秩父鉄道7000系電車

秩父鉄道の通勤形電車
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秩父鉄道7000系電車(ちちぶてつどう7000けいでんしゃ)は、秩父鉄道通勤形電車東急電鉄から8500系電車を譲受した車両。

秩父鉄道7000系電車
7000系7001号編成
(2018年10月 波久礼駅 - 樋口駅間)
基本情報
運用者 秩父鉄道
製造所 東急車輛製造
種車 東急8500系電車
改造年 2008年
改造数 6両
運用開始 2009年3月26日
投入先 秩父鉄道秩父本線
主要諸元
編成 3両編成
軌間 1,067 mm
電気方式 直流1,500V
最高運転速度 80 km/h[1]
設計最高速度 120
起動加速度 2.5
減速度(常用) 3.5
減速度(非常) 4.5
車両定員 先頭車136人(座席48人)
中間車151人(座席51人)
車体長 20,000 mm
車体幅 2,800 mm
車体高 4,155 mm
車体 ステンレス鋼
台車 ペデスタル+軸ばね方式空気ばね台車
TS-807形・ TS-815形
主電動機 直流複巻電動機
TKM-69形 130kW
主電動機出力 130 kW
駆動方式 中空軸平行カルダン駆動方式
歯車比 85:16(5.31)
編成出力 1,040 kW
制御方式 界磁チョッパ制御
制動装置 回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ
保安装置 秩父鉄道形ATS
備考 出典:交通新聞社鉄道ダイヤ情報」2009年5月号参22・23頁「秩父鉄道7000系」
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7002号編成の先頭車は中間車を改造した車両となる(2009年5月)

概要 編集

老朽化した1000系電車の置き換えのため、東急8500系を秩父鉄道で運用するに当たって羽生方からM1c(制御電動車) - T(付随車) - M2c(制御電動車)の3両編成としたものである。ただし、7002号編成の先頭車は中間電動車からの改造車で、おおむねオリジナル先頭車と同様の形状である[2]

東急からの提供車両が8090系に変更されたため、当形式は3両編成2本6両のみの導入となり、以降の増備は7500系・7800系に移行した。

構造 編集

走行装置 編集

三峰口方先頭車のデハ7200形(元・デハ8600・8800形)にはパンタグラフを新設したため、冷房装置を1基撤去した。そのため、冷房能力はサハ7100形(元・サハ8900形)およびデハ7000形(元・デハ8500・8700形)の36,000kcal/hに対して27,000kcal/hに減少している。

秩父鉄道の電車としては初の界磁チョッパ制御方式で、電気指令式ブレーキを装備した電車である。なお、2000系でも実績がある回生ブレーキ機能はそのまま問題なく使用している。

内装 編集

全長20m、側扉は両開き4扉、座席はロングシートである点は東急時代からの変更はないが、客用扉にはドア開閉ボタンが設置されている。

バリアフリー対応として、車椅子スペースを設置したほか、ドアチャイムとドア開閉表示灯・LED車内案内表示器も設置した。床は滑りにくい材質としている。また、自動放送装置には秩父鉄道で初の英語放送も採用し、車掌乗務時にも使用される。

編成表 編集

 
←羽生
三峰口→
7001号編成 デハ7001◇ サハ7101 ◇デハ7201
(デハ8509) (サハ8950) (デハ8609)
7002号編成 デハ7002◇ サハ7102 ◇デハ7202
(デハ8709) (サハ8926) (デハ8809)
括弧内は東急時代の旧車両番号である。
また、デハ8745・8830の2両が部品供給車として同時に譲渡されている。
◇はパンタグラフの位置と形状を表す。

ラッピング 編集

2009年3月30日から営業運転を開始した7001号編成は、同日放送を開始した連続テレビ小説つばさ[注釈 1]ラッピングが、しばらくの間施されていた。

2012年10月8日から2013年1月6日まで、本形式1編成が映画『のぼうの城』公開を記念し、同作品と行田市の観光ビジュアルをラッピングした「行田市観光ラッピング電車」として運行された[4]

脚注 編集

注釈 編集

  1. ^ 埼玉県が舞台。沿線の長瀞町も撮影に協力しており、第18週では同町がロケ地となった[3]

出典 編集

  1. ^ 新型車両7000系について - 秩父鉄道
  2. ^ 鉄道ファン』2009年5月号(通巻577号)CAR INFO 秩父鉄道7000系、交友社
  3. ^ 連続テレビ小説「つばさ」 長瀞町がいよいよ登場!」『秩父鉄道からのお知らせ』、秩父鉄道、2009年7月26日。 オリジナルの2009年8月3日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20090803172729/https://www.chichibu-railway.co.jp/topi/info/mt/2009/07/090726-1.html2021年12月28日閲覧 
  4. ^ 埼玉県秩父鉄道、映画「のぼうの城」記念乗車券発売。ラッピング電車も運行”. マイナビニュース. マイナビ (2012年10月25日). 2020年10月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年10月8日閲覧。

関連項目 編集

外部リンク 編集