福岡国際女子柔道選手権大会

福岡国際女子柔道選手権大会(ふくおかこくさいじょしじゅうどうせんしゅけんたいかい)は、1983年から2006年の期間に行われた日本の柔道大会である。

概要 編集

主催 : 全日本柔道連盟、九州柔道協会、福岡市RKB毎日放送

発足当時まだオリンピックにおいて公開競技扱いだった女子の柔道のレベル向上を目的としてスタートした。1983年に第1回大会が行われて以来、毎年12月に福岡国際センターを会場として実施されてきた(1998年のみ翌年1月開催)。

過去には地元福岡市出身の谷亮子(旧姓・田村)の48kg以下級11連覇もあり、福岡の年末の風物詩となっていた。しかし女子の柔道がオリンピックの正式種目として定着、競技人口も増えてきたことなどから、全日本柔道連盟は主催大会の整理・統合に方針を転換、2006年3月の理事会と評議会で、福岡国際女子柔道については同年の第24回大会を最後に終了とし、その後は従来男子のみだった嘉納杯国際柔道と統合の上で東京で開催(嘉納治五郎杯東京国際柔道大会)することを正式決定した。代わりに、男女別だった全日本選抜体重別選手権を統合し、2007年は4月7日と8日に福岡市で開催された。

歴代優勝者 編集

歴代優勝者
48kg以下級 52kg以下級 56kg以下級 61kg以下級 66kg以下級 72kg以下級 72kg超級 無差別級
1 1983年  カレン・ブリッグス  ロレッタ・ドイル  スザンヌ・ウイリアムス  ペトラ・バンジードラー  イレーネ・ドゥコック  イングリッド・ベルグマンス  マーガレット・カストロ  イングリッド・ベルグマンス
2 1984年  カレン・ブリッグス  エーディト・フロバット  ダイアン・ベル  ガブリエレ・リッチェル  ドーン・ネザーウッド  ナタリナ・ルピノ  マリョレイン・ファンウーネン  イングリッド・ベルグマンス
3 1985年  カレン・ブリッグス  山口香  アン・ヒューズ  ガブリエレ・リッチェル  クリスティーナ・フィオレンティーニ  田辺陽子  レギーナ・ジークムント  イレーネ・ドゥコック
4 1986年  カレン・ブリッグス  山口香  マリア・ゴントビッチ  ロスヴィータ・ハートル 持田典子  イングリッド・ベルグマンス  高鳳蓮  李進林
5 1987年  江崎史子  シャロン・レンドル  鄭善溶  小林貴子  ミシェル・リオネ  イングリッド・ベルグマンス  高鳳蓮  田辺陽子
6 1988年  カレン・ブリッグス  シャロン・レンドル  鄭善溶  ガブリエレ・リッチェル  佐々木光  田辺陽子  高鳳蓮  荘暁岩
7 1989年  李愛月  シャロン・レンドル  泉香澄  小林貴子  エマヌエーラ・ピエラントッツィ  田辺陽子  呉衛鳳  荘暁岩
8 1990年  田村亮子  溝口紀子  李忠雲  金香蘭  佐々木光  田辺陽子  張穎  荘暁岩
9 1991年  田村亮子  溝口紀子  鄭善溶  北爪弘子  藤本涼子  田辺陽子  荘暁岩  荘暁岩
10 1992年  田村亮子  溝口紀子  鄭善溶  レアンヌ・シーイー  オダリス・レベ  吉田早希  エステラ・ロドリゲス  張穎
11 1993年  田村亮子  レグナ・ベルデシア  立野千代里  鄭成淑  曺敏仙  福場由里子  阿武教子  張穎
12 1994年  田村亮子  レグナ・ベルデシア  立野千代里  ジェラ・バンデカバイエ  オダリス・レベ  ウラ・ウェルブルック  阿武教子  アンヘリク・セリーゼ
13 1995年  田村亮子  菅原教子  鄭善溶  カトリーヌ・フローリ  クラウディア・ズウィールス  諸民貞  阿武教子  エステラ・ロドリゲス
14 1996年  田村亮子  永井和恵  杉村英子  鄭成淑  曺敏仙  ウラ・ウェルブルック  袁華  孫福明
48kg以下級 52kg以下級 57kg以下級 63kg以下級 70kg以下級 78kg以下級 78kg超級 無差別級
15 1997年  田村亮子  永井和恵  ドリュリス・ゴンサレス  木本奈美  秦東亜  阿武教子  袁華  孫福明
16 1999年  田村亮子  楢崎教子  ドリュリス・ゴンサレス  木本奈美  佐野奈津子  阿武教子  袁華  二宮美穂
17 1999年  田村亮子  楢崎教子  ドリュリス・ゴンサレス  木本奈美  ウラ・ウェルブルック  松崎みずほ  山下まゆみ  薪谷翠
18 2000年  田村亮子  磯崎祐子  日下部基栄  ドリュリス・ゴンサレス  シベリス・ベラネス  阿武教子  佟文  ダイマ・ベルトラン
19 2001年  北田佳世  横澤由貴  ユリスレイディス・ルペティ  谷本歩実  ウラ・ウェルブルック  セリーヌ・ルブラン  孫福明  薪谷翠
20 2002年  田村亮子  佐藤愛子  日下部基栄  谷本歩実  エディス・ボッシュ  阿武教子  孫福明  賈雪英
21 2003年  北田佳世  佐藤愛子  植田裕子  上野順恵  上野雅恵  阿武教子  劉霞  塚田真希
22 2004年  福見友子  横澤由貴  宇高菜絵  徳久瞳  渡邉美奈  劉霞  塚田真希  劉歓縁
23 2005年  中村美里  西田優香  佐藤愛子  吉澤穂波  岡明日香  堀江久美子  立山真衣  立山真衣
24 2006年  福見友子  黄麗紅  オルガ・ソニナ  リュシ・ドコス  渡邉美奈  中澤さえ  徐麗輝  薪谷翠

各国メダル数 編集

国・地域
1   日本 91 86 139 316
2   中国 29 28 45 102
3   キューバ 13 14 9 36
4   イギリス 12 4 8 24
5   ベルギー 10 8 14 32
6   韓国 10 7 28 45
7   フランス 5 15 34 54
8   オランダ 5 4 10 19
9   西ドイツ 5 3 10 18
10   オーストリア 2 5 9 16
11   オーストラリア 2 2 7 11
12   イタリア 2 0 5 7
13   アメリカ合衆国 1 4 8 13
14   ポーランド 1 3 6 10
15   ロシア 1 1 4 6
16   スペイン 0 2 3 5
17   ドイツ 0 1 11 12
18   カナダ 0 1 6 7
19   ポルトガル 0 1 1 2
20   イスラエル 0 1 0 1
  ノルウェー 0 1 0 1
22   ブラジル 0 0 4 4
23   ソビエト連邦 0 0 3 3
24   独立国家共同体 0 0 2 2
  チェコ 0 0 2 2
  フィンランド 0 0 2 2
  スロベニア 0 0 2 2
  チャイニーズタイペイ 0 0 2 2
29   アルゼンチン 0 0 1 1
  ブルガリア 0 0 1 1
  北朝鮮 0 0 1 1
  ルーマニア 0 0 1 1
  プエルトリコ 0 0 1 1

放送について 編集

TV放送
  • TV放送は主催のRKBをキーステーションにTBSJNN系列全国(1日目は13局・2日目は28局フル)ネットで2日間放送され、特に2日目は「全日本実業団対抗女子駅伝」と同じ日になることもあり、2番組連続して放送されたこともあった。
  • 後期になると1日目がRKBのみになり、全国ネット部分は2日目だけになった。
  • 大会廃止後は毎年12月のRKB制作全国ネット番組を残し、これまで毎年2月に放送していた吉村作治ミイラ特番が移行(2007年12月23日に吉村作治ミイラ新発見!(15:00 - 16:24)がJNN系列全国28局ネットで放送された)。替わってスポーツ中継番組としては、2008年から福岡国際クロスカントリー大会を制作。同大会はそれまで福岡タワーを挟んでお向かいのテレビ西日本制作だったが、全日本選抜体重別に西日本新聞社が主催として加わり、その関係でテレビ西日本が中継することとなったので、いわば“バーター”の形でRKBに移った。その後、2022年まで続いたが、2023年は『ブレイキンワールドシリーズin北九州』を放送する。[1]
ラジオ放送
  • ラジオ放送では2日目に60分間、RKBラジオとTBSラジオなどが放送された。

脚注 編集

外部リンク 編集