笹神村

日本の新潟県北蒲原郡にあった村

笹神村(ささかみむら)は、新潟県下越地方に位置し、五頭山五頭温泉郷で知られていたである。水原町への通勤率は14.2%・新潟市(旧西蒲原郡黒埼町を除く)への通勤率は10.8%(いずれも平成12年国勢調査)。

ささかみむら
笹神村
五頭温泉郷 村杉温泉
五頭温泉郷 村杉温泉
笹神村旗 笹神村章
笹神村旗 笹神村章
1992年(平成4年)制定
廃止日 2004年4月1日
廃止理由 新設合併
水原町安田町笹神村京ヶ瀬村阿賀野市
現在の自治体 阿賀野市
廃止時点のデータ
日本の旗 日本
地方 中部地方北陸地方
甲信越地方
都道府県 新潟県
北蒲原郡
市町村コード 15304-4
面積 87.50 km2.
総人口 9,386
(2003年3月31日)
隣接自治体 豊栄市新発田市三川村水原町安田町
笹神村役場
所在地 959-1919
新潟県北蒲原郡笹神村大字山崎77

笹神村役場(現・阿賀野市笹神支所)
外部リンク 笹神村HP(アーカイブ)
座標 北緯37度50分14秒 東経139度16分06秒 / 北緯37.83719度 東経139.26831度 / 37.83719; 139.26831座標: 北緯37度50分14秒 東経139度16分06秒 / 北緯37.83719度 東経139.26831度 / 37.83719; 139.26831
笹神村の位置
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2004年平成16年)4月、北蒲原郡水原町、安田町京ヶ瀬村と合併し、阿賀野市になった。

「ささみ」と読まれることもあり[1]、村内に位置する笹神五頭ゴルフ倶楽部の読み方も「ささがみ」である[2]

地理 編集

新潟県の北東部に位置し、五頭連峰の西山麓に広がる村。東は五頭連峰により三川村と接する。東半分が五頭連峰県立自然公園に含まれる、自然豊かな村である。

新発田小出構造線が地形上に明瞭に表れており、北北東-南南西方向に笹神丘陵と五頭山地が形成されている[3]。両者の間の凹んだ土地に国道290号が走る。

隣接していた自治体 編集

歴史 編集

笹岡では定期市が開かれていたとされる[4]

行政の変遷 編集

旧 笹岡村 編集

笹岡村 笹岡町、山崎町、川崎村、上山屋村、下山屋村、蒔田村、発久新村新田、赤水村、須走村、横山新村、野村新村新田、金屋村、押切村、塚田新村、川岡新村新田、上坂町村、次郎丸村、羽黒新村
出湯村 出湯村、今坂村、大宮新田、勝屋村、上一分村、下一分村、女堂村、堤新村新田、小栗山新村新田、折居村、上西山新村新田、沢口新村新田、湯沢新村新田
大室村 大室村、福井新村、十二神村、山岸新村、山寺村、七浦村、上山田村、上小中山村、宮島村、小中山村新田、七浦村新田、宮下村新田、宮島村新田
  • 1901年(明治34年)11月1日 笹岡村が出湯村、大室村と合併。

旧 神山村 編集

天神塚村 天神堂村、泉新村新田、千原新村新田、下福岡村、沖ノ館村、船居村、荻島新村新田、榎船渡村、本明新村新田、嶋田新村、沖村、高田村ノ内上高田村、上飯塚村、榎
山倉村 山倉村、上関口新村新田、上西野新村新田、高田、熊堂村、山倉村新田地先、上藏野新村新田、上高関村、長起新村新田、南沖山新村新田、村岡村、瀧澤村、山倉村新田、折居村新田、下關口新村新田、下西野新村新田、向中之通、山倉、飯山、山倉村外六ヶ村入會地先、飯山秣ノ内熊堂村新田、下藏野新村新田、上牧野新村新田、北沖山新村新田、藤屋新田、島田新村新田、東沖村新田、中村新村新田、西沖村新田、飯山新村新田、中牧野新村新田
  • 1901年(明治34年)11月1日 天神塚村、山倉村が合併し、神山村となる。

合併 編集

  • 1956年(昭和31年)9月30日 笹岡村、神山村が合併し、笹神村となる。
  • 1958年(昭和33年)
    • 8月1日 滝沢の大部分を豊浦村へ編入。
    • 10月10日 天神堂、千原を水原町へ編入。
  • 2004年(平成16年)4月1日 水原町、安田町、笹神村、京ヶ瀬村が合併して、阿賀野市になった。

経済 編集

  • 有機農業 - 「ゆうきの里」をキャッチフレーズとし、村独自の有機肥料が製造されていた[7]。東京の生協と取引した特別栽培米の好評をきっかけとして1990年頃に「笹神村ユーキトピア構想」が打ち出され、ふるさと創生事業を活用して堆肥の生産プラントが建設された[8][9]
  • きのこ栽培 - 一正蒲鉾の「笹神まいたけ栽培センター」[10]をはじめ、村内で盛んに行われていた。
  • 工業 - フォトレジスト製造のシプレイ・ファーイーストの製造拠点がおかれていた[11]

交通 編集

鉄道路線 編集

道路 編集

一般国道
主要地方道

名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事 編集

  • 新潟ロシア村2004年閉園)
  • わんわんぱーく - 新潟ロシア村が1997年6月[12]にオープンした「わんわん動物園201」の犬を譲り受けて2002年オープン[13]
  • 笹神ケイマンゴルフパーク - 1990年9月オープン[14]。のちに閉業。
  • 笹神五頭ゴルフ倶楽部
  • 五頭高原スキー場 - 1975年オープンの村営スキー場[15]。のちに閉業。
  • 五頭温泉郷
  • 岩瀬の清水
  • 五頭山麓県民いこいの森
  • 笹岡城
  • 笹神村郷土資料館

五頭山 編集

五頭山ごずさん)は五頭連峰に属する山で旧当村と三川村(現阿賀町)の境に位置する。名前の通り、五つの峰を持つ。かつて弘法大師によって開かれた霊山といわれ、五つの峰それぞれの頂に仏像が安置されている。標高913m。高さは周りの菱ヶ岳(974m)や松平山(954m)に及ばないが、その風格から五頭連峰の主峰と認められている、といってもよいだろう。山麓には五頭温泉郷や、キャンプ場などの観光施設が点在する。

脚注 編集

  1. ^ 『新潟県年鑑 1969年版』新潟日報社、1968年、298頁。国立国会図書館書誌ID:000000958243 
  2. ^ トップページ”. 笹神五頭ゴルフ俱楽部. 2022年2月12日閲覧。
  3. ^ 笹神団体研究グループ「新潟平野東縁部・笹神丘陵の地質」『地球科学』第34巻第3号、1984年、119-137頁、doi:10.15080/agcjchikyukagaku.34.3_119 
  4. ^ 佐々木博「新潟平野における地方都市の分布と発達」 - ウェイバックマシン(2019年2月2日アーカイブ分)
  5. ^ 「佐藤議員夫妻ら死ぬ 新潟の温泉で土砂崩れ お孫さん二人も」『朝日新聞』昭和42年(1967年)8月29日夕刊、3版、1面
  6. ^ 本間忠、佐藤菊雄「1982年新潟県に襲来した台風10号による水稲の被害様相について」『北陸作物学会報』第19巻、1984年、15-16頁、doi:10.19016/hokurikucs.19.0_15 
  7. ^ 笹神村 公式ウェブサイト トップページ(2004年3月21日アーカイブ) - 国立国会図書館Web Archiving Project
  8. ^ “新潟・笹神村ユーキトピア構想始動、有機農法で健康村PR―まず堆肥センター建設。”. 日本経済新聞: p. 22 地方経済面 新潟. (1989年5月10日) 
  9. ^ “有機農業、勇気と根気と―新潟・笹神村―活性化の切り札(列島ワイド)”. 日本経済新聞: p. 27 朝刊. (1991年2月25日) 
  10. ^ “一正蒲鉾、新潟・笹神村で、大型まいたけ栽培棟増強―投資額は5億円。”. 日本経済新聞: p. 22 地方経済面 新潟. (1997年4月1日) 
  11. ^ “シプレイ、感光樹脂の生産を年内に「笹神」に集約―評価試験も強化。”. 日経産業新聞: p. 6. (1985年7月9日) 
  12. ^ “世界から80種の犬集合、新潟ロシア村―わんわん動物園きょうオープン。”. 日本経済新聞: p. 22 地方経済面 新潟. (1997年6月28日) 
  13. ^ “「わんわんぱーく」10日開園、ロシア村から事業引き継ぎ。”. 日本経済新聞: p. 22 地方経済面 新潟. (2002年8月8日) 
  14. ^ “ケイマンゴルフ普及の兆し―時間と料金は半分(オフビジネスを狙え)”. 日経産業新聞: p. 17. (1990年11月2日) 
  15. ^ “新潟・笹神村、不振の五頭高原スキー場―活性化策を検討。”. 日本経済新聞: p. 22 地方経済面 新潟. (1986年1月24日) 

関連項目 編集

外部リンク 編集