石坂駅(いしざかえき)は、北海道十勝支庁広尾郡大樹町字石坂にかつて存在した、日本国有鉄道(国鉄)広尾線廃駅)である。電報略号イサ事務管理コードは▲111512[2]

石坂駅
いしざか
Ishizaka
大樹 (4.3 km)
(6.3 km) 豊似
所在地 北海道広尾郡大樹町字石坂
北緯42度27分10.1秒 東経143度17分35.8秒 / 北緯42.452806度 東経143.293278度 / 42.452806; 143.293278座標: 北緯42度27分10.1秒 東経143度17分35.8秒 / 北緯42.452806度 東経143.293278度 / 42.452806; 143.293278
所属事業者 日本国有鉄道(国鉄)
所属路線 広尾線
キロ程 64.9 km(帯広起点)
電報略号 イサ
駅構造 地上駅
ホーム 1面1線
開業年月日 1932年昭和7年)11月5日[1]
廃止年月日 1987年昭和62年)2月2日[1]
備考 広尾線廃線に伴い廃駅
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1977年の石坂駅と周囲約500m範囲。右下が広尾方面。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成

歴史 編集

駅名の由来 編集

当地は1896年(明治29年)に植民区画され[5]1898年(明治31年)に石坂善七が農場を開き、富山・石川両県からの団体が入植した[8]

入植の初期には、「歴舟(べるふね)原野」と呼ばれていたが、その後は「中島」「上中島」などと呼ばれたのち、「モンベツ」「紋別」と呼ばれるようになった[5]

このため、駅名については、当時の鉄道省当局が住民の意見も取り入れつつ、全道で類似地名が多い「紋別」の名称は用いず、前述の石坂善七の名字を駅名とすることとなった[5][4][8]

その後、地名も自然と石坂と呼ばれるようになり、行政区名となった[5][8]

駅構造 編集

廃止時点で、1面1線の単式ホームを有する地上駅であった。ホームは、線路の西側(広尾方面に向かって右手側)に存在した。転轍機を持たない棒線駅となっていた[9]

無人駅となっていたが、有人駅時代の駅舎が残っていた。駅舎は構内の西側に位置し、ホームから少し離れていた[10]

利用状況 編集

1981年度(昭和56年度)の1日当たりの乗降客数は20人[9]

駅周辺 編集

駅跡 編集

1999年(平成11年)時点では鉄道関連施設は何も残っておらず、跡地には保育所が建築されていた[12]。2010年(平成22年)時点でも同様であった[13]砂利道としても利用されている。

隣の駅 編集

日本国有鉄道
広尾線
大樹駅 - 石坂駅 - 豊似駅

脚注 編集

  1. ^ a b c d 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 II』(初版)JTB、1998年10月1日、891頁。ISBN 4-533-02980-9 
  2. ^ 日本国有鉄道営業局総務課 編『停車場一覧 昭和41年3月現在』日本国有鉄道、1966年、236頁。NDLJP:1873236/139 
  3. ^ a b 「鐵道省告示第四百二十九號 廣尾線大樹廣尾間鐵道運輸營業開始」『官報』第1750号、内閣印刷局、741頁、1932年10月28日。NDLJP:2958221/3 
  4. ^ a b 『北海道駅名の起源』(第1版)日本国有鉄道北海道総局、札幌市、1973年3月25日、143頁。全国書誌番号:70018947 
  5. ^ a b c d e 大樹町史編さん委員会 編『大樹町史』大樹町、1969年3月30日、466, 708-809頁。doi:10.11501/9539029https://dl.ndl.go.jp/pid/95390292023年6月4日閲覧 
  6. ^ 「日本国有鉄道公示第319号」『官報』1974年12月12日。 
  7. ^ 「通報 ●広尾線愛国駅ほか3駅の駅員無配置について(旅客局)」『鉄道公報』、日本国有鉄道総裁室文書課、4頁、1974年12月12日。 
  8. ^ a b c 本多貢 著、児玉芳明 編『北海道地名漢字解』北海道新聞社、札幌市、1995年1月25日、138頁。ISBN 4-89363-760-6OCLC 40491505 
  9. ^ a b 『国鉄全線各駅停車』 1巻《北海道690駅》、小学館、1983年7月、140頁。ISBN 4-533-02980-9 
  10. ^ 工藤裕之『追憶の鉄路 北海道廃止ローカル線写真集』北海道新聞社、2011年12月、241頁。ISBN 978-4-89453-619-7 
  11. ^ a b 『北海道道路地図 改訂版』地勢堂、1980年3月、12頁。 
  12. ^ 『鉄道廃線跡を歩く』 VI、1999年3月、40頁。ISBN 4-533-03150-1 
  13. ^ 『新 鉄道廃線跡を歩く』 1巻《北海道・北東北編》、JTBパブリッシング、2010年4月、89頁。ISBN 978-4-533-07858-3 

関連項目 編集