神戸 壽[1](かんべ ひさし、1950年6月22日 - )は、日本の経営者。兵庫県西脇市出身。

経歴 編集

東京農工大学在学中に加奈崎芳太郎仲井戸麗市奥津光洋と結成した4人組のフォークグループ「金崎芳樹と古井戸」にベース担当として参加。1970年9月に渋谷ジァン・ジァンでステージデビューを果たす[2]。 大学卒業後、1974年松下電工入社、社内システムのオンライン化に関わる。1977年に退職し、家業の材木店を継ぐが[3][4]、「将来、自分はこれをやったんだと子供に胸張って言えるものを残したい」というかつての音楽仲間の言葉を思い出し、1982年兵庫県西脇市でソフトウェア開発会社「ブレイン」を創業[5]2012年にはトレイの上に載せたパンの種類を画像認識AI技術で識別、精算までを自動で行う「ベーカリースキャン」システムを兵庫県立大学と共同開発した[6]。2020年にAI技術を活用した癌細胞検出システムを(公財)ルイ・パストゥール医学研究センター、兵庫県立大学と共同開発した[7]。2022年4月に旭日単光章を受章[8][9]

脚注 編集

  1. ^ 神戸 寿と表記されることもある。
  2. ^ 『加奈崎芳太郎 全仕事集('62~'94)「自我像」瞬間の連続』フリー(加奈崎クラブ)、1994年、20頁。 
  3. ^ “兵庫発―キラ星 ブレイン 画像認識システム”. 日経産業新聞: p. 中小・ベンチャー面. (2011年4月15日) 
  4. ^ “「経営新潮流トップインタビュー」45”. 神戸新聞. (2018年10月14日) 
  5. ^ “ドバイにパン認識装置「これをやった」と胸張りたい(異才の横顔 ブレイン社長・神戸寿氏)”. 日経産業新聞: p. デジタル・サービス面. (2014年3月27日). "80年代に子供が生まれた時、ふと音楽仲間がかつて言っていた言葉を思い出した。「将来、自分はこれをやったんだと子供に胸張って言えるものを残したい」。一度きりの人生を「このまま材木屋のボンで終わっていいんか」と一念発起、周囲の反対を押し切り起業を決めた。" 
  6. ^ “パンの種類 瞬時に識別 ブレイン レジメーカー向け開発”. 日本経済新聞朝刊: p. 新興・中小企業面. (2012年7月16日) 
  7. ^ “AI を利用した病理細胞診自動診断システムの開発”.ルイ・パストゥール医学研究センター:「パストゥール通信」2020年度事業報告 P2
  8. ^ “春の叙勲「第二の創業」で大きく飛躍(旭日単光章 ブレイン社長 神戸寿さん)”.神戸新聞:21面. (2022年4月29日)
  9. ^ 経済産業省:「令和4年春の勲章受章者名簿」(経済産業省推薦分)P4

外部リンク 編集