眠狂四郎人肌蜘蛛』(ねむりきょうしろうひとはだぐも)は、1968年公開の日本映画。安田公義監督、市川雷蔵主演による時代劇[1][2]、シリーズ11作[3]。悪名高いイタリア貴族である、ボルジア家の一族からヒントを得たキャラクターを登場させている[3]

眠狂四郎人肌蜘蛛
The Human Tarantula[1]
監督 安田公義
脚本 星川清司
原作 柴田錬三郎
製作 永田雅一
出演者 市川雷蔵
緑魔子
三条魔子
音楽 渡辺宙明
撮影 武田千吉郎
編集 菅沼完二
製作会社 大映京都
配給 大映
公開 日本の旗 1968年5月1日
上映時間 80分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
前作 眠狂四郎女地獄
次作 眠狂四郎悪女狩り
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あらすじ 編集

母の墓参りのため甲府にやってきた眠狂四郎は、将軍・家斉の妾腹の子という土門家武と妹・紫の住む館に赴く。土門兄妹は将軍家の権力を笠に着て、村人たちを館に拉致監禁してきては殺戮の限りを尽くしていた。

薬師寺兵吾の身代わりに館に出向いた狂四郎は紫に誘惑され、蜘蛛手に危うく殺されそうになるが、館から脱出する。ところが、村に戻ると兵吾と村娘・はるの姿はなく、七蔵は死にかけていた。死の直前、七蔵は兵吾とはるの救出を狂四郎に託して息絶える。

狂四郎は土門兄妹に命を狙われ、毒殺されそうになる。薄れゆく意識の中で狂四郎は空を見上げ、「これが俺がこの世で最後に見る空か……」とつぶやく。

絶体絶命の狂四郎を救ったのは公儀目付役・都田一閑であった。狂四郎は都田に土門兄妹を始末してくれと頼まれるが、断る。

次に狂四郎に近寄ってきたのは須磨という女だった。須磨も土門兄妹の息のかかった女であったが、狂四郎に絆されて土門兄妹を裏切る。紫は兵吾の命を餌に狂四郎をおびき寄せる。迫りくる強敵を相手に狂四郎は必殺の剣技・円月殺法で返り討ちにする。

しかし、兵吾は両目を潰された上に狂四郎の目の前で殺されてしまう。狂四郎の冷たい怒りが爆発し、血に飢えた獣たちは一掃された。 館に閉じ込められていた村人たちも反旗を翻し、追い詰められた土門兄妹は猛火の中に消える。土門家を壊滅させた狂四郎は都田に消されそうになるが、都田はあえなく返り討ちにされる。

すべてが終わり、狂四郎は修羅場を後にするのだった。

配役 編集

併映作品 編集

市川雷蔵主演 眠狂四郎シリーズ 編集

脚注 編集

  1. ^ a b 眠狂四郎人肌蜘蛛”. 文化庁 日本映画情報システム. 2022年7月30日閲覧。
  2. ^ キネマ旬報1968年6月上旬号 p.72
  3. ^ a b 退廃的で崇高な世界――時代劇は何でもありだ![春日太一の木曜邦画劇場]”. 文春オンライン. 2022年7月30日閲覧。

外部リンク 編集