稲船敬二

日本のゲームクリエイター、キャラクターデザイナー、実業家

稲船 敬二(いなふね けいじ、1965年5月8日 - )は、日本ゲームクリエイターキャラクターデザイナー実業家。株式会社comcept代表取締役および株式会社LEVEL5 comcept CCO[要曖昧さ回避]

いなふね けいじ
稲船 敬二
2007年、アメリカサンフランシスコでのゲーム発売イベントにて
生誕 (1965-05-08) 1965年5月8日(58歳)
日本の旗 日本大阪府岸和田市
別名 INAFKING
出身校 大阪デザイナー専門学校
職業 ゲームクリエイターキャラクターデザイナー実業家
活動期間 1987年 -
肩書き 株式会社comcept代表取締役
株式会社LEVEL5 comcept CCO
配偶者 あり
子供 3人
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来歴 編集

大阪府岸和田市出身。大阪デザイナー専門学校を卒業後[1]イラストレーターとして株式会社カプコンへ入社。初仕事は1987年の『ストリートファイター』だった。その後まもなく、任天堂ファミリーコンピュータゲームソフトのプロジェクトに就き、A.Kこと北村玲が企画を立ち上げ、ゲームデザインやキャラクターデザインの大枠が決まっていた『ロックマン』の開発にデザイナーとして途中参加。ロックマンのキャラクターのブラッシュアップを担当した。その後、北村が『ロックマン2 Dr.ワイリーの謎』開発後に退社することになり、稲船が『ロックマン』シリーズのディレクションを担当するようになった。また、『バイオハザード2』、『鬼武者』、『ロックマンエグゼ』シリーズのプロデュースも担当し、大ヒットを記録した。『エアーマンが倒せない』をきっかけに『ロックマン9 野望の復活!!』で使用した素材をフリーで使用可能にするなどのサービスも行った。2010年には稀代のゾンビ映画好きが高じ、プロデュースしたゾンビゲームデッドライジング2』プロモーションの一環として、映画『屍病汚染 DEAD RISING』を初監督した。2010年8月2日放送の『カンブリア宮殿』で紹介された社内の企画会議において、「どんな判断や?」「金、ドブに捨てる気か?」など厳しい発言をした場面がインターネット上などで話題となり、「どん判金ドブ」と略されて流行した[2]。この語は、ネット流行語大賞2010にノミネートされた[3]

2010年11月にカプコンを退社[4][5]。同年12月に株式会社comceptそして2011年1月株式会社interceptを設立し、両社の代表取締役に就任。著書『矛盾があるからヒットは生まれる〜稲船流コンセプト仕事術〜』や『どんな判断や!』[6]などを出版した他、「稲船塾」の開講といった若者などの育成にも取り組んでいる。『海王』(ニンテンドー3DS)、『SOUL SACRIFICE』(PlayStation Vita)ではコンセプターを務める[7][8]。2013年にはKickstarterで『Mighty No. 9』を発表した[9]

  • 2006年10月2日 - 同日に設立された株式会社ダレット代表取締役社長に就任。
  • 2010年10月末 - 株式会社ダレット代表取締役社長、および株式会社カプコンの執行取締役を辞任。
  • 2010年12月1日 - 株式会社comcept設立。
  • 2011年1月12日 - 株式会社intercept設立。
  • 2017年6月15日 - 株式会社LEVEL5 comcept設立。

ゲーム 編集

株式会社comcept

株式会社LEVEL5 comcept

映画 編集

  • 屍病汚染 DEAD RISING:監督、脚本

漫画 編集

  • LDZ3:原案
  • ゾンビキーパー:原案

脚注 編集

  1. ^ a b 後藤勝『カプコン 電子の猛者たち ゲーム世紀に生きる32人へのインタビュー集』エンターブレイン、2000年。ISBN 4-7577-0054-7 
  2. ^ “日々是遊戯 : あなたは正しく使っていますか? 今年のネット流行語「どん判金ドブ」「そんな装備で大丈夫か?」”. ITmedia Gamez. (2010年11月19日). http://gamez.itmedia.co.jp/games/articles/1011/19/news112.html 2011年3月25日閲覧。 
  3. ^ “ネット流行語大賞・女子中高生ケータイ流行語大賞2010 全候補40語リスト+”. MSN産経ニュース. (2010年11月18日). オリジナルの2011年1月19日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20110119102714/sankei.jp.msn.com/economy/news/110118/its1101181100006-n1.htm 2011年3月25日閲覧。 
  4. ^ Kazuhisa (2010年10月29日). “稲船敬二氏は,何を思い,何を考え,何を目指してカプコンを辞めていくのか。渦中の氏に直撃インタビュー”. 4gamer.net. 2010年12月20日閲覧。
  5. ^ Kazuhisa (2013年11月14日). “無難にやっていきたいのであれば,ゲームクリエイターは辞めるべき――Mighty No.9で勢い付く稲船敬二氏に聞く“ゲームを作る”ということ”. 4gamer.net. 2014年1月17日閲覧。
  6. ^ “稲船敬二氏待望の書籍第2弾『どんな判断や!』名クリエイターが明かす“判断”の極意とは!?”. ファミ通.com. (2011年9月22日). http://www.famitsu.com/news/201109/22050795.html 2011年9月22日閲覧。 
  7. ^ 海王(かいおう)公式サイト(2015年1月11日時点のアーカイブ
  8. ^ SOUL SACRIFICE ¦ プレイステーション® オフィシャルサイト
  9. ^ 新作「Mighty No.9」を発表したばかりの稲船敬二氏にインタビュー。ゲーマー達がクリエイターに“直接”投資するKickstarterが定着すれば日本ゲーム業界の未来が変わる?”. 2013年9月12日閲覧。
  10. ^ GDC2012の稲船講演にて、本作のディレクターを三上真司と語っていたことに対し、神谷英樹Twitterで発売直前に稲船が突然プロモーションプロデューサーに就任しCM撮影に立ち会っただけと述べている。https://twitter.com/PG_kamiya/status/178298091995283456

注釈 編集

  1. ^ ほとんどの作品のスタッフロールでINAFKING名義となっている。

外部リンク 編集