矢口達

矢口 達（やぐち たつ、1889年9月20日 - 1936年4月4日）は、日本の英文学者、翻訳家。

人物・来歴

茨城県新治郡高浜町（現在の石岡市）生まれ。土浦中学校在学中には、一期上の熊岡美彦や同期の永瀬義郎らと交流を持つ。1913年早稲田大学英文科卒業。日夏耿之介らの『聖盃』同人。東京府立第三中学校（現在の東京都立両国高等学校・附属中学校）教師、早稲田高等学院教授、早稲田大学講師を歴任。

息子はエッセイストの矢口純。

著書

• 『白耳義皇帝』開発社 1919
• 『近代英文学概観』敬文堂書店 1919
• 『哲人文豪人生を語る』教文社 1929
• 『思潮学芸新知識大系』加藤美侖共著 教文社 1926

翻訳

• ビヨルンソン『アルネ』新陽堂 1912
• トルストイ『コサツク』新陽堂 1912
• ワイルド『架空の頽廃』新陽堂 1913
• ダンヌンツイオ『巌の処女』新陽堂 1913
• ピエール・ルゥイィ『不朽の恋』新陽堂 1914
• ボッカチオ『十日物語』世界名著物語 実業之日本社 1914
• ブランデス『十九世紀文学主潮 第1(移民文学)』新陽堂 1914
• ヂィケンス『クリスマス・カロル』植竹書院(薔薇叢書)　1915
• 『小泉八雲文抄』中興館書店 1915
• 『ワイルド全集』全5巻 編・共訳 天佑社 1920
• ハヴロック・エリス『性的心理大観』天佑社 1921
• フィリップ・ギルバト・ハマァトン『Human intercourse 講義』上井磯吉共訳 邦光堂書店 1921
• 『家庭の平和・森蔭 モウパッサン全集 第15巻』天佑社 1922
• ワイルド『ドリアン・グレイの画像』天佑社 1922
• ディ・エッチ・ローレンス『恋する女の群』天佑社 1923
• ジャック・ロンドン『血の記録』朝香屋書店 1923
• ビッソン『神秘の女』朝香屋書店 1923
• マリー・ストープス夫人『母性愛』朝香屋書店 1924
• ワイルド『蕩児』春洋社 1924
• マリー・ストープス夫人『児童愛』烏山朝夢共訳 朝香屋書店 1924
• ブラスコ・イバニエス『女性の敵』朝香屋書店 1924
• マリー・ストープス『結婚愛』朝香屋書店 1924
• ワイルド『謎の女』新潮社(海外文学新選)1924
• マーガレット・サンガー夫人『処女愛』 文省社 1925
• エドワード・カアペンタア『性の栄光』文省社 1925
• ヰリアム・モリス『地上楽園』国際文献刊行会(世界奇書異聞類聚) 1926
• 『十大詩聖詩集と其人々』教文社 1927
• ドストエーフスキー『カラマーゾフの兄弟』潮文閣(万有文庫) 1927
• ダヌンチヨ『死の勝利』潮文閣 1927 (万有文庫) 1927
• キヤバネ『世界浴場史 世界奇書異聞類聚 国際文献刊行会 1928
• セルワンテス『ドン・キホーテ』潮文閣 1928 (万有文庫)　1928
• ラクロ『危険なる知己 上』西条八十、日夏耿之介共訳　国際文献刊行会(猟奇叢書) 1929
• トマス・ハーディ『ヒユーマ』大洞書房 1930
• ディッケンス『デヰッドの生立ち』春陽堂(世界名作文庫) 1932

参考

• 日本近代文学大辞典