空港連絡鉄道(くうこうれんらくてつどう)とは、旅客空港都市とを結ぶ鉄道である。本記事では軌道を含む。空港アクセス鉄道ともいう。航空と鉄道が協力し合う一例でもある。

本記事では、空港と直結した鉄道駅である空港駅についても述べる。

概要編集

空港は広大な敷地を必要とし、さらにその周囲に高層建築物や山岳がないことが必要であることから、多くは大都市の郊外に立地する。そのため、大都市中心部との間の交通手段が必要となる。航空交通がさほど発達せず、また自家用車の保有も少なく道路の交通渋滞が余り無い状態の頃(日本では1960年代まで)は、リムジンバスが主な連絡手段であった。このため近隣に鉄道があるにも関わらず自動車専用に設計し、空港連絡の輸送手段とならなかった場合がある(山形空港神町駅など)。

ところが1970年代半ば以降になると、大型機の就航と増便に伴う航空旅客の増大や慢性的な道路混雑により、空港連絡にも大量輸送手段が求められるようになってきたため、関西国際空港や中部国際空港といった新たに設置された基幹空港では計画の段階から道路と並んで空港連絡の鉄道を用意する様になり、従来の空港でも鉄道路線の新設や延長などをしているところが増えている。輸送量が限定され、それほど大量の輸送力が求められない場合はモノレール新交通システムが採用される事もある。空港連絡輸送専用に用いられる車両については、スーツケースなど大型荷物の置場を設置するなどの配慮がなされている。

日本編集

日本においては1964年昭和39年)9月17日に開業した東京モノレール株式会社「東京モノレール羽田空港線」(現正式名称)を起源とする。以後、渋滞がなく定時性が保てる事、バスなど他の交通機関に比べて輸送力が大きい事、環境負荷が少ない事などの理由から、日本各地にて計画が立てられた。しかし費用などの問題で時間が掛かり、ごく一部を除き開業は1990年代以降となった。現在も各地で開業・建設・計画・構想が進んでいる。

空港へ連絡するという特殊な事情から、専用車両が充当されたり、特別な列車種別や運行経路が設定される場合もある。また、建設費償還のため加算運賃が設定される例があるほか、着席保証のため特急料金指定席が設定される例もある。

東京国際空港(羽田空港)編集

連絡列車(京急)
エアポート快特・快特・エアポート急行など。路線記事を参照。
連絡列車(東京モノレール)
空港快速・区間快速など。路線記事を参照。
沿革
1956年(昭和31年)4月20日 - 京急穴守線(現・空港線)に(旧)羽田空港駅が開業。しかし、空港ターミナルから離れており、そこからバスやタクシーに乗り継ぐ必要があった。
1964年(昭和39年)9月17日 - 東京モノレール羽田線(当時)が羽田駅(当時の空港ターミナル直下)まで開業。日本初の空港アクセス鉄道となった。
1991年(平成3年)1月22日 - 羽田空港の沖合展開工事の進捗に伴い、京急空港線の(旧)羽田空港駅を休止。
1993年(平成5年)4月1日 - 京急空港線の(旧)羽田空港駅を少し東へ移設し、羽田駅と改称して営業再開。
1993年(平成5年)9月27日 - 羽田空港の新ターミナル開業に伴い、東京モノレール羽田線を(新)羽田空港駅まで延伸。また、それまでの羽田駅を移設し京急空港線羽田駅と接続させたため、京急ルートでの空港アクセスが誕生。同時に東京モノレール羽田線の羽田整備場駅を整備場駅に改称。
1998年(平成10年)11月18日 - 京急空港線も(新)羽田空港駅まで路線延長、同時に羽田駅を天空橋駅に改称。同駅開業と共に、京急空港線・京急本線、都営浅草線、京成押上線・京成本線経由で成田空港とを結ぶ空港間連絡列車が設定される。
2004年(平成16年)12月1日 - 空港第2ターミナル(全日本空輸などが使用)が開業。それまでのターミナルは第1ターミナル(日本航空などが使用)となり、東京モノレール羽田線を羽田空港第2ビル駅まで延長すると共に羽田空港駅を羽田空港第1ビル駅に改称。なお、京急線の羽田空港駅は新ターミナル側の階段及び改札口の供用を開始した。
2010年(平成22年)7月17日 - 成田スカイアクセス線の開業に伴い、従来京成本線経由で成田空港とを結んでいた京急線の空港間連絡列車は、日中の大半の列車が成田スカイアクセス線経由に変更され、両空港間の移動時間が短縮された。なお、夜間帯の空港間連絡列車については京成本線経由とした。
2010年(平成22年)10月21日 - 近距離国際線用の滑走路とD滑走路の完成及び国際線新旅客ターミナルビル開業に伴い、東京モノレール羽田空港線羽田空港国際線ビル駅、京急空港線羽田空港国際線ターミナル駅が開業。同時に京急線の羽田空港駅を羽田空港国内線ターミナル駅に改称。[1]東京モノレール羽田線は正式路線名を東京モノレール羽田空港線に改称。
2020年令和2年)3月14日 - 第2旅客ターミナルビルへの国際線就航によるターミナル名変更に伴い、京急線の羽田空港国内線ターミナル駅を羽田空港第1・第2ターミナル駅に、東京モノレール羽田空港線の羽田空港第1ビル駅を羽田空港第1ターミナル駅、羽田空港第2ビル駅を羽田空港第2ターミナル駅に改称。なお東京モノレール羽田空港線の羽田空港国際線ビル駅と京急線の羽田空港国際線ターミナル駅はどちらも羽田空港第3ターミナル駅に改称。
新線計画
JR東日本が計画している羽田空港アクセス線は、羽田空港から東京貨物ターミナル駅まで新線を建設、そこから休止中の東海道貨物線(大汐線)を活用して田町駅付近で東海道本線と合流、上野東京ラインを介して宇都宮線高崎線常磐線方面に直通する「東山手ルート」、大井町駅付近で東京臨海高速鉄道りんかい線と合流、新宿駅方面に向かう「西山手ルート」、東京テレポート駅でりんかい線と合流、新木場駅京葉線方面に向かう「臨海部ルート」の計3ルートを建設するとしている[2]
東急電鉄多摩川線矢口渡駅から蒲田駅京急蒲田駅を経て京急空港線の大鳥居駅に至るまでの「新空港線(蒲蒲線)」の建設計画がある。大田区では、第1段階として、京急蒲田駅まで東急線と同じ狭軌(1067mm)で建設し、東急東横線東京メトロ副都心線からの直通列車を含む東急多摩川線全列車を乗り入れ、さらに第2段階として京急蒲田駅から大鳥居駅までを京急線と同じ標準軌(1435mm)で建設し、フリーゲージトレイン等で京急空港線に乗り入れるという計画案を示している[3]
その他
京急線では、羽田・成田両空港間を移動する旅客に考慮し、京急・都営・京成線経由で成田空港駅または空港第2ビル駅との間を利用する場合、大人90円、子ども50円がそれぞれ割引となる空港連絡特殊割引制度を設けている。
羽田との航空路線がある各地の空港の搭乗ロビーには京急・東京モノレールそれぞれの乗車券の自動券売機が設置されているケースが多い。現に両者の競争は激しく、数々の割引乗車券が存在する。なお、JR北海道の一部駅のタッチパネル式券売機では東京モノレールの浜松町駅もしくは京急の品川駅までの乗車券が購入できる。

成田国際空港編集

※ 第3ターミナルには直接の連絡駅がなく、空港第2ビル駅から徒歩または連絡バス利用となる。

連絡列車(JR東日本)
特急「成田エクスプレス」・快速など。
連絡列車(京成)
スカイライナー」・「アクセス特急」(成田スカイアクセス線経由)・「快速特急」「特急」(京成本線経由)など。各路線の記事も参照。
沿革
1966年(昭和41年)7月4日 - 新空港の建設予定地が現在地に決定する。
1971年(昭和46年)1月18日 - 成田新幹線全国新幹線鉄道整備法に基づき基本計画決定。同年4月1日に整備計画決定。
1972年(昭和47年)2月10日 - 成田新幹線の工事実施計画認可、1974年(昭和49年)2月に着工。
1978年(昭和53年)5月20日 - 新東京国際空港が開港。
1978年(昭和53年)5月21日 - 京成電鉄が成田空港駅(現・東成田駅 )までの路線を開業させ、「スカイライナー 」の運行を開始。ただし当時のターミナルビル(現在の第1ターミナル)とは800mほど離れており、その区間は連絡バスが運行されていた。徒歩でのアクセスも可能であった。
1982年(昭和57年)5月31日 - 新東京国際空港アクセス関連高速鉄道調査委員会が運輸省(当時)に対してA・B・C案を答申。
1983年(昭和58年)5月 - 成田新幹線、沿線自治体・住民の建設反対運動激化により進展困難、工事を凍結。
1984年(昭和59年)11月1日 - 運輸省がB案ルート(成田新高速鉄道、現・成田スカイアクセス線)を推進する旨を発表。
1986年(昭和61年) - 成田新幹線の計画を断念、1987年(昭和62年)4月1日、国鉄分割民営化により基本計画が失効。
1987年(昭和62年)5月 - 成田空港アクセス鉄道問題解決への動きが一向に進展しない事により、運輸大臣(現・国土交通大臣)・石原慎太郎1999年2012年の間は東京都知事)が、建設中止になった成田新幹線(東京 - 成田空港間)の路盤の一部を活用して、JR東日本と京成電鉄がそれぞれ分岐・延伸して成田空港に乗り入れさせる『上下分離方式案』を指示[4]、後に着工。
1991年(平成3年)3月19日 - 現在の成田空港駅が開業し、JR東日本と京成電鉄が成田空港高速鉄道に乗り入れ開始。これにより、それまでの京成電鉄の成田空港駅は東成田駅に改称した。JR東日本が特急「成田エクスプレス 」と快速「エアポート成田 」の運行を開始。
1992年(平成4年)12月3日 - この3日後の6日、新たに「第2ターミナル」が開業することとなったため、それに先立つこの日、JR東日本と京成電鉄の両方に空港第2ビル駅が開設された。東成田駅と第2ターミナルの間に、長さ500mの地下連絡通路が設けられる。
1998年(平成10年)11月18日 - 京急空港線に羽田空港ターミナルビルに直結する(新)羽田空港駅(現・羽田空港第1・第2ターミナル駅)が開業し、同日より京成本線押上線都営浅草線京急本線・空港線経由で同駅とを結ぶ空港間連絡列車が設定される。
2004年(平成16年)4月1日 - 新東京国際空港公団が民営化され、成田国際空港となる。
2010年(平成22年)7月17日 - 北総鉄道千葉ニュータウン鉄道成田高速鉄道アクセス・成田空港高速鉄道から線路・施設を借用(上下分離方式)して運行する新ルート、京成成田空港線(成田スカイアクセス線)が開業。これに伴い、従来京成本線経由で羽田空港とを結んでいた京成電鉄の空港間直通連絡列車は、平日下り5本・上り3本(土休日は京成本線経由列車は運行されない)となり、大半の列車が成田スカイアクセス線経由に変更された。また京成AE形(2代目) が、一部区間で新幹線を除く在来線の列車速度としては最高の時速160km/h運転を開始。日暮里駅 - 空港第2ビル駅間を最速36分で結び、従来の京成本線経由のスカイライナーに比べて、およそ15分の時間短縮となった。

大阪国際空港(伊丹空港)編集

連絡列車
普通。路線記事を参照。
沿革
1997年(平成9年)4月1日 - 大阪モノレール線を延伸する形で、大阪空港駅が開業。
その他

関西国際空港編集

第1ターミナルに直結しており、第2ターミナルへはバス連絡となる。
連絡列車(JR西日本)
特急「はるか」関空快速・シャトルなど。路線記事を参照。
連絡列車(南海)
特急「ラピート」空港急行・普通
沿革
1994年(平成6年)6月15日 - 同年9月4日の開港を前に、JR関西空港線と南海空港線が関西空港駅まで先行開業。特急「ラピート」などは開港日から運転を開始。

中部国際空港(セントレア)編集

第1ターミナルに直結しており、第2ターミナルへは徒歩連絡となる。
連絡列車
ミュースカイ・特急・準急など。路線記事及び名鉄特急を参照。
沿革
2005年(平成17年)1月29日 - 同年2月17日の開港を前に、常滑線常滑駅から延伸する形で、中部国際空港駅が先行開業。
その他
東海旅客鉄道 (JR東海)武豊線乙川駅から分岐させて中部国際空港駅まで延伸する計画が存在していたが、2018年現在は事実上頓挫している。
また、名古屋臨海高速鉄道あおなみ線金城ふ頭駅から海底トンネルか海上橋を建設して中部国際空港まで延伸する計画も存在したが、建設費(当時公表された推定総工費2000億円)が大きくなるため撤回された。その後、名鉄常滑線新舞子駅までの延伸が再検討されている(事業費は約800億円と試算)[7]


新千歳空港編集

連絡列車
朝晩以外は全て快速「エアポート」として運行。朝は新千歳空港行き2本、夜は札幌行き2本特別快速「エアポート」として運行。

日中時間帯は毎時5本12分間隔で運行されている。札幌行き3本、小樽行き(札幌経由)2本である。

沿革
1980年(昭和55年)10月1日 - 日本国有鉄道(国鉄)が千歳線上に旧・千歳空港へのアクセスを目的として千歳空港駅を開設。国鉄初の空港アクセス鉄道となった。
1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により、JR北海道に継承。
1988年(昭和63年)9月26日 - 千歳空港-新千歳空港間の支線工事を着工。
1992年平成4年)7月1日 - 新千歳空港ターミナルビルの供用開始に合わせて、千歳線千歳空港駅から新千歳空港駅に至るまでの路線が開業。なお、これによりそれまでの千歳空港駅は南千歳駅と改称。
2016年(平成28年)3月26日 - 遅延時、ダイヤの乱れの影響が広域に波及するのを抑えるため、特急「スーパーカムイ」の直通運転(札幌 - 新千歳空港間は快速「エアポート」として運転)を廃止。

仙台空港編集

連絡列車
仙台空港アクセス線」(快速・普通列車仙台駅 - 仙台空港駅間毎時2 - 3本程度)
沿革
2007年(平成19年)3月18日 - 東北本線名取駅より分岐する形で、仙台空港線と仙台空港駅を開業。開業時より東日本旅客鉄道(JR東日本)と相互直通運転を開始。
その他
仙山線との直通運転が臨時列車にて数回行われた。
仙台空港線が開業するまで、東北本線の館腰駅には「仙台空港口」という副駅名が付けられていた。2010年(平成22年)3月までは館腰駅から仙台空港までの連絡バスが設定されており、同駅は空港の玄関駅に位置づけられていた。

神戸空港編集

連絡列車
普通。路線記事を参照。
沿革
2006年(平成18年)2月2日 - 2月16日の空港開港を前に、市民広場駅から延伸する形で、神戸空港駅まで先行開業。快速列車(後に廃止)の運行開始。

米子空港編集

連絡列車
快速「みなとライナー」・普通。路線記事を参照。
沿革
2008年(平成20年)6月15日 - 空港滑走路延長に伴う同線の経路変更と同時に、従来の大篠津駅を移転の上、改称する形で米子空港駅が開業。
  • なお、1955年(昭和30年)の美保飛行場における民間航空路開設から1980年(昭和55年)に空港ターミナルビルが現在地に移転するまでの間は、空港ターミナルが大篠津駅に隣接する位置にあった。
その他
米子空港駅の移転設置前は、隣の中浜駅、それに移転前の大篠津駅がそれぞれ空港近傍の駅となっていた。

山口宇部空港編集

  • 草江駅 - JR西日本 宇部線 (空港から約600m、徒歩8分) 駅や空港での案内表示はあるものの、県道を横断する必要があるなど道順がわかりにくいこともあり、長らくアクセスとしては機能していなかったが、昨今では空港の公式ウェブページにおいても徒歩約10分と表記され、「JR時刻表」(交通新聞社)にも最寄り駅として掲載されるようになっている。

福岡空港編集

連絡列車
普通。JR筑肥線筑前前原西唐津方面からの直通便あり。路線記事を参照。
沿革
1993年(平成5年)3月3日 - 既存路線を延長する形で福岡空港駅が開業。同時に1号線を空港線に、2号線を箱崎線に改称。
その他
駅は空港東側の国内線ターミナル寄りの地下にあり、空港西側の国際線ターミナルへは国内線ターミナル前からシャトルバス(無料)により連絡されている。

宮崎空港編集

連絡列車
特急・普通。一部は日豊本線からの乗り入れ。路線記事を参照。
沿革
1996年(平成8年)7月18日 - 日南線に新設された田吉駅から分岐する形で、宮崎空港線と宮崎空港駅が開業。

那覇空港編集

連絡列車
普通。路線記事を参照。
沿革
2003年(平成15年)8月10日 - モノレール線の開業と同時に、那覇空港駅が開業。

かつて存在していたアクセス駅編集

  • 千歳空港駅(JR北海道千歳線)
    • 1980年昭和55年)10月1日に開業。旅客ターミナルビルとは連絡橋で結ばれた。新千歳空港および新千歳空港駅が開業した1992年(平成4年)7月1日に南千歳駅へ改称。現在は新千歳空港駅からの直通列車がない区間への乗換駅として機能する。
  • 羽田駅(東京モノレール羽田線)
    • 1964年(昭和39年)9月17日に開業。羽田空港の旅客ターミナルが沖合に移転される前、その地下に設けられた。1993年(平成5年)9月27日実施の旅客ターミナル移転により羽田駅から新たに設けられた羽田空港駅(2004年12月1日に羽田空港第1ビル駅へ改称)へ空港連絡駅が変更され、それと共に羽田駅は移転の上で京急線との接続駅へと変容し、1998年(平成10年)11月18日には天空橋駅と改称した。

かつて存在した空港近傍の駅編集

計画中(計画断念)の空港アクセス編集

札幌飛行場(丘珠空港)
リージョナルジェットが通年運航できるようにするため、丘珠空港の滑走路を延伸した上で、札幌市営地下鉄東豊線を空港まで延伸する構想がある。
函館空港
函館市電湯の川電停から空港へ乗り入れる約4kmの延伸案が議論されており、2009年に市の第1回交通事業経営計画検討会議において当時の交通局長から、市民から要望はあるが採算から見て困難との回答があった[8]。その後2021年初めの時点で函館市は1日約1700人の利用があれば収支が成り立つと試算しており、空港内の商業施設拡充を前提として利用客の増加を見込み同年3月の空港完全民営化後に延伸の議論を深めるとしている[9]。また、空港近傍を通過予定だった鉄道路線として戸井線がある。
茨城空港
つくばエクスプレスつくば駅から空港まで延伸する構想がある。茨城県は2022年度の当初予算案に県内延伸の調査検討事業費用として1800万円を計上する[10]。調査検討事業では、有識者などを含めた第三者委員会を設立し、延伸する事業費、延伸後の事業予測、路線需要予測、費用対効果などを調査する[10]。県の総合計画の中で示してきた四つの延伸ルート「①筑波山方面」「②水戸方面」「③茨城空港方面」「④土浦駅方面」から一つに絞り込み、国に提示していく[10]。県は、国の調査・研究機関に調査を委託することを想定しており、第三者委員会で調査結果を検討する[11]。県民からも意見を募るパブリックコメントを行った上で、2023年3月には、延伸ルートを1つに絞り込む方針である[11]。県の方針を受けて、水戸市・石岡市かすみがうら市小美玉市茨城町は、つくばから茨城空港を経由して水戸まで結ぶことを目指し、地元の経済団体などとともに「TX水戸・茨城空港延伸促進協議会」を立ち上げた[12]
東京国際空港(羽田空港)
成田国際空港
成田新幹線の建設工事に着手したものの、沿線住民の反対運動から整備断念となった。成田新幹線の東京駅として計画された場所が、京葉線の駅として使用されており、また成田空港付近の工事の構造物は、成田空港高速鉄道と成田高速鉄道アクセスに受け継がれている。また、国際空港電鉄による、モノレール規格での成田空港へのアクセス線建設計画も存在した。
新潟空港
静岡空港(富士山静岡空港)
名古屋飛行場(県営名古屋空港/小牧空港)
1992年策定の運輸政策審議会答申第12号名古屋圏における高速鉄道を中心とする交通網の整備に関する基本計画についてでは、名鉄小牧線味美駅から支線を分岐させて空港に乗り入れる名鉄名古屋空港線の計画が示されていた。
関西国際空港
広島空港
山陽本線白市駅から分岐して新線を敷設し、広島空港へ乗り入れようとする計画があった[13]広島県は空港アクセスが高速バスやタクシーに依存しており、山陽自動車道が通行止めになる事も多いので、安定したルートとして計画推進に熱心であったが、地元の自治体は建設費の負担に消極的であった。これは距離は短いとはいえ、登山鉄道並みの急勾配のため、多額の建設費が見込まれるためである。
当初はHSST方式により、広島空港と広島市内を結ぶ構想もあった[† 1]が、2001年(平成13年)に断念し、通常の鉄道路線(全長約8km・直流電化1500V・単線・総事業費約340億円)に変更された。
その後、広島県はJR西日本に資金負担を求めたが、安易な資金負担に応じない会社方針であること、山陽本線のダイヤが錯綜すること、東海道・山陽新幹線と競合する航空路線に協力し難いこと、採算性がないことを理由に拒否された。その後JR西日本と接続しない単独路線の建設や、運行車両を広島県が保有してJR西日本にリースするを計画したが、JR西日本の協力も得られず赤字経営が予想されるとして、2006年(平成18年)9月に計画の凍結が発表された。また藤田雄山広島県知事が、翌10月の広島県議会で事実上断念すると発言した。[要出典]
第3の案として、空港から5kmの地点を通る山陽新幹線に新駅設置案(この場合駅からシャトルバスを運行する必要性が生じる)も出されたが、新規路線よりも経費は減るものの、新幹線の優位性が薄れることから、当時のJR西日本社長・垣内剛は「ライバル(旅客機)に塩は送れない」と発言しており、また県当局も「新幹線新駅を検討したこともなければ、将来するつもりもない」としている[14]
松山空港
1995年愛媛県が策定した総合交通政策では新交通システムもしくはモノレールの建設が挙げられていた[15]。その後、伊予鉄道松山市内線の延伸も一部で提案されるようになっており、2014年2月の県定例会で中村時広知事は、延伸を「将来の夢」と述べた議員の質問に対してそれに賛同しながら「実現には、多額の経費や事業採算性を初め、克服すべき多くの課題を有している」「今後、主体となる松山市や伊予鉄道などと連携しながら、将来の目指すべき交通体系の一つとして、その夢の実現の可能性を追求していきたい」と答弁した[16]
2015年より愛媛県・松山市・伊予鉄道等により伊予鉄道の空港延伸の可能性を検討する「松山空港アクセス向上検討会」が開かれ、市内線経由3ルートと郡中線分岐の1ルートで検討を行い2018年には採算性が厳しいとしつつ9つの改善条件を満たすことで費用対効果があると試算された[17][18]
高知空港(高知龍馬空港)
土佐くろしお鉄道阿佐線(ごめん・なはり線)の開業に際し、アクセス鉄道を建設するプランを高知県庁で調査検討した。2001年に「プロジェクトとしての有意性は高いとの結果は得られたが、現在の補助制度では事業採算性が確保されず、空港アクセス鉄道の事業化は困難」との結論に至り、実現しなかった[19]
北九州空港
佐賀空港
西九州新幹線について、佐賀県内をフル規格で整備することを念頭に置いた政府・与党側と、「フル規格は求めていない」とする佐賀県が対立する中で、佐賀県側が筑後船小屋駅から分岐して佐賀空港を経由するルートについても検討の対象に加えるよう提案を行なっている[20]
熊本空港
熊本県豊肥本線の支線として空港に乗り入れる新線の建設を検討している。分岐点として「三里木駅」「原水駅」「肥後大津駅」の3案が検討されたが、有識者による検討委員会で「肥後大津ルートが妥当」と判断された[21]。県は今後、国やJR九州と調整を進め、2034年度末の開業を目指す[21]

アジア編集

大韓民国編集

中華人民共和国編集

香港編集

マカオ編集

台湾編集

種別は普通のみ。小港行き、南岡山行き共に日中時間帯は毎時7から8本8分間隔で運行されている。土休日も同様の本数である。
2008年(民国97年)3月9日 - 高雄捷運紅線の橋頭火車站駅 - 小港駅間が正式開業。同時に高雄国際機場駅が開業。台湾初の空港連絡鉄道となった。
内湖線は全列車木柵線と直通しており、文湖線として案内されている。種別は普通のみで、南港展覧館行き、動物園行き共に日中時間帯は毎時15本4分間隔で運行されている。ただし、土休日は毎時12本5分間隔となる。
2009年(民国98年)7月4日 - 木柵線を延伸する形で台北捷運内湖線が開業し、同時に松山機場駅が開業。
種別は普通車と直達車(日中時間帯は機場第二機廈駅止まりで台北方面のみの運行)。普通車は台北行き、環北行き共に日中時間帯は毎時4本15分間隔で運行されており、直達車も台北行き、機場第二航廈行き共に日中時間帯は毎時4本15分間隔で運行されている。ただし、直達車は土休日の場合両行きとも毎時2本30分間隔の運行となる。
2017年(民国106年)3月2日 - 桃園捷運機場線の台北駅 - 環北駅間が正式開業。同時に機場第一航廈駅機場第二航廈駅が開業。

カンボジア編集

タイ王国編集

マレーシア編集

シンガポール編集

インドネシア編集

インド編集

イラン編集

アラブ首長国連邦編集

カタール編集

サウジアラビア編集

イスラエル編集

トルコ編集

アフリカ編集

モロッコ編集

アルジェリア編集

南アフリカ共和国編集

オセアニア編集

オーストラリア編集

北アメリカ編集

アメリカ合衆国編集

カナダ編集

メキシコ編集

南アメリカ編集

ブラジル編集

ヨーロッパ編集

オーストリア編集

ベルギー編集

ブルガリア編集

デンマーク編集

デンマーク国鉄 (DSB) とスウェーデンのスコーネ地方鉄道 (Skåne Lokaltrafiken) の共同運行

エストニア編集

フィンランド編集

フランス編集

RER B線が第1ターミナルと第2ターミナルに、TGVが第2ターミナルに乗り入れている。
近隣のRER B線アントニー駅との間に新交通システムオルリーヴァル)路線がある。また、メトロ7号線の終点ヴィルジュイフ=ルイ・アラゴン駅からのトラムのT7系統が2013年11月に開業した。
リヨン都心と空港を結ぶトラムトレインRHONEXPRESSが2010年夏開業。
2008年12月、空港付近を通るフランス国鉄 (SNCF) 線にEntzheim空港駅が開業し、ストラスブール駅との間にTER(普通列車)が15 - 30分毎に運行されるようになり、シャトルバスは廃止された。トラムトレインが乗り入れる計画もある。
トラムT2系統が乗り入れている。都心へは、Arènes駅でメトロA線に乗り換える必要がある。

ジョージア編集

ドイツ編集

空港までICEの路線を導入する計画が立てられていたが、バイエルン州民の反対により撤回された。空港利用者はミュンヘン中央駅かMünchen-Pasing駅にてS-Bahnに乗り換える必要がある。

ギリシア編集

イタリア編集

リトアニア編集

オランダ編集

ノルウェー編集

ポーランド編集

ポルトガル編集

ルーマニア編集

ロシア編集

スペイン編集

スウェーデン編集

スイス編集

ウクライナ編集

イギリス編集

主な国際空港と都心との距離・所要時間編集

  • 時間は最短所要時間、または、乗り継ぎ時間を含めたおおよその所要時間。
都市 / 都心駅 空港 / 空港駅 距離 時間 使用列車・路線・備考
  札幌 / 札幌駅 新千歳空港 / 新千歳空港駅 46.6km 37分 JR北海道 快速エアポート
  仙台 / 仙台駅 仙台空港 / 仙台空港駅 17.5km 17分 JR東日本 東北本線 & 仙台空港鉄道 仙台空港アクセス線
  東京 / 東京駅 東京国際空港 / 羽田空港第1・第2ターミナル駅 21.3km 30分 品川駅京浜急行電鉄 京急空港線とJR東日本 山手線ほかとを乗り継ぎ[24]
  東京 / 東京駅 成田国際空港 / 成田空港駅 79.2km 59分 JR東日本 成田エクスプレス[25]
  名古屋 / 名鉄名古屋駅 中部国際空港 / 中部国際空港駅 39.3km 28分 名古屋鉄道 ミュースカイ
  大阪 / 阪急大阪梅田駅 大阪国際空港 / 大阪空港駅 13.3km 29分 蛍池駅大阪高速鉄道 大阪モノレール線阪急電鉄 宝塚本線とを乗り継ぎ[26]
  大阪 / 新大阪駅 関西国際空港 / 関西空港駅 60.7km 45分 JR西日本 はるか[27]
  福岡 / 博多駅 福岡空港 / 福岡空港駅[† 2] 03.3km 5分 福岡市交通局 福岡市地下鉄空港線。もうひとつの中心駅である天神駅からは11分
  那覇 / 県庁前駅 那覇空港 / 那覇空港駅 05.9km 13分 沖縄都市モノレール 沖縄都市モノレール線
  台北 / 台北車站駅 台湾桃園国際空港 / 機場第一航廈駅機場第二航廈駅
40km
35分 桃園捷運 桃園捷運機場線
  ソウル / ソウル駅 仁川国際空港 / 仁川国際空港1ターミナル駅
58km
43分 仁川国際空港鉄道
  北京 / 東直門駅 北京首都国際空港 / 3号航站楼駅 28.1km 35分 北京地下鉄 北京地下鉄首都機場線
  上海 / 人民広場駅 上海浦東国際空港 / 浦東国際機場駅 41.6km 40分 竜陽路駅上海トランスラピッド上海軌道交通2号線とを乗り継ぎ[28]
  広州 / 体育西路駅 広州白雲国際空港 / 機場北機場南駅
32km
36分 広州地下鉄 3号線
  香港 / 香港駅 香港国際空港 / 機場駅 31.7km 24分 香港MTR 機場快線
  マカオ / コタイ西駅 マカオ国際空港 / 機場駅
9km
20分 澳門軽軌鉄路 タイパ線
  バンコク / フワランポーン駅 スワンナプーム国際空港 / スワンナプーム駅 60分 エアポート・レール・リンクエアポート・レール・リンクマッカサン駅バンコク・メトロメトロ・ブルーラインペッチャブリー駅との乗継時間20分を含む[29]
  クアラルンプール / クアラルンプール中央駅 クアラルンプール国際空港 / クアラルンプール国際空港駅 57.6km 28分 KLIAエクスプレス
  ストックホルム / ストックホルム中央駅 ストックホルム・アーランダ空港 / アーランダ北駅 39.0km 20分 アーランダエクスプレス
  オスロ / オスロ中央駅 オスロ空港 / オスロ空港駅 48.1km 19分 フリートーゲ
  フランクフルト・アム・マイン / フランクフルト中央駅 フランクフルト空港 / フランクフルト空港近距離駅
10km
11分 Sバーン 8号線または9号線
  パリ / パリ北駅 シャルル・ド・ゴール国際空港 / シャルル・ド・ゴール空港第2TGV駅
25km
29分 RER (イル=ド=フランス) RER B3線
  ロンドン / パディントン駅 ヒースロー空港 / ヒースロー中央駅
24km
15分 ヒースロー・エクスプレス
  シカゴ / ワシントン駅英語版 オヘア国際空港 / オヘア駅英語版
37km
40分 シカゴ・L ブルーライン英語版
  アトランタ / ファイブポインツ駅英語版 アトランタ国際空港 / 空港駅英語版
14km
16分 アトランタMARTA ノース・サウス線
  ロサンゼルス / ユニオン駅 ロサンゼルス国際空港 / アヴィエーション/ラックス駅
27km
60分 ロサンゼルス郡都市圏交通局 グリーンラインブルーラインレッドライン
  シアトル / インターナショナル・ディストリクト駅 シアトル・タコマ国際空港 / シータック/空港駅
21km
38分 サウンド・トランジット セントラル・リンク

脚注編集

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脚注編集

  1. ^ 1995年に広島市企画調整局(当時)企画・編集の元出版された漫画「2020年沙理菜の夏-ひろしま未来家族-」では、2020年までにこの構想が実現したという設定でHSST方式による空港アクセス鉄道が登場する。
  2. ^ 地下鉄駅は国内線第一ターミナルへの到着となり、国際線へ行く場合は空港内連絡バスに乗車して、5分程掛けて国際線ターミナルへと移動する必要がある。

出典編集

  1. ^ 10月21日(木)京急線「羽田空港国際線ターミナル」駅 開業! 2010年5月14日 京浜急行電鉄報道発表資料
  2. ^ 大野雅人 (2014年8月20日). “羽田アクセス総取りか、JR新線3ルートの全貌(1/3)”. 日経コンストラクション. 日経BP. 2016年4月9日閲覧。
  3. ^ 大田区新空港線「蒲蒲線」整備促進区民協議会 資料 平成26年活動状況『新空港線「蒲蒲線」整備案説明資料』 (PDF)”. 大田区 (2015年1月19日). 2016年4月15日閲覧。
  4. ^ どうなる、こうなる首都圏の鉄道網--(最終回)成田新線・新交通編 - 1 / 2 Business Media 誠 2008年11月7日
  5. ^ 阪急電鉄、伊丹空港線を検討 梅田駅から直結 - 日本経済新聞、2017年9月1日
  6. ^ 阪急「大阪空港」への新線検討、梅田から直結で利便性高まる - 産経WEST、2017年9月1日
  7. ^ あおなみ線 中部空港延伸に意欲[リンク切れ] - 読売新聞YOMIURI ONLINE) 中部発、2012年6月27日
  8. ^ 第1回函館市交通事業経営計画検討会議会議録 - 函館市交通局
  9. ^ 誕生 北のメガ空港 民営化1年(上) 函館市電に延伸構想 - 日本経済新聞2021年1月15日
  10. ^ a b c 22年度茨城県予算案 TX延伸、調査費1800万円 構想4ルート、絞り込みへ” (日本語). 茨城新聞クロスアイ. 2022年5月25日閲覧。
  11. ^ a b 日本放送協会. “TXって本当に延伸するの!?” (日本語). www.nhk.or.jp. 2022年5月25日閲覧。
  12. ^ 日本放送協会. “つくばエクスプレス 茨城空港延伸 水戸市など5市町が協議会|NHK 茨城県のニュース”. NHK NEWS WEB. 2022年5月25日閲覧。
  13. ^ 広島空港のアクセス鉄道断念 議論が広がらなかった中国新聞 2006年10月9日
  14. ^ 中国新聞2004年7月11日「時流」
  15. ^ 愛媛県議会2003年12月10日定例会における県企画情報部長および2011年10月3日の総務企画委員会における県交通対策課長の答弁による(愛媛県議会会議録検索システムにて確認可能)。
  16. ^ 平成26年第336回愛媛県定例会(2014年2月27日、上記会議録検索システムにて確認可能)
  17. ^ 鉄道ニュース週報第114回 宇都宮と松山、LRT計画の課題は「法定速度」 - マイナビニュース2018年3月29日
  18. ^ 松山空港アクセス向上検討会 第6回検討会会議資料 - 愛媛県庁 2018年3月23日
  19. ^ 高知県議会企画建設委員会(2001年3月14日)における県交通政策課長の答弁による( 高知県議会会議録検索システムより確認可能)。
  20. ^ 九州新幹線西九州ルート、佐賀県が示した3ルートの意味 マイナビニュース杉山淳一)、2021年6月13日(2021年6月20日閲覧)。
  21. ^ a b 熊本空港アクセス鉄道、肥後大津ルートに 県検討委判断” (日本語). 日本経済新聞 (2022年11月9日). 2022年11月14日閲覧。
  22. ^ A ride to the airport on Phnom Penh’s latest mode of public transport - The Phnom Penh Post 2018年4月10日
  23. ^ Airport train gives inaugural ride - Khmer Times 2018年4月11日
  24. ^ 電車・モノレール/路線図(羽田空港ターミナル BIG BIRD)
  25. ^ 成田エクスプレス(JR東日本)
  26. ^ 主要地域からのルート(大阪国際空港)
  27. ^ アクセス情報(関西国際空港)
  28. ^ People's Square Youth Hostel (YHA CHINA)
  29. ^ THAI RAILWAY GUIDE - EFFECTIVE 24 MAY 2014 (PDF) (FAHRPLANCENTER)

関連項目編集