秀姑巒渓(しゅうこらん-けい)は、台湾南東部を流れる河川である。

秀姑巒渓
秀姑巒渓
奇美から見る秀姑巒渓のカーブ
水系 秀姑巒渓
延長 81.15 km
平均流量 -- m³/s
流域面積 1,790.46 km²
水源 崙天山台東県花蓮県
水源の標高 2,360 m
河口・合流先 太平洋(花蓮県豊浜郷
流域 台東県花蓮県
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秀姑巒渓
各種表記
繁体字 秀姑巒溪
簡体字 秀姑峦溪
拼音 Xiùgūluán Xī
注音符号 ㄒㄧㄡˋ ㄍㄨ ㄌㄨㄢˊ ㄒㄧ
発音: シュウグールアンシー
台湾語白話字 Siù-ko͘-loân-khe
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長虹橋上より望む秀姑巒渓の河口。中央の島で南北に分かれて太平洋に注ぐ

概要 編集

花蓮県台東県の両県にまたがる崙天山の南麓に源を発し、中央山脈の東麓を流れ落ち、花東縦谷に至る。海岸山脈に沿って北へ流れた後、花蓮県瑞穂郷から東に向きを変えて海岸山脈を横断し、太平洋に注ぐ。台湾で唯一の海岸山脈を横切る河川である。全長は約81km、流域面積は1,790平方キロを超え、平均斜度は1:34となっている。台湾東部第一の大河川と言え、上流部では花東縦谷の扇状地を形成する主要な河川である。

海岸山脈を貫く部分では独特の渓谷美を形成する。河口付近に架かる橋・長虹橋の付近の河床には大きな白い石が敷き詰められ、その美しさから「秀姑漱玉」と呼ばれ、観光スポットとなっている。そこから1kmほど東に流れ、一つの小山のような島によって南北に分断されたのち、太平洋に注ぐ。この島は日本統治時代は「弁天島」と呼ばれていた。現在の名称は「獅球嶼」である。

日本統治時代から川くだりの船が運航されていたが、1981年頃からラフティングが楽しまれるようになり、現在では台湾で最も盛んな地域になっている。多くの場合は、瑞穂大橋からスタートし、途中の集落・奇美で休憩したのち、河口の長虹橋に至る3~4時間の行程をたどる。水量が豊富で、年間を通じてラフティングを行うことができる。

流路の変遷 編集

秀姑巒渓は中央山脈から、一旦は平坦な花東縦谷に流れ下り、その末に海岸山脈を貫いて海に至る。この特徴的な流路は、かつては海岸山脈に源を発する小河川だった秀姑巒渓が、浸食の末に海岸山脈を突き抜け、10万年前に花蓮渓の上流部を河川争奪することで形成された。

支流 編集

外部リンク 編集