竹中 千春 (たけなか ちはる、1957年3月10日 - )は、日本政治学者。専門は、インド政治・国際政治史。

経歴 編集

東京都生まれ。東京学芸大学教育学部附属高等学校を経て、1979年東京大学法学部第3類(政治コース)卒業。

東京大学法学部学士助手(1979-83年)、東京大学東洋文化研究所助手(1984-89年)、立教大学法学部助手(1990-92年)、明治学院大学国際学部助教授(1992-2000年)、教授(2000-2008年)。2008年4月立教大学法学部教授に就任。2022年3月立教大学を定年退職。

人物 編集

夫は政治学者・元東京大学大学院法学政治学研究科教授の藤原帰一

受賞歴 編集

著書 編集

単著 編集

  • 『世界はなぜ仲良くできないの?――暴力の連鎖を解くために』(阪急コミュニケーションズ, 2004年)
  • 『盗賊のインド史――帝国・国家・無法者』(有志舎、2010年)
  • 『千春先生の平和授業 2011~2012 (未来は子どもたちがつくる)』朝日学生新聞社 2012
  • 『ガンディー——平和を紡ぐひと』岩波新書、2018

共編著 編集

訳書 編集

  • ラナジット・グハ、ギャーネンドラ・パーンデー、パルタ・チャタジー、ガヤトリ・スピヴァック『サバルタンの歴史――インド史の脱構築』(岩波書店, 1998年)
  • ラナジット・グハ『世界史の脱構築 ヘーゲルの歴史哲学批判からタゴールの詩の思想へ』立教大学出版会 2017

論文 編集

雑誌論文 編集

  • 「『権力移譲』への政治過程――大英帝国と英領インドの非植民地化(1)」『東洋文化研究所紀要』101号(1986年)
  • 「植民地国家と国民国家――英領インドの事例に照らして」『国際学研究』16号(1997年)
  • 「政党再編とインド政治」『国際問題』469号(1999年)
  • 「ガンディー――民衆の神, 国民の父」『国際学研究』19号(2000年)
  • 「カシミール――辺境から国境へ」『アジア研究』47巻4号(2001年)
  • 「インドという理念――民族共存の実験」『国際学研究』23号(2003年)
  • 「グローバリゼーションと民主主義の間――インド政治の現在」『国際問題』542号(2005年)

単行本所収論文 編集

  • 「大英帝国の解体――パレスティナ問題、1945-1947年」犬童一男山口定馬場康雄高橋進編『戦後デモクラシーの成立』(岩波書店, 1988年)
  • 「比較政治学と歴史学における『インド像』」『岩波講座社会科学の方法Ⅸ歴史への問い/歴史からの問い』(岩波書店、1993年)
  • 「『暴力について』再考――非暴力の現代的意義について」坂本義和編『世界政治の構造変動(3)発展』(岩波書店、1994年)
  • 「世界政治をジェンダー化する」小林誠遠藤誠治編『グローバル・ポリティクス――世界の再構造化と新しい政治学』(有信堂高文社、2000年)
  • 「ジェンダー研究と南アジア」長崎暢子編『現代南アジア(1)地域研究への招待』(東京大学出版会、2002年)
  • 「ジェンダー化する政治――インドの国家・法・女性」日本政治学会編『年報政治学 2003』(岩波書店, 2003年)
  • 「女性と民主主義――現代インドの実験」高畠通敏編『現代市民政治論』(世織書房、2003年)
  • 「女の平和――犠牲者から変革の主体へ」渡辺治・和田進編『講座戦争と現代(5)平和秩序形成の課題』(大月書店, 2004年)
  • 「平和構築とジェンダー」大芝亮藤原帰一・山田哲也編『平和政策』(有斐閣, 2006年)
  • 「インド――貧しさと民主主義の競合」片山裕・大西裕編『アジアの政治経済・入門』(有斐閣, 2006年)
  • 「国家とナショナリズム」国分良成酒井啓子・遠藤貢編『日本の国際政治学(3)地域から見た国際政治』(有斐閣, 2009年)

関連項目 編集

脚注 編集