出版されるまでは日本推理作家協会編のアンソロジーにしか収録されていなかった。また「〈新日本久戸留綺譚〉猫目石」は、作者がデビュー前に書きためていたシリーズのうちの一篇であり、「ぼくら」シリーズの栗本薫と、冒険小説『魔境遊撃隊』に登場した印南薫が登場している。

書誌 編集

収録作品 編集

  1. 真夜中の切裂きジャック
    初出:『小説新潮』1986年8月増刊号
  2. 羽根の折れた天使
    初出:『オール讀物』1979年5月号
  3. クラスメート
    初出:『オール讀物』1981年12月号
  4. 獅子
    初出:『小説新潮』1981年1月号
  5. 白鷺
    初出:『小説現代』1981年2月号
  6. 十六夜
    初出:『小説新潮』1981年10月号
  7. 〈新日本久戸留綺譚〉猫目石
    初出:『S-Fマガジン』1987年7月増刊号

ラジオドラマ 編集

収録作品を原作として、次のラジオドラマが製作されている。

ミステリーゾーン 羽根の折れた天使』(TBSラジオ

関連項目 編集