第40回都市対抗野球大会

第40回都市対抗野球大会（だい40かいとしたいこうやきゅうたいかい）は、1969年7月23日から8月5日まで後楽園球場で開かれた都市対抗野球大会である。

概要

• 40回の記念大会ということで、出場チームは36チーム。33チーム以上が本大会に進出するのはこの大会以降第80回大会（2009年）・第85回大会（2014年）・第90回大会（2019年）のみである。
• 第35回大会同様に、沖縄から1チーム出場することとなり、那覇市・琉球生命が出場した。このほかにも白老町・大昭和製紙北海道、東京都・鷺宮製作所、川崎市・三菱重工川崎、金沢市・西川物産、京都市・デュプロ印刷機の計6チームが初出場を果たした。
• 40回記念事業として1949年に制定された大会テーマ曲「都市対抗を讃える野球の歌」のレコード吹き込みが行われ、三鷹淳が歌唱するシングル盤が日本コロムビアにより製造された。

大会ハイライト

• 準々決勝の大阪市・日本生命－太田市・富士重工業戦を昭和天皇・香淳皇后が観戦。大会2度目の天覧試合となった。
• 決勝は富士重工業と千葉市・電電関東の対戦となったが、6回途中で豪雨によるノーゲームとなり、初の決勝再戦となった。水入り後の決勝戦では電電関東が0－1の9回裏に今大会初打席の代打・太田垣のタイムリーヒットで2点を入れてサヨナラ勝ちで初優勝を飾った。

大会

1回戦

第1試合 1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 富士鉄広畑 0 0 0 2 0 0 0 0 0 2 三協精機 0 0 1 0 0 0 0 0 0 1 勝：神部　敗：池島 第2試合 1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 日本鉱業日立 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 三菱重工名古屋 0 0 0 0 0 2 0 0 X 2 勝：篠田　敗：千葉

第3試合 1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 トヨタ自動車 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 日産自動車 0 0 7 0 0 0 1 0 X 8 勝：大場　敗：小沢 第4試合 1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 西濃運輸 1 0 0 0 0 0 0 1 0 2 リッカーミシン 0 0 0 0 0 1 0 1 1x 3 勝：片岡　敗：高見　本：山本（リッカー）

2回戦

第1試合 1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 川崎重工 1 0 0 0 0 0 0 0 0 1 三菱重工川崎 2 0 0 0 0 0 0 0 X 2 勝：池田　敗：橘谷 第2試合 1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 全大丸 0 0 0 0 0 0 1 0 0 1 サッポロビール 0 0 0 0 0 0 0 1 1x 2 勝：中山　敗：若月 第3試合－延長10回 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 計 富士重工業 0 1 0 0 2 1 0 0 0 2 6 クラレ岡山 0 0 0 0 0 0 1 2 1 0 4 勝：村井　敗：宮本　本：野中（富士重） 第4試合－延長10回 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 計 日本生命 0 0 0 1 0 0 0 0 0 2 3 日本軽金属 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 勝：小弓場　敗：児玉 第5試合 1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 電電四国 1 0 0 0 0 0 1 1 0 3 鷺宮製作所 0 0 0 0 0 0 2 3 X 5 勝：江田　敗：前田　本：小金丸（四国） 第6試合 1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 デュプロ印刷機 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 電電関東 0 0 1 0 2 0 0 0 X 3 勝：若宮　敗：松本 第7試合 1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 鐘淵化学 0 0 0 0 0 0 1 4 0 5 本田技研 0 0 0 1 0 0 0 2 0 3 勝：藤原　敗：河本　本：福田（鐘淵）、渋谷（本田） 第8試合 1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 松下電器 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 盛岡鉄道管理局 0 2 1 0 0 0 0 0 X 3 勝：泉沢　敗：中村　本：佐藤隆（盛岡）

第9試合 1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 電電九州 0 0 0 0 0 0 0 1 0 1 日本石油 1 0 0 0 0 2 1 1 X 5 勝：小川　敗：伊達　本：秋元、幕田（以上日石） 第10試合 1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 大昭和製紙 0 1 2 0 3 2 0 0 1 9 日産自動車 0 0 2 0 4 0 0 1 1 8 勝：森永　敗：金子　本：萩原（大昭和）、杉田（日産） ※両チーム合わせて35安打（大昭和：16、日産：19）は9イニングの試合では大会史上最多（後に更新される） 第11試合 1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 西川物産 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 大昭和製紙北海道 0 0 0 1 0 0 0 0 X 1 勝：三田　敗：時岡 第12試合 1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 琉球生命 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 河合楽器 0 0 0 5 0 0 0 1 X 6 勝：広畑　敗：石原 第13試合 1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 北海道拓殖銀行 1 1 1 2 0 0 0 0 0 5 三菱重工名古屋 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 勝：盛田　敗：神吉　本：大滝（拓銀） 第14試合 1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 富士鉄広畑 0 0 0 0 0 0 0 1 0 1 八幡製鉄 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 勝：神部　敗：後藤 第15試合 1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 日本熱学 0 0 0 5 0 0 0 0 0 5 リッカーミシン 3 0 0 0 0 0 1 0 0 4 勝：谷　敗：片岡　本：竹之下（リッカー）、小林（熱学） 第16試合 1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 富士鉄釜石 0 0 0 1 0 2 0 0 1 4 電電中国 0 1 0 0 2 0 0 0 2x 5 勝：西尾　敗：佐藤友　本：丸亀（中国）

3回戦

第1試合 1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 日本生命 0 2 0 0 0 1 1 0 0 4 富士鉄広畑 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 勝：小弓場　敗：神部　本：山下（日生） 第2試合 1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 富士重工業 0 0 1 1 0 0 0 1 0 3 鷺宮製作所 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 勝：石幡　敗：安藤　本：松儀（富士重） 第3試合 1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 三菱重工川崎 3 2 2 0 0 0 0 0 0 7 電電中国 0 1 0 0 0 0 0 0 0 1 勝：池田　敗：斎藤　本：灰山、谷島（川崎） 第4試合－延長10回 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 計 北海道拓殖銀行 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1 サッポロビール 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 勝：盛田　敗：牧

第5試合－延長12回 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 計 電電関東 0 0 0 0 0 0 2 0 0 0 0 4 6 大昭和製紙北海道 0 0 0 0 0 1 0 0 1 0 0 0 2 勝：若宮　敗：渡辺一　本：斎藤勲（北海道）、佐藤文（関東） 第6試合－延長11回 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 計 河合楽器 0 0 0 0 1 0 0 0 1 0 2 4 日本石油 0 0 0 0 0 0 0 1 1 0 0 2 勝：黒沢　敗：横山　本：町田、秋元（以上日石）、横山（河合） 第7試合 1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 日本熱学 0 0 0 0 2 0 0 0 1 3 鐘淵化学 0 0 0 1 0 0 0 0 0 1 勝：谷　敗：柏木 第8試合－延長11回 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 計 大昭和製紙 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1 盛岡鉄道管理局 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 勝：森永　敗：泉沢　本：萩原（大昭和）

準々決勝

第1試合 1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 日本生命 0 0 0 0 0 1 1 0 0 2 富士重工業 1 0 1 0 0 0 0 1 X 3 勝：石幡　敗：和田　本：鈴木（日生） 第2試合 1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 河合楽器 0 0 0 0 0 3 0 0 0 3 日本熱学 0 0 0 1 0 0 0 0 0 1 勝：広畑　敗：谷

第3試合 1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 北海道拓殖銀行 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 電電関東 0 0 0 2 0 0 3 0 X 5 勝：若宮　敗：盛田　本：鈴木（関東） 第4試合 1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 三菱重工川崎 0 0 0 0 0 2 0 0 0 2 大昭和製紙 0 0 0 1 1 0 0 1 X 3 勝：森永　敗：池田　本：鈴木博（川崎）

準決勝

第1試合 1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 富士重工業 0 0 0 0 0 1 0 0 0 1 大昭和製紙 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 勝：石幡　敗：三輪田

第2試合 1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 河合楽器 0 0 0 0 1 0 0 0 2 3 電電関東 0 0 1 0 1 0 2 0 X 4 勝：若宮　敗：横山　本：佐藤（河合）

決勝

• 決勝戦（8月5日）

	1	2	3	4	5	6	7	8	9	計
富士重工業	0	0	0	0	0	1	0	0	0	1
電電関東	0	0	0	0	0	0	0	0	2x	2

勝：若宮　敗：石幡
（電電関東は初優勝）

表彰選手等

• 橋戸賞 若宮秀雄投手（電電関東）
• 久慈賞 石幡信弘投手（富士重工業）
• 小野賞 佐藤昭投手（電電関東（日本通運））
• 首位打者賞 萩原隆洋外野手（大昭和製紙）※.528（13打数7安打）
• 打撃賞 加島和彦外野手（日本生命）
• 10年連続出場表彰選手

山下晏嗣内野手（日本生命）

村浜忠内野手（富士鉄広畑）

• 応援団コンクール
  • 最優秀賞 河合楽器
  • 優秀賞 富士重工業、日産自動車
  • 敢闘賞 大昭和製紙
  • 特別賞 電電関東
  • 努力賞 盛岡鉄道管理局

外部リンク

• 日本社会人野球協会会報1969