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第12回統一地方選挙(だい12かいとういつちほうせんきょ)は、日本における地方自治体首長(知事・市長・区長・町村長)と地方議会(道府県議会、政令指定都市議会、市区町村議会)の議員を一斉に改選するため、1991年4月7日と21日の2回に分けて行われた日本の地方選挙である。

概要編集

この時の選挙は、前回選挙の「売上税」のように明確な争点がなく、野党にとって追い風に欠けた選挙となった。そのため、前回道府県議選で勝利した社会党が議席を大幅に減らして大敗、公明党共産党なども敗北し、前回敗北した自民党が圧勝する結果となった。しかし、東京都知事選挙では、自民党本部が決定した候補に反発した東京都連が現職の鈴木俊一を支援する「ねじれ現象」となり、党本部が推薦した候補が敗北する結果となった。

土井たか子委員長山口鶴男書記長の社会党執行部は敗北の責任により退陣。また自民党は全体としては勝利したが、小沢一郎幹事長は都知事選の不手際の責任を取り自ら申し出て辞任した。

日程編集

前半選挙編集

3月18日:都道府県知事選挙の告示
3月23日:政令指定市の市長選挙告示
3月29日:道府県議会議員選挙、指定都市議会議員選挙の告示
4月7日:投票日

後半選挙編集

4月14日:一般市長と一般市議会議員、東京都特別区長及び区議会議員選挙の告示
4月16日:町村長及び町村議会選挙の告示
4月21日:投票日

実施箇所編集

前半選挙編集

  • 都道府県知事選挙:13都道府県
北海道
岩手県
秋田県
茨城県
東京都
神奈川県
福井県
大阪府
鳥取県
島根県
福岡県
佐賀県
大分県
  • 指定都市市長選挙:1市。前回選挙が行われた川崎市は、市長の伊藤三郎が病気を理由に辞任し、1989年10月に市長選挙が行われたため、統一地方選の日程から外れた。
札幌市
  • 道府県議会議員選挙:茨城県と東京都、沖縄県の1都2県を除いた44道府県議会の2,693議席
  • 指定市議会議員選挙:10市議会733議席(1987年に指定都市に昇格した仙台市が新たに含まれた)。
札幌市
仙台市
横浜市
川崎市
名古屋市
京都市
大阪市
神戸市
広島市
福岡市

後半選挙編集

  • 一般市長選挙:125市
  • 一般市議会議員選挙:385市11,398議席
  • 東京都特別区長選挙:15区
  • 特別区議会議員選挙:23区1,031議席
  • 町村長選挙:646町村
  • 町村議会議員選挙:1,272町村20,579議席

候補者編集

都道府県知事選挙候補者(届け出順)
候補者名 党派 現職・新人 推薦・支持政党 経歴
北海道(4名)
斎藤敏夫(62) 無所属 新人 (推薦)共産党 道高教組委員長
横路孝弘(50) 無所属 現職 知事・弁護士、(元)代議士
佐藤静雄(49) 無所属 新人 (推薦)自民党 自民党道連顧問、(元)代議士
都築利夫(60) 無所属 新人 農場経営、(元)大学教授
岩手県(3名)
柏朔司(56) 共産 新人 党県委員会委員長、岩手県教組中央執行委員
工藤巌(69) 無所属 新人 (推薦)自民党・公明党・民社党 (元)自民党代議士、(元)盛岡市
菊池豊(58) 無所属 新人 (推薦)社会党 衣川森林組合理事、(元)衣川村
秋田県(2名)
佐々木喜久治(69) 無所属 現職 (推薦)自民党・社会党・公明党・民社党 知事、(元)副知事・消防庁長官
中川利三郎(71) 共産 新人 日農県連顧問、(元)代議士
茨城県(2名)
竹内藤男(73) 無所属 現職
  • (推薦)自民党・民社党
  • (支持)公明党
知事、(元)参議院議員・建設省局長
鈴木武(58) 無所属 新人 (推薦)共産党 農民連県会長、(元)全日農県役員
東京都(16名)
中松義郎(62) 無所属 新人 国際発明家協会会長
磯村尚徳(61) 無所属 新人 (推薦)自民党・公明党・民社党 (元)NHK特別主幹
東郷健(58) 諸派 新人 雑誌編集長
浜田マキ子(49) 無所属 新人 貿易会社社長、(元)スチュワーデス
対馬テツ子(38) 諸派 新人 緑の党党首、(元)中学校教諭
鈴木俊一(80) 無所属 現職 知事、全国知事会会長、(元)自治省事務次官
福田拓泉(63) 諸派 新人 政治団体役員
大原光憲(64) 無所属 新人 (推薦)社会党 中央大学法学部教授
橘高明(58) 諸派 新人 アジア建国党事務局長
畑田重夫(67) 無所属 新人 (推薦)共産党 国際政治学者、(元)名古屋大学助教授
岡田三男(65) 諸派 新人 外車平行輸入業・著述業
志良以栄(54) 諸派 新人 国民党代表・貿易会社社長
南俊夫(79) 諸派 新人 世界連邦政府創設委員会役員
三井理峯(79) 無所属 新人 無職
内田裕也(51) 無所属 新人 ロック歌手、俳優
増田眞一(67) 諸派 新人 政事公団大平会代表
神奈川県(3名)
土屋恒篤(56) 無所属 新人 (推薦)共産党 病院長・県民医連会長
長洲一二(71) 無所属 現職
  • (推薦)社会党・社民連・進歩党
  • (支持)自民党・公明党・民社党
知事、(元)横浜国立大学経済学部長
山本正治(45) 諸派 新人 労働党理論制作部責任者
福井県(2名)
栗田幸雄(61) 無所属 現職 (推薦)自民党・社会党・公明党・民社党 知事、(元)自治省課長
上野寿雄(60) 共産 新人 党県委員会常任委員、(元)敦賀市市議
大阪府(2名)
角橋徹也(56) 無所属 新人 (推薦)共産党 都市計画家、(元)府職労委員長
中川和雄(64) 無所属 新人
  • (推薦)社会党・民社党・社民連・進歩党
  • (支持)自民党・公明党
副知事・元府出納長
鳥取県(2名)
坂口猛虎(62) 無所属 新人 (推薦)共産党 (元)県職労副委員長
西尾邑次(70) 無所属 現職
  • (推薦)自民党・民社党
  • (支持)社会党・公明党
知事、智頭鉄道社長、元副知事
島根県(2名)
澄田信義(56) 無所属 現職
  • (推薦)自民党・民社党
  • (支持)公明党
知事、(元)国鉄常務理事
森脇勝弘(61) 無所属 新人 (推薦)共産党 しまね県労連、(元)中学校教諭
福岡県(3名)
山崎広太郎(49) 無所属 新人 (元)福岡市議会議長
奥田八二(70) 無所属 現職 (推薦)社会党・共産党・社民連 知事、(元)九州大学教授
重富吉之助(57) 無所属 新人 (推薦)自民党 前総務庁審議官
佐賀県(2名)
松尾義幸(43) 共産 新人 党県委員会政策委員長、(元)牛津町町議
山口節生(41) 無所属 新人 不動産鑑定士、(元)高校教諭
井本勇(65) 無所属 新人 (推薦)自民党・公明党・民社党 教育文化財團会長、(元)副知事
大分県(2名)
玉麻吉丸(72) 無所属 新人 (推薦)共産党 農協理事・農民運動県連会長
平松守彦(67) 無所属 現職
  • (推薦)自民党・公明党・民社党
  • (支持)社会党
知事、(元)副知事・通産省課長
出典:朝日新聞1991年3月19日付3面「13知事選 候補者」、朝日新聞社『「朝日新聞」縮刷版 1991年3月号』969頁。候補者横のカッコ内数字は届け出時における年齢。
政令指定市長選挙候補者一覧(届け出順)
候補者名 党派 現職・新人 推薦・支持政党 経歴
桂信雄(60) 無所属 新人 (推薦)自民党・社会党・公明党・民社党 前札幌市助役
中野英一(58) 無所属 新人 出版社社長
佐藤富士夫(50) 無所属 新人 (推薦)共産党 北海道勤医協役員
出典:朝日新聞1991年3月23日付夕刊1面、前掲書1,193頁。
道府県議選挙の候補者数
党派 合計 新旧内訳 女性 無投票
当選
現職 元職 新人
自由民主党 1,697 1,342 82 273 5 416
日本社会党 562 380 11 171 34 69
公明党 164 120 2 42 3 6
日本共産党 292 93 8 191 92 4
民社党 110 77 4 29 1 9
社会民主連合 4 4 0 0 0 0
諸派 53 26 1 26 1 11
無所属 931 171 66 694 29 68
合計 3,813 2,213 174 1,426 171 583
出典:朝日新聞1991年3月30日付4面「44道府県議選 候補者数」、前掲書1,572頁
  • 政令指定市議会選挙:992名(うち11名が無投票当選)
  • 一般市長選挙:250名(うち40名が無投票当選)
  • 一般市議会選挙:12,652名(うち239名が無投票当選)
  • 特別区長選挙:41名
  • 特別区議会選挙:1,242名
  • 町村長選挙:1,021名(うち320名が無投票当選)
  • 町村議選挙:22,478名(うち4,055名が無投票当選)
出典:図「統一地方選挙の対象」、「無投票当選」。自治研修協会地方自治研究資料センター編『地方自治年鑑 平成4年版』(第一法規出版)85~86頁。

選挙結果編集

前半選挙編集

投票日:4月7日

  • 都道府県知事選挙
投票率:54.43%[1]
都道府県知事選挙當選者
地域名 候補者名 党派 現職・新人
北海道 横路孝弘 無所属 現職
岩手県 工藤巌 無所属 新人
秋田県 佐々木喜久治 無所属 現職
茨城県 竹内藤男 無所属 現職
東京都 鈴木俊一 無所属 現職
神奈川県 長洲一二 無所属 現職
福井県 栗田幸雄 無所属 現職
大阪府 中川和雄 無所属 新人
鳥取県 西尾邑次 無所属 現職
島根県 澄田信義 無所属 現職
福岡県 奥田八二 無所属 現職
佐賀県 井本勇 無所属 新人
大分県 平松守彦 無所属 新人
出典:朝日新聞1991年4月9日付2面「13知事選確定得票」。なお當選者後の丸数字は当選回数
  • 政令指定都市の市長選挙
指定市長選挙当選者
地域 候補者名 党派 現職・新人
札幌市 桂信雄 無所属 新人
  • 道府県議会議員選挙
投票率:60.49%[1]
道府県議会議員選挙、党派別議席数
道府県名 定数 党派
自民 社会 公明 共産 民社 社民 諸派 無所
合計 2,693 1,543 345 150 98 82 4 33 429
北海道 110 46 29 6 2 1 0 0 26
青森県 51 30 1 2 0 1 0 0 16
岩手県 51 31 5 1 1 1 0 0 12
宮城県 51 37 11 2 1 2 0 0 10
秋田県 63 27 9 1 2 1 0 0 9
山形県 49 32 8 1 1 1 3 0 3
福島県 60 43 6 3 2 0 0 0 6
栃木県 55 28 5 3 0 1 0 0 18
群馬県 57 41 2 2 3 0 0 0 9
埼玉県 94 62 8 9 5 0 0 0 10
千葉県 92 55 9 7 4 1 0 0 16
神奈川県 115 43 29 13 1 9 0 6 14
新潟県 63 39 13 1 1 0 0 2 7
富山県 47 32 7 1 1 1 0 3 2
石川県 47 34 4 1 1 0 0 0 7
福井県 40 28 5 1 1 3 0 0 2
山梨県 43 19 4 2 2 0 0 0 16
長野県 62 31 12 2 2 0 0 0 15
岐阜県 52 39 5 2 1 3 0 0 2
静岡県 78 45 7 4 2 2 0 0 18
愛知県 110 66 13 6 2 14 0 0 9
三重県 55 27 6 1 1 3 0 0 17
滋賀県 48 29 1 1 3 1 0 7 6
京都府 65 28 4 7 14 1 0 4 7
大阪府 113 47 17 19 11 6 0 1 12
兵庫県 94 41 12 10 6 5 0 0 20
奈良県 48 28 10 3 2 1 0 0 4
和歌山県 47 30 3 3 2 1 0 0 8
鳥取県 40 25 6 2 1 0 0 0 6
島根県 41 23 2 1 1 0 0 2 12
岡山県 58 32 6 5 3 2 1 0 9
広島県 69 48 8 5 0 3 0 0 5
山口県 54 33 4 4 3 2 0 0 8
徳島県 42 22 6 2 1 0 0 0 11
香川県 45 28 6 3 2 0 0 0 6
愛媛県 53 35 3 2 1 2 0 0 10
高知県 42 28 3 3 4 1 0 0 3
福岡県 90 33 29 7 4 3 0 7 16
佐賀県 42 31 4 1 1 0 0 0 5
長崎県 52 30 6 3 1 5 0 0 7
熊本県 56 38 5 3 1 0 0 0 9
大分県 47 28 7 1 0 1 0 0 10
宮崎県 47 29 8 2 1 3 0 0 4
鹿児島県 57 42 6 1 0 1 0 0 7
非改選1都2県を含めた党派別議席数
合計 党派 
自民 社会 公明 共産 民社 社民 諸派 無所
44道府県合計 2,693 1,543 345 159 98 82 4 33 429
茨城県 66 51 5 3 1 0 0 0 6
東京都 128 43 29 26 14 3 0 2 11
沖縄県 47 20 5 3 6 1 0 6 6
47都道府県合計 2,934 1,657 384 191 119 86 4 41 452
出典:朝日新聞1991年4月8日付夕刊4面「都道府県議会の新勢力分野」。略称については以下の通り。自民=自由民主党、社会=日本社会党、公明=公明党、共産=日本共産党、民社=民社党、社民連=社会民主連合。なお東京都議会については都知事選挙と同時に行われた補欠選挙(被選挙数3名)を含む。沖縄県の諸派は全員が沖縄社会大衆党である。
  • 政令指定都市の市議会議員選挙
指定市議選。党派別当選者数
党派 地域 女性
札幌市 仙台市 横浜市 川崎市 名古屋市 京都市 大阪市 神戸市 広島市 福岡市
自民党 25 17 31 16 23 27 34 23 29 19 7
社会党 17 10 16 12 18 10 12 13 9 11 8
公明党 12 8 17 10 13 12 20 13 8 11 6
共産党 9 6 6 10 8 18 14 8 3 1 24
民社党 2 6 15 4 13 4 6 8 3 1 4
社民連 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
諸派 3 0 7 3 2 0 1 1 0 16 11
無所属 3 17 2 9 1 1 3 6 12 2 1
合計 71 64 94 64 78 72 90 72 64 64 61
出典:朝日新聞1991年4月8日付3面、表「指定市議 当選者数」。朝日新聞『朝日新聞 縮刷版 1991年4月号』(朝日新聞)363頁。 

後半選挙編集

投票日:4月21日

  • 一般市・特別区長・町村長選挙
投票率:65.28%[1]
一般市長当選者数(125名)
保革相乗り 保守 保守・中道 革新・中道 革新 その他
36 44 38 2 3 2
東京区長、当選者数
保革相乗り 保守 保守・中道 革新 その他
8 1 6 0 0
出典:朝日新聞1991年4月22日付夕刊1面「市長の新分野」、「東京区長 当選者数」。
町村長当選者数
(646名)
保守 革新 その他
597 7 42
出典:朝日新聞1991年4月22日付夕刊2面「町村長当選者数」。なお保守系当選者の内、5名は自民党公認。
  • 市区町村議会議員選挙
投票率:59.61%[1]
一般市議党派別当選者数(11,397名)
自民 社会 公明 共産 民社 社民連 諸派 無所属
1,282 1,116 1,135 970 351 14 16 6,513
東京区議、党派別当選者数(998名)
自民 社会 公明 共産 民社 社民連 諸派 無所属
453 88 201 149 37 4 2 64
出典:朝日新聞1991年4月22日付夕刊2面「市議当選者数」、「東京区議当選者数」。諸派には進歩党2名を含む。
町村議
当選者数
党派 議席数
自民党 165
社会党 411
公明党 492
共産党 848
民社党 48
社民連 0
諸派 3
無所属 18,606
合計 20,573
出典:朝日新聞1991年4月23日付3面、表「町村議当選者」。3,785名の無投票当選者を含んでいる。

脚注編集

  1. ^ a b c d 統一地方選挙の投票率推移。明るい選挙推進協議会

参考文献編集

  • 朝日新聞社『「朝日新聞」縮刷版
    • 1991年3月号
    • 1991年4月号
  • 自治研修協会地方自治研究資料センター編『地方自治年鑑 平成4年版』(第一法規出版