第24独立機械化旅団 (ウクライナ陸軍)
第24独立機械化旅団（だい24どくりつきかいかりょだん、ウクライナ語: 24-та окрема механізована бригада）は、ウクライナ陸軍の旅団。西部作戦管区隷下。
| 第24独立機械化旅団 | |
|---|---|
 | |
| 創設 | 1918年7月26日 |
| 所属政体 |
.svg){kind=small} ロシア・ソビエト連邦社会主義共和国→  ソビエト連邦→  ウクライナ |
| 所属組織 |
 ウクライナ陸軍 |
| 部隊編制単位 | 旅団 |
| 兵科 | 機械化歩兵 |
| 兵種/任務/特性 | 機甲戦 |
| 人員 | 3,000人[1] |
| 所在地 | リヴィウ州ヤーヴォリウ |
| 愛称 |
ダヌィーロ・ロマーノヴィチ 鉄師団 |
| 標語 |
王の兵士 鉄の魂、鉄の意志、鉄のステップ |
| 上級単位 | 西部作戦管区 |
| 主な戦歴 |
ロシア内戦 ポーランド・ソビエト戦争 第二次世界大戦 イラク戦争 国際連合平和維持活動 ドンバス戦争 ロシアのウクライナ侵攻 |
| 現司令官 | ローマン・ママウコ大佐 |
概要 編集
ロシア内戦 編集
1918年7月26日、ロシア内戦の影響に伴い、赤軍の第1シンビルスク狙撃師団として、ロシア・ソビエト連邦社会主義共和国（現ロシア）で創設された[2][3]。
1918年8月から、ロシア内戦に投入され、白軍に勝利し、赤旗勲章、名誉称号「鉄」、「サマーラ」を授与された[3]。
1918年11月、軍の師団番号が統一され、第24狙撃師団に改称された[3]。
1920年1月、ポーランド・ソビエト戦争に投入され、ポーランド共和国、ウクライナ人民共和国に敗北した。
1933年2月、2回目の赤旗勲章を授与された[3]。
第二次世界大戦 編集
1939年9月から、バルト諸国占領、冬戦争に投入され、3回目の赤旗勲章を授与された[3]。
1941年6月、独ソ戦に投入され、9月にナチス・ドイツに包囲殲滅されて部隊が全滅した[3]。
1942年1月、第412狙撃師団を基幹に、ロシア・ソビエト連邦社会主義共和国で再編された[3]。
1942年3月、独ソ戦に投入され、枢軸国に勝利し、2等スヴォーロフ勲章、2等ボグダン・フメリニツキー勲章、名誉称号「ベルディチフ」を授与されて戦後に解隊された[3]。
冷戦 編集
1945年7月、第294狙撃師団を基幹に、ウクライナ・ソビエト社会主義共和国（現ウクライナ）リヴィウ州で再編された[3][4]。
1957年6月、機械化に伴い、第24自動車化狙撃師団に改編された[4]。
ウクライナ陸軍 編集
1992年1月1日、ソビエト連邦の崩壊とウクライナの独立に伴い、創設されたウクライナ陸軍に編入し、第13軍団隷下の第24機械化師団に改編された[4]。
2003年9月1日、部隊縮小に伴い、第24独立機械化旅団に改編された。
ドンバス戦争 編集
2014年3月から、ドンバス戦争に投入され、ロシアと国境を接する北部スームィ州、チェルニーヒウ州に配備された。長年の軍縮で実戦配備可能な部隊が第1機械化大隊だけだったが、厳戒態勢が敷かれ以後は東部ドネツィク州、ルハーンシク州に再配置された[5]。
2014年11月、ウクライナ領土防衛大隊の第3ヴォーリャ領土防衛大隊（第3独立自動車化歩兵大隊に改称）と第8ポジーリャ領土防衛大隊（第8独立自動車化歩兵大隊に改称）が配属された。
2015年11月18日、ロシアとの関係悪化によりソビエト連邦軍時代に授与された、十月革命勲章、赤旗勲章、スヴォーロフ勲章、クトゥーゾフ勲章を返上した[6]。
2016年1月、第8独立自動車化歩兵大隊が新編された第10独立山岳強襲旅団隷下に転属した。
2017年8月23日、ペトロ・ポロシェンコ大統領から、名誉称号「ダヌィーロ・ロマーノヴィチ」を授与された[7]。
ロシアのウクライナ侵攻 編集
東部・セベロドネツク戦線 編集
2021年11月から、ドンバス戦争で東部ルハーンシク州セヴェロドネツィク地区ポパスナに配備されていたため、ロシアのウクライナ侵攻はそのまま開戦した。交戦中のルガンスク人民共和国に加えてロシア軍も参戦し、ウクライナ東部攻勢の最前線となった[8][9]。侵攻当初は小康状態だったが、ロシア軍のキーウ攻勢、北東部攻勢が頓挫すると東部攻勢が強まり、2か月の激戦で町は完全に消滅して5月上旬にポパスナから撤退した[10]。
2022年5月6日、ウォロディミル・ゼレンスキー大統領から、勇気と勇敢さに対する栄誉賞を授与された[11]。
2022年6月下旬、第3機械化大隊が東部ルハーンシク州セヴェロドネツィク地区ヒルスケに配備されていたが、降伏して捕虜になったとロシア国防省が発表した[12]。
2022年7月中旬、東部ドネツィク州クラマトルスクに再配置されていたが、第115独立機械化旅団と交代で後方に移動した[8]。
南部・ヘルソン戦線 編集
2022年10月、南部ヘルソン州ベリスラフ地区で攻勢を開始し、11月中旬にドニエプル川西岸を解放してロシア軍は撤退した[13][14][15]。
東部・バフムート戦線 編集
2022年12月、第93独立機械化旅団と交代で東部ドネツィク州バフムート地区に再配置され、バフムート、ホルリウカを防御している[15][16][17]。
編制 編集
旅団司令部（ヤーヴォリウ）
第1機械化大隊
第2機械化大隊
第3機械化大隊 アイアンブルズ
戦車大隊
第3独立自動車化歩兵大隊（リヴィウ）
第46独立小銃大隊
旅団砲兵群
- 指揮情報中隊
- 第1自走砲大隊
- 第2自走砲大隊
- ロケット砲大隊
- 対戦車砲大隊
防空大隊
工兵大隊- 整備大隊
- 補給大隊
偵察中隊- 狙撃中隊
- 電子戦中隊
- 通信中隊
- レーダー中隊
- 化学防護中隊
- 衛生中隊
無人航空機中隊 ラロー- 軍楽隊
ギャラリー 編集
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著名な出身者 編集
出典 編集
- ^ Bakhmut Is ‘Soaked In Blood’ As Eight Of Ukraine’s Best Brigades Battle 40,000 Former Russian Prisoners フォーブス
- ^ 24-я "Железная" дивизия 24-я "Железная" дивизия
- ^ a b c d e f g h i 第24狙撃師団 ヴォロネジ州立大学公式サイト
- ^ a b c d 第24自動車化狙撃師団 The Luftwaffe, 1933-45
- ^ Ten years ago, Ukrainian Army was raised on alarm ミリタリー・ランド
- ^ УКАЗ ПРЕЗИДЕНТА УКРАЇНИ №646/2015 ウクライナ大統領府
- ^ УКАЗ ПРЕЗИДЕНТА УКРАЇНИ №234/2017 ウクライナ大統領府
- ^ a b ウクライナは新鮮な旅団をドンバスに移動させる ミリタリー・ランド
- ^ 42日目：戦況と展望 Le Grand Continent
- ^ UNITREP – 24th Mechanized Brigade ミリタリー・ランド
- ^ ウクライナ大統領令 No.315/2022 ウクライナ大統領府
- ^ До двух тысяч украинских военных и боевиков заблокированы в горском котле RIAノーボスチ
- ^ Brigade that spent 2 months in Bakhmut: ‘It was becoming harder each week’ キーウ・インディペンデント
- ^ 動画：火囲み歌い踊るヘルソン市民 ウクライナ軍が公開 フランス通信社
- ^ a b ウクライナ軍増援部隊がドンバスへ向かう ミリタリー・ランド
- ^ バフムートに残っている住民は約５％ 一部はロシア支持 ウクルインフォルム
- ^ 侵攻658日目 – まとめ ミリタリー・ランド