第三管区海上保安本部
管区海上保安本部の1つ
第三管区海上保安本部(だいさんかんくかいじょうほあんほんぶ)とは、主に関東地方・東京都島嶼部・東海地方の太平洋、ならびに茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、山梨県、静岡県を管轄範囲とする、海上保安庁の管区海上保安本部の一つである。
略称は三管(三管本部と称呼することもある)、英語表記は3rd Regional Coast Guard Headquarters。本部は神奈川県横浜市中区北仲通にあり、下部組織として8つの海上保安部、11の海上保安署・分室、航空基地、羽田特殊救難基地、横浜機動防除基地、国際組織犯罪対策基地を有する。
特徴編集
世界有数の混雑海域である東京湾の他、海の難所である鹿島灘・遠州灘、マリンスポーツのメッカでもある相模灘を抱えているため、船舶の安全航行及び、災害防除、環境保全、海難救助に力を入れていることに特徴がある。また第三管区には、羽田特殊救難基地や横浜機動防除基地、国際組織犯罪対策基地といった、それぞれ特殊な分掌事項を有する事務所も設置されており、これらは管区内の事案に際して出動するほか、日本全国にも派遣される。
この他、東京港、横浜港などに入港する船からの麻薬・拳銃などの密輸の水際阻止、海上自衛隊横須賀基地やアメリカ海軍横須賀海軍施設、茨城県東海村・大洗町の原子力関連施設、東京国際空港、浜岡原子力発電所の警備、SAR協定に基づく沖合水域の海難救助にも力を入れている。
三管関連年表編集
- 1948年5月1日:海上保安庁発足とともに横浜海上保安本部として設置。管轄地域は関東地方・静岡県東部および周辺海域。
- 1950年6月1日:第三管区海上保安本部に改編。清水海上保安部を第四管区より編入、山梨県・静岡県西部も管轄地域となる。
組織編集
主な保有船艇・航空機編集
巡視船・巡視艇編集
第三管区保有船のうち主要なものを以下に挙げる。
- PLH-32 あきつしま:ヘリコプター2機搭載型 6,500トン(横浜)
- PLH-03 おおすみ:ヘリコプター1機搭載型 3,500トン (横浜)
- PL-31 いず:3,500トン (横浜)
- PL-10 ぶこう:1,000トン (横浜)
航空機編集
横浜海上保安部(巡視船あきつしま)編集
- 回転翼機
- MH689 あきたか1号:ユーロコプターEC225LP(あきつしま搭載機)
- MH690 あきたか2号:ユーロコプターEC225LP(あきつしま搭載機)
羽田航空基地編集
- 固定翼機
- LAJ500 うみわし1号:ガルフストリームV
- LAJ501 うみわし2号:ガルフストリームV
- MA722 みずなぎ1号:ボンバルディアDHC-8 Q300
- MA725 みずなぎ2号:ボンバルディアDHC-8 Q300
- 回転翼機
- MH805 わかわし2号:アエロスパシアルAS332L1
- MH691 いぬわし:ユーロコプターEC225LP