神世七代
概要
編集神世七代のほかに天神七代ともいう。陽神(男神)と陰神(女神)がある[1]。
『古事記』
編集『古事記』では、別天津神の次に現れた十二柱七代の神を神世七代としている。最初の二代は一柱で一代、その後は二柱で一代と数えて七代とする。
- 国之常立神(くにのとこたちのかみ)
- 豊雲野神(とよぐもぬのかみ)
- 宇比地邇神(うひぢにのかみ)・須比智邇神(すひぢにのかみ)
- 角杙神(つぬぐいのかみ)・活杙神(いくぐいのかみ)
- 意富斗能地神(おおとのぢのかみ)・大斗乃弁神(おおとのべのかみ)
- 淤母陀琉神(おもだるのかみ)・阿夜訶志古泥神(あやかしこねのかみ)
- 伊邪那岐神(いざなぎのかみ)・伊邪那美神(いざなみのかみ)
(左側が男神、右側が女神)
七代の主な神
編集『日本書紀』
編集『日本書紀』の本書では、天地開闢の最初に現れた以下の十一柱七代の神を神世七代としている。
- 国常立尊(くにのとこたちのみこと)
- 国狭槌尊(くにのさつちのみこと)
- 豊斟渟尊(とよくむぬのみこと)
- 泥土煮尊(ういじにのみこと)・沙土煮尊(すいじにのみこと)
- 大戸之道尊(おおとのぢのみこと)・大苫辺尊(おおとまべのみこと)
- 面足尊(おもだるのみこと)・惶根尊(かしこねのみこと)
- 伊弉諾尊(いざなぎのみこと)・伊弉冉尊(いざなみのみこと)
出現表
編集ひとり神
編集書名 | 1代 | 2代 | 3代 | 4代 | 5代 | 6代 | 7代 | 8代 | 9代 |
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古事記 | 天之御中主神 | 高御產巣日神 | 神產巣日神 | 宇摩志阿斯訶備比古遲神 | 天之常立神 | 國之常立神 | 豐雲野神 | ||
日本書紀本書 | 國常立尊 | 國狹槌尊 | 豐斟渟尊 | ||||||
一書第1 | 國常立尊(亦曰、國底立尊) | 國狹槌尊(亦曰、國狹立尊) | 豐國主尊(亦曰、豐組野・豊香節野尊・浮經野豐買尊・豊國野尊・豐齧野尊・葉木國野尊・國見野尊) | ||||||
1書第2 | 可美葦芽彦舅尊 | 國常立尊 | 國狹槌尊 | ||||||
1書第3 | 可美葦芽彦舅尊 | 國底立尊 | |||||||
1書第4-1 | 國常立尊 | 國狹槌尊 | |||||||
1書第4-2 | 天御中主尊 | 高皇產靈尊 | 神皇產靈尊 | ||||||
1書第5 | 國常立尊 | ||||||||
1書第6 | 天常立尊 | 可美葦芽彦舅尊 | 國常立尊 | ||||||
古語拾遺 | 天御中主神 | 多賀美武須比(高皇產靈神) | 津速產靈神 | 神產靈神 | |||||
宋史日本傳 | 天御中主(尊の字なし) | 天村雲尊 | 天八重雲尊 | 天彌聞尊 | 天忍勝尊 | 贍波尊 | 萬魂尊 | 利利魂尊 | 國狭槌尊 |
- は別神であるが便宜上同一代に記載
男神、妹
編集書名 | 1組 | 2組 | 3組 | 4組 | 5組 | 6組 | 7組 | 8組 | 9組 |
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古事記男神 | 宇比地邇神 | 角杙神 | 意富斗能地神 | 淤母陀流神 | 伊邪那岐神 | ||||
古事記妹 | 須比智邇神 | 活杙神 | 大斗乃辧神 | 阿夜訶志古泥神 | 伊邪那美神 | ||||
日本書紀本書(男神) | 泥土煮尊 | 大戸之道尊(一云、大戸之邊。亦曰、大戸摩彦尊・大富道尊) | 面足尊 | 伊奘諾尊 | |||||
日本書紀本書(妹) | 沙土煮尊 | 大苫邊尊(亦曰、大戸摩姫尊・大富邊尊) | 惶根尊(亦曰、吾屋惶根尊・忌橿城尊・青橿城根尊・吾屋橿城尊) | 伊奘冉尊 | |||||
1書第1(男神) | 泥土煮尊 | 角樴尊 | 面足尊 | 伊奘諾尊 | |||||
1書第1(妹) | 沙土煮尊 | 活樴尊 | 惶足尊 | 伊奘冉尊 | |||||
1書第2(男神) | 天鏡尊 | 天万尊 | 沫蕩尊 | 伊奘諾尊 | |||||
先代旧事本紀(男神) | 角樴尊(亦云、角龍魂尊) | 泥土煮尊(亦云、泥土根尊) | 大苫彦尊(亦云、大戸之道・大富道・大戸摩彦) | 青橿城根尊(亦云、沫蕩尊・面足尊 | 伊弉諾尊 | ||||
先代旧事本紀妹 | 活樴尊 | 沙土煮尊(亦云、沙土根尊) | 大苫邊尊(亦云、大戸之邊・大富邊・大戸摩姫) | 吾屋橿城根尊(亦云、惶根尊・蚊鴈姫尊) | 伊弉冉尊 | ||||
先代旧事本紀 | 天三降尊 | 天合尊(亦云、天鏡尊) | 天八百日尊 | 天八十萬魂尊 | 高皇產靈尊(亦名、高魂尊・高木命) | ||||
宋史日本傳男神 | 角龔魂尊 | 汲津丹尊 | 面垂見尊 | 國常立尊 | 天鑑尊 | 天萬尊 | 沫名杵尊 | 伊弉諾尊 |
脚注
編集- 注釈
- 出典
- ^ 『現今児童重宝記 : 開化実益』佐藤為三郎編、明19.10