砂の女 (映画)

1964年の日本映画

砂の女(すなのおんな、: Woman in the Dunes)は、1964年に公開された勅使河原宏監督の日本映画。安部公房による同名の小説が原作。

砂の女
Woman in the Dunes
監督 勅使河原宏
脚本 安部公房
原作 安部公房
製作 市川喜一、大野忠
出演者 岡田英次岸田今日子
音楽 武満徹
撮影 瀬川浩
編集 守随房子
配給 東宝
公開 日本の旗 1964年2月15日
(全国公開は1964年4月14日)
アメリカ合衆国の旗 1964年10月25日
上映時間 147分(モノクロ)
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
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概要 編集

安部公房の『砂の女』をもとに勅使河原が自ら脚本を執筆[1]。音楽に武満徹、タイトルデザインに粟津潔など当時の日本を代表するアーティストが参加したほか、主演にはフランス映画『二十四時間の情事』への出演で国際的に名を知られるようになっていた岡田英次と、三島由紀夫の戯曲上演で活躍していた岸田今日子が抜擢された。映画撮影は静岡県小笠郡浜岡町の千浜砂丘で行われた[2]

封切は1964年(昭和39年)2月15日にみゆき座ほか東宝系列の洋画ロードショー。そして同年4月14日に全国公開となった。

公開時の惹句は「突然 ある日 仁木順平は失踪した ずりおちた穴の奥深く 激しく開く女がいた[3]」である。併映は岡本喜八監督作品「ああ爆弾」(主演:伊藤雄之助)。

現在の著作権一般財団法人草月会[4]

受賞記録 編集

国内 編集

海外 編集

キャスト 編集

スタッフ 編集

  • 原作・脚本:安部公房
  • 製作:市川喜一、大野忠
  • 製作主任:吉田巌
  • 撮影:瀬川浩
  • 音楽:武満徹
  • 美術:平川透徹
  • 照明:久米光男
  • スチール:吉岡康弘
  • 録音:加藤一郎、奥山重之助
  • 音響効果:森啓二
  • 製作:勅使河原プロダクション

ソフト化 編集

  • ビデオテープは1990年11月1日、CBSソニーグループより発売
  • DVDは2002年4月14日に発売、カンヌ国際映画祭出品後は122分だったが、劇場封切り時の147分バージョンを38年ぶりに公開した[7]

脚注 編集

  1. ^ 1963年昭和38年)に日本シナリオ作家協会の雑誌「シナリオ」1月号に掲載、1964年(昭和39年)に雑誌「映画芸術」2月号に再掲載された。
  2. ^ 静岡・浜松・伊豆情報局
  3. ^ a b なつかし 1989, 「さ行――砂の女」
  4. ^ アヴァンギャルド・ニッポン 安部公房×勅使河原宏
  5. ^ 80回史 2007, pp. 144–149, 「昭和39年」.
  6. ^ 85回史 2012, pp. 210–218, 「1964年」.
  7. ^ HMV&BOOKS

参考文献 編集

  • 『なつかしの日本映画ポスターコレクション――昭和黄金期日本映画のすべて』日高靖一 ポスター提供、近代映画社〈デラックス近代映画〉、1989年5月。ISBN 978-4-7648-7055-0 
  • 『キネマ旬報ベスト・テン80回全史 1924-2006』キネマ旬報社キネマ旬報ムック〉、2007年7月。ISBN 978-4-8737-6656-0 
  • 『キネマ旬報ベスト・テン85回全史 1924-2011』キネマ旬報社〈キネマ旬報ムック〉、2012年5月。ISBN 978-4-8737-6755-0