石川准

日本の社会学者、プログラマ

石川 准(いしかわ じゅん、1956年9月 - )は、日本社会学者アイデンティティ論障害学感情社会学)、支援技術開発者。学位は博士(社会学)(東京大学1995年)。静岡県立大学国際関係学部教授・大学院国際関係学研究科教授、内閣府障害者政策委員会委員長、一般社団法人全国高等教育障害学生支援協議会代表理事、障害学会会長。

石川 准
いしかわ じゅん
Jun Ishikawa 201606.jpg
障害者権利委員会委員選挙当選に際して
内閣府により公表された肖像写真
生年月日 1956年9月
出生地 日本の旗 日本富山県魚津市
出身校 東京大学文学部卒業
東京大学大学院社会学研究科
修士課程修了
東京大学大学院社会学研究科
博士課程単位取得退学
現職 静岡県立大学国際関係学部教授
称号 博士(社会学)
(東京大学・1995年

在任期間 2019年 - 現職

当選回数 1回
在任期間 2017年1月1日 - 現職
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その他、国連障害者権利委員会副委員長、東京大学先端科学技術研究センター特任教授などを歴任した。

概要編集

富山県魚津市出身の社会学者である。専門はアイデンティティ論、障害学、感情社会学。障害者政策や支援技術の専門家としても活躍。全盲で初めて東京大学に入学した学生としても知られている。静岡県立大学国際関係学部にて教鞭を執るとともに、内閣府にて障害者政策委員会の委員長を務めるなど、公職も多く務める。2016年の障害者権利条約締約国会議において実施された障害者権利委員会委員選挙にて当選を果たし、翌年より委員を務め、2019年には副委員長に就任した。また、支援工学分野の研究開発者として視覚障害者向けのソフトウェアを多数開発しており、静岡県立大学発のベンチャー企業であるエクストラではチーフデザイナーを務めている。

来歴編集

生い立ち編集

富山県魚津市出身。16歳の時に網膜剥離のため失明し、それ以後は全盲である。東京大学に進学し、文学部社会学科にて学んだ。全盲の学生が東京大学に入学したのは史上初めてである。1981年3月、学部を卒業し、そのまま同大学大学院に進学。社会学研究科社会学A専攻にて学んだ。1983年3月、修士課程を修了。1987年3月に博士課程を単位取得退学した。1984年8月から1985年5月にかけてニューヨーク州立大学ストーニーブルック校に留学し、社会学大学院の博士課程にて学んだ。後年、博士論文を執筆し、1995年に東京大学より博士(社会学)の学位を授与されている。

社会学者として編集

1989年4月、静岡県立大学国際関係学部講師に就任。1994年5月助教授に昇任。1997年4月、教授に昇任。その間、2015年4月からは東京大学にて先端科学技術研究センター特任教授を兼任。社会学者として、アイデンティティ論・障害学・感情社会学を専門とする。また、視覚障害分野の支援技術研究・開発も行っている。内閣府障害者政策委員会において第1期から委員長を務めている。また国連障害者権利委員会委員に選出され、2017年から4年間に渡り委員を務めた。


略歴編集

賞歴編集

研究テーマ編集

社会学分野編集

支援工学分野編集

  • 自動点訳
  • スクリーンリーダー
  • GPS歩行支援
  • 点字携帯端末

著書編集

  • 『身体をめぐるレッスン3:脈打つ身体』岩波書店2007(編著)
  • 『見えないものと見えるもの』医学書院 2004(単著)
  • 『障害学の主張』明石書店 2002(編著)
  • 『人はなぜ認められたいのか』旬報社 1999(単著)
  • 『障害学への招待:社会、文化、ディスアビリティ』明石書店 1999(編著)
  • 『感情の社会学:エモーションコンシャスな時代』世界思想社 1997(共著)
  • 『アイデンティティ・ゲーム:存在証明の社会学』新評論 1992(単著)- 90年代広まっていた自己啓発セミナーの記述がある

訳書編集

  • 『即興の文化:アメリカ黒人の鼓動が聞こえる』新評論 1994

Thomas kochman,1981,Black and White Styles in Conflict, The University of Chicago Press.

  • 『管理される心:感情が商品になるとき』世界思想社 2000

Arlie R. Hochschild,1983,The Managed Heart', The University of California Press

論文編集

博士論文編集

  • 『マイノリティの<存在証明> -「生きる様式」の社会学的研究』博士論文(東京大学 平成7年)

社会学分野編集

 
2017年12月5日、障害者差別解消法に関する研修会にて
  • 『アクセシビリティはユニバーサルデザインと支援技術の共同作業により実現する』村田純一編著(共生のための技術哲学)未來社2006,124-138
  • 『ケアとアシスト』 (北海道医療大学看護福祉学部学会誌 第1巻1号 2005年1月)
  • 『障害の社会化と身体の返還―電子情報市民社会における規格をめぐるポリティクス―』(法社会学)60号 2004,76-89
  • 『マイノリティの言説戦略とポスト・アイデンティティ・ポリティクス』梶田孝道編著 (国際化とアイデンティティ)ミネルヴァ書房2001,153-181
  • 『感情労働とは何か』(看護管理)11巻11号 2001,881-886
  • 『自己実現を支援する学校と学校カウンセリングをめぐる論点整理のために』(教育社会学研究)第68集 日本教育社会学会編 2001,105-123
  • 『平等派でも差異派でもなく』「障害学を語る」エンパワメント研究所,2000
  • 『ディスアビリティの政治学―障害者運動から障害学へ』(社会学評論)2000, 200 154-170
  • 『感情労働とカウンセリング』(カウンセリング・幻想と現実(上)理論と社会)教育出版,2000
  • 『感情管理社会の感情言説―作為的でも自然でもないもの』(思想)岩波書店,2000
  • 『障害児と家族―愛と努力の物語を相対化するプロセス』(変容する家族と子ども:家族は子どもにとっての資源か) 教育出版,1999
  • 『市民社会の電子化とアイデンティティ』(福祉社会の家族と共同意識),梓出版,1998
  • 『アイデンティティの政治学』(差別と共生の社会学),岩波書店,1996
  • 『共生のインターフェイス:電能福祉論によせて』(社会臨床雑誌),3-3,1996
  • 『障害児の親と新しい親性の誕生』(ファミリズムの再発見)世界思想社,1995
  • 『障害児の親の存在証明に関する社会学的考察』(社会臨床雑誌),1994,2(3)
  • 『エスニシティ研究の現在:アイデンティティ間題を中心に』(解放社会学研究)1991,5 89-111
  • 『自助グループから他者を巻き込む運動へ:ある障害者グループの活動から1990,281- 311社会運動論研究会編(社会運動論の統合をめざして:理論と分析)諸集 成文堂
  • 『社会運動の戦略的ディレンマ:制度変革と自己変革の狭間で』(社会学評論) 1998,154:53-67
  • 『逸脱の政治:スティグマを貼られた人々のアイデンティティ管理』(思想)1985,736:107-126

支援工学分野編集

  • Developing an AUI and BUI-Oriented Computer Operating System

カリフォルニア州立大学ノースリッジ校障害者センター主催第20回テクノロジと障害者国際会議2005年3月)

  • GPSによる視覚障害者歩行支援システムの開発(社団法人電子情報通信学会 信学技報 2005年1月)
  • GPSによる視覚障害者歩行支援の可能性と解決すべき問題(社団法人電子情報通信学会 信学技報 2005年1月)
  • Linuxスクリーンリーダの開発-AUI/BUI OSの実現- (福祉情報工学研究会主催 第22回研究会 音声研究会・福祉情報工学研究会 2004年 10月)
  • 自動点訳ソフトウェアへのMSAAサーバ機能の実装-MSAAの問題提起と改善案-福祉情報工学研究会主催 第22回研究会 音声研究会・福祉情報工学研究会2004年 10月)
  • クローズドキャプション、地上波文字放送からのテキスト情報の取り出しとスピーチ
  • 『GUI用スクリーンリーダーの現状と課題:北米と欧州の取り組みを中心に』(情報処理12月号),1995

開発コンピュータ・ソフトウェア編集

Extra for Windows編集

  • EXTRA for Windows
  • ALTAIR for Windows

日本語移植編集

  • JAWS for Windows
  • MAGic for windows
  • ブレイルセンス日本語版
  • Tiger スイート
  • out Spoken for Windows

MS-DOS編集

  • EXTRA for MS-DOS
  • Grass Roots
  • VEGA
  • WMAIL

Unix編集

  • Extra for Unix
  • GrassRoots for Unix

将棋編集

社会的活動編集

  • 障害学会初代会長
  • 全国視覚障害者情報提供施設協議会第3代会長
  • 内閣府障害者政策委員会委員長(現職)
  • 全国高等教育障害学生支援協議会初代代表理事(現職)
  • 国連障害者権利委員会委員(2017年から)

脚注編集

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関連項目編集

外部リンク編集

公職
先代:
(新設)
  内閣府
障害者政策委員会委員長

初代:2012年 -
次代:
(現職)
先代:
京極高宣
  内閣府
中央障害者施策推進協議会会長

第2代:2009年 - 2012年
次代:
(廃止)
文化
先代:
(新設)
障害学会会長
初代:2003年 - 2007年
次代:
旭洋一郎